国土交通省
 平成15年度に気象庁が達成すべき目標について
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国官総第683号
平成15年3月26日

  気象庁長官 殿

国土交通大臣  扇 千景

平成15年度に気象庁が達成すべき目標について

 中央省庁等改革基本法(平成10年法律第103号)第16条第6項第2号の規定に基づき、平成15年度において気象庁が達成すべき目標を次のとおり定めたので、通知する。

1.気象庁が達成すべき目標の設定に当たって

 中央省庁等改革基本法においては、各府省が行う評価として「政策評価」及び「実施庁の実績評価」が規定されているところである。気象庁は、主に政策の実施を担う庁と位置づけられているものの、政策の企画及び立案を行う行政機関でもあり、「政策評価」、「実施庁の実績評価」ともにその対象となる機関である。
 本件は、業務の実施に係る目標を設定するものであり、目標の達成状況については、原則毎年度の評価を行い、速やかに公表されるものである。

2.気象庁が達成すべき目標

  1. 的確な観測・監視及び気象情報の充実等について
     気象、地震、火山現象、水象等の観測・監視能力の向上を図るとともに、関係機関と密接に連携して、観測成果等の効率的な利用を図る。また、気象情報を充実し、適時、的確に発表するとともに、関係機関への情報提供機能の向上を図る。
    [具体的な目標]
    • 気象等の観測・監視の能力の向上を図るものとして、
      1飛行場における気象観測能力の向上を図るため、81空港で空港気象観測システムを運用することを目指し、15年度は3空港に整備し、計38空港で運用する。
      2地球温暖化に伴う海面上昇の監視を強化するため、全国の13箇所の検潮所に精密型水位計を整備するとともに、地盤の変動の影響を除いた地球温暖化に伴う海面上昇に関する監視情報の提供を開始する。

    • 関係機関と密接に連携して、観測成果の活用、情報内容の充実、情報提供機能の強化を図るものとして、
      1気象等の注警報について、発表の対象となる地域を絞り込み、きめこまかく発表することにより適切な防災活動を支援するため、15年度は関係都道府県と連携・協議し、府県予報区(総数56)のうち細分化を設定する予報区を54から拡大するとともに、全国356の細分区域を更に増加させる。
      2都道府県が管理する河川を対象として、都道府県と共同で行う洪水予報(指定河川洪水予報)を3県での実施から10都道府県での実施に拡充させる。
      3国土交通省が保有する防災情報をインターネットを通じてわかりやすく国民に提供するために、省内関係部局が設置する「防災情報提供センター(仮称)」の運営主体として、省内関係部局とともに15年度の出水期から運用を開始する。
      4都道府県との連携により、情報提供機能の向上を図るため、気象庁が発表・提供する図等を含む各種防災情報をネットワーク上で利用可能な防災情報提供装置を15年度末までに全都道府県に接続する。

    • 台風情報において、強度予報の期間を48時間先から72時間先まで延長するとともに、全国29地点について発表していた暴風域に入る確率を全国356地域に拡大して3時間刻みできめこまかく発表する。

    • 降雨に関する実況解析及び降水量の予測情報を提供する時間間隔を1時間ごとから30分ごとに短縮する。

    • 黄砂に関する分布・降下の実況及び予測に関する情報提供を16年の春期シーズンから開始する。

    • 活動度の高い火山の活発化に対応して、火山における地震や地盤の膨張・伸縮等から地下のマグマの動きを的確に把握できる火山の数を、19年度までに全国で10とすることを目指し、観測データの解析技術の改良等を進めることで15年度には、その把握能力を有する火山を2とする。

     

  2. 気象業務に関する技術に関する研究開発の推進について
     最新の科学技術を導入し、気象の予測モデル、観測及び予報に関するシステム等に関する技術に関する研究開発を計画的に推進する。
    [具体的な目標]
    • 天気予報、週間天気予報等の基礎となる全地球を対象とした数値予報モデルを改善し、17年には、5日先の予測精度(数値予報モデルが予測した気圧が500hPaとなる高度の実際との誤差)を12年実績の4日先の予測精度まで向上させ、予報の改善に反映させる。

  3. 気象業務に関する国際協力の推進について
     国際的な中枢機能を強化し、アジア地域等各国の気象業務を支援するとともに、国際機関の活動及び国際協同計画への参画並びに技術協力を推進する。
    [具体的な目標]
    • アジア太平洋諸国の関係気象機関に提供する台風の強度予測を48時間先から72時間先にまで延長する。
    • アジア太平洋気候センターにより関係気象機関に対して提供する当該地域の長期予報を支援する予測数値情報の範囲を1か月先から3か月先まで延長するとともに、技術支援のための研修等を実施する。
    • 全球気象通信の地域中枢として、16年度までに9カ国・地域の気象機関に対して新たな通信手段による情報提供を行うこととし、15年度はロシアの気象機関との間を新たな通信手段に移行し、8気象機関まで拡大する。

  4. 気象情報の利用促進等について
     気象情報の民間への提供機能の向上を図るとともに、気象情報に関する知識の幅広い普及を図る。
    [具体的な目標]
    • 民間において利用可能な気象情報について、季節予報に関する数値情報等の充実により、提供量を500MB/日(前年度の目標に対して18%増)まで拡大を図る。


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