小笠原諸島振興開発審議会(第73回)会議録
日 時 平成15年6月18日(水)午後1時30分
会 場 中央合同庁舎3号館 国土交通省 11階 特別会議室
議 題 (1)小笠原諸島の振興開発について
@ 特別賃借権について
A 小笠原諸島への航空路について
B 小笠原諸島の今後の振興のあり方について
(2)その他
出席者 会 長 岡 本 伸 之
会 長 代 理 秋 本 敏 文
委 員 赤保谷 明 正
伊 中 義 明
台 たまえ
沼 田 早 苗
麦 屋 弥 生
山 下 生比古
池 田 望
幹 事 澤 井 英 一 国土交通省都市・地域整備局長
児 山 貴 一 小笠原総合事務所長
国
土 交 通
省 中 馬 弘 毅 国土交通副大臣
平 田 憲一郎 国土交通大臣官房審議官(都市・地域整備局担当)
石 原 孝 都市・地域整備局総務課長
山 口 悦 弘 都市・地域整備局特別地域振興課長
茨 木 康 男 航空局飛行場部計画課長
農
林 水 産
省 中 尾 昭 弘 農村振興局地域振興課長
東 京 都 赤 星 經 昭 総務局長
高 橋 敏 夫 総務局多摩島しょ振興担当部長
(参 考)
〜当日配布資料〜
資 料 1 特別賃借権の現状について
(PDF形式;12KB)
資 料 2 小笠原諸島への航空路の検討状況について(PDF形式;12KB)
資料
3−1 従前の空港整備長期計画等における小笠原空港の位置づけについて(PDF形式;1.47MB)
資料
3−2 新たな空港整備プロセスについて(PDF形式;80KB)
資 料
4 小笠原諸島振興開発審議会における議論の論点整理(PDF形式;32KB)
資 料
5 小笠原諸島における観光・交流施策について(PDF形式;472KB)
参
考 資 料 小笠原諸島の主要指標(PDF形式;21KB)
意
見 具 申 小笠原諸島の振興開発について(PDF形式;8KB)
< 議 事 詳 細 >
○岡本会長
本日は、委員13名のうち8名のご出席をいただき、委員の過半数の出席をいただきました。定足数に達しておりますので、ただいまから小笠原諸島振興開発審議会を開催いたします。
副大臣挨拶
○岡本会長
議事に先立ちまして、国土交通省の中馬副大臣がご臨席でございますので、ご挨拶を賜りたいと存じます。○中馬副大臣
先生方、それぞれお忙しい中をこうして先月に引き続きまして熱心なご審議にご参集いただきまして、心から感謝申し上げる次第でございます。今月26日に本土復帰から35周年を迎えるわけでございまして、いろいろなイベント等も予定されているようでございます。この審議会におきましても、こうして熱心に小笠原の振興開発に関する重要事項の審議をしていただいておりますが、現行法の期限が切れた後のことについて具体的なご討議もいただいているようでございまして、私どもも期待している次第でございます。
国民の意識も大分変わってまいりました。たまたま私の大阪でございますが、ある百貨店の重役をお辞めになった後、「息子が石垣島で少し事業を始めるから、儂もついて行くんだ」ということで、向こうに奥様ともども移住するような方もいらっしゃいまして、大分意識が変わってきたなということを実感いたしております。
ただ単に、ちょっと脱サラで行くという話ではなくて、そこに一つの魅力を感じて定住化をする人であったり、あるいは、離島ということではなくて、気軽に観光に行くとか、そういうところで二、三日、子供たちを遊ばせるといったような機運も出てきている中で、今までと違った発想ができるのではないかと思っている次第でございます。
こうしたことも含めまして、審議会におきましては今後の小笠原諸島の振興施策についての集大成ともいうべきご意見が取りまとめられると期待をいたしている次第でございます。今後とも東京都あるいは地元小笠原村等との連携を、国土交通省といたしまして、いい意味での地域振興にしたいと願っている次第でございます。
よろしくお願いします。
○岡本会長
ありがとうございました。なお、中馬副大臣は国会等がございますので、ここで退席されます。どうもありがとうございました。
○中馬副大臣
よろしくお願いします。ご無礼いたします。〔副大臣退席〕
議 事
(1)小笠原諸島の振興開発について
会議次第により議事を進めたいと思います。○岡本会長
本日は、先月30日に開催されました第72回小笠原諸島振興開発審議会に引き続きまして、小笠原諸島の振興開発について審議を行いたいと思います。
ただ、前回の審議会におきまして、「特別賃借権」と「小笠原諸島への航空路」につきまして複数の委員からご質問、ご要望をいただいておりますので、まず初めに、これらの件につきまして東京都と所管省庁からご説明をいただき、その後、今後の振興開発について審議してまいりたいと存じます。
@ 特別賃借権について
特別賃借権につきまして、東京都からご説明をお願いしたいと思います。○岡本会長
○高橋部長
東京都でございます。お手元の資料番号1「特別賃借権の現状について」によりましてご説明をさせていただきます。
最初に現状でございます。左側の表は暫定措置法に基づきまして昭和45年の期間内に申し出のあった特別賃借権の面積と人数でございます。父島29人、母島が31人、硫黄島が100人、北硫黄島が3人ということで、合計163人の申し出がございました。右側の表が現在の状況でございまして、特別賃借権設定地の耕作状況でございます。父島で面積としまして2.6ヘクタール、母島が0.4ヘクタール、合計4人という状況でございます。
2の問題点でございます。ここ20年来、父島、母島では新たに特別賃借権の権利を行使する者がございませんでした。また今後も見込めない状況でございます。一方、硫黄島では昭和59年の定住困難の方針によりまして、事実上、特別賃借権の行使が不可能となっております。なおかつ、実際上は防衛庁の土地の借り上げによりまして、本来の耕作する権利とは別の形の既得権益が生じているなど、権利の形骸化が進行しております。
2番目でございます。特別賃借権は相続により承継されていくため、時間の経過により権利者が増加します。また公示手段がありませんので、承継後の権利関係が不明となる可能性がございます。ちなみに、平成11年、都で父島・母島の申し出者について調査しましたところ、父島・母島合計60人のうち死亡が32人、不明が11人、存命の方が17人という形になっております。多分、硫黄島も同様の状態ではないかと想定してございます。
3番目としまして、父島、母島では農地法の適用がないため農地の転用について規制する方法がないという状況になってございます。
3番の都の検討状況でございます。都としましては、上記2のような状況を踏まえまして、帰島の一般的条件が既に整備されております父島、母島に限定した農地法適用の可能性につきまして農林水産省と協議を重ねてきておるところでございますが、現時点では結論に至っていないという状況でございます。
○岡本会長
ありがとうございました。本日は、この件につきまして農林水産省からもご出席をいただいております。ただいまの東京都の説明に関連しまして、農林水産省からも補足説明等をお願いいたします。
○中尾課長
農林水産省でございます。特別賃借権の現状につきまして、ただいま東京都からご説明があったとおり、平成11年の時点で4名の方が特別賃借権に基づきまして3ヘクタールの農地を耕作しているという現状にございます。この賃借権の見直しに当たりましては、これらの現状を踏まえて検討していく必要があると考えております。
また、小笠原諸島は農地法の適用が法律によって除外されておりまして、農地法が適用された場合には、農地の権利移動制限、小作地所有制限、転用の制限など、いろいろな規制がかかってくるということになってまいりますので、この農地法の適用につきましても現在、島民の方々が農地を利用している現状等を十分踏まえた上で検討していきたいと考えておりまして、今後とも東京都と十分相談をしながら検討を進めてまいりたいと考えております。
○岡本会長
ありがとうございました。ただいまの説明に関しまして、ご質問、ご意見等がございましたら、ご発言をお願いします。
○赤保谷委員
前回のときの言い出しっぺなもので、今度は議題になっておりますので、質問と意見というのか、申し上げたいんですけども。一つの質問は、硫黄島では別の形の既得権が生じていると。具体的に、よく分からないんですが、そこのところのご説明をいただきたいということ。
それから、私がこの前、ここでお話をしたのは、特別賃借権をどうするのかと。始末をつけるというか、言葉悪いんですけど、そのまま放っておくのかどうするのかということのお話を申し上げた。それと農地法の適用をどうするのかということとは、関係あることはあるけども、別問題といえば別に考えられる。
それで、特別賃借権をどうするのか。これは極めて法律上の問題ですので、東京都と農林水産省の方で農地法の適用については協議中だということでありますので、さらに事務的によく検討しないと結論なんか出せるはずはありませんから、実態を含めて、よく協議をして、どういう方向に持っていくのか、詰めていただきたいと思います。
前段の質問の方、形骸化しているというか、耕作の……、何となくわかるような気もするんですけど、具体的にどのようなのか、イメージがわかないので、ご説明をいただけたらと思います。
○高橋部長
硫黄島の件でございますが、硫黄島の土地につきましては現在、すべて防衛庁で借り上げをしてございます。この賃料は事実上、地主に払われておるわけですけれども、実際上は特別賃借権者と折半をしているという形が取られております。したがいまして、耕作を目的とした権利とは別の、地主と特別賃借権者の間の賃料の分配という形での既得権としての形になっているという考え方でございます。
○岡本会長
ほかにご質問、ご意見ございませんでしょうか。よろしゅうございましょうか。それでは、特別賃借権につきまして、関係行政機関におかれまして、よろしくご検討のほど、お願い申し上げます。
A 小笠原諸島への航空路について
次に議事を進めさせていただきます。○岡本会長
小笠原諸島への航空路につきまして前回ご指摘ございましたので、この件についてご説明をいただきたいと思います。
まずは東京都からよろしくお願いします。
○高橋部長
資料番号2の「小笠原諸島への航空路の検討状況について」の資料に基づきましてご説明をさせていただきます。航空路につきましては、14年5月28日の第70回審議会で時雨山の撤回のご報告と新たな航空路案の検討ということで一回説明をさせていただきましたが、今回、さらに詳細にご説明をさせていただきたいと思います。
まず基本的な考え方でございます。航空路の設置のために既存施設、例えば硫黄島の滑走路等の利用なども含めて検討をしたいということと、技術開発の動向なども踏まえ幅広く検討をしていくということが基本的な考えとしてございます。
それで、現時点での検討案でございますが、1番目は硫黄島の活用案でございます。硫黄島の防衛庁の滑走路を利用させていただきまして、東京と硫黄島、硫黄島と父島をヘリコプターで乗り継ぎをして繋ぐという案でございます。課題といたしましては、硫黄島の基地の供用化のための調整ということで、防衛庁の滑走路が使わせていただけるかどうかというところが最大の課題でございます。
それから、2の水上航空機案でございます。これは東京と父島を水上飛行機の直行便で結ぶという案でございます。施設としましては、父島に揚陸施設、水上から陸上へ引き上げる施設と、エプロンの整備が必要ということでございます。想定しております機材につきましては、救難飛行艇でUS−1Aの改ということで、これは4月に試作1号機が既に完成しておりますが、これを民用に転換できないかということで検討してございます。課題としましては、民間用の型式証明の取得にかなり年数がかかるということと、民航用の転換のために多額の開発費が必要というところが問題となってございます。
3番目が洲崎地区の活用案でございます。父島洲崎地区にコミューター用の短い滑走路をつくりまして、東京〜父島をコミューター機で結ぶという案でございます。課題でございますが、就航率の確保ということで、現地の気流等がまだ分かりませんので、それがどういう形になるかという点が1点ございます。それから、海面を一部埋め立てする必要が出てまいりますので、これの環境保全策が必要でございます。
4番目は、既に前からあったんでございますが、聟島に大型の滑走路をつくるということで、東京〜聟島を中型ジェット機で結びまして、聟島から父島は高速船で結ぶという案でございます。これの課題でございますけども、空港建設に加えまして、聟島〜父島間の航路開設が必要になりますので、当然、港湾設備等の膨大な施設が必要になるということであります。また、かなり大型の滑走路をつくりますので、当然、環境保全策が必要になってくるということでございます。
なお、上記の課題のほかに1から3案に共通的な課題としまして、かなり輸送人員が制約されますので、1人当たりコストが当然高額になります。したがいまして、運航事業者の採算性確保の困難性が課題になりますので、これの運航支援をどうするかという問題が生じてきます。
Vの現在の検討状況でございます。平成13年度、上記の各案におきまして必要となる施設や航空機材等の検討をいたしまして、課題を整理しました。平成14年度は、17年春のTSL就航を踏まえまして、各案に対する需要予測、また各案が環境面に及ぼす影響等の検討等を調査したところでございます。
なお、15年度は平成14年度の調査を踏まえまして、さらに詳細な調査を実施するとともに、運航主体、運航への支援策等の検討を行うということを予定しております。
以上でございます。
○岡本会長
ありがとうございました。次に、国土交通省からよろしくお願いします。
○茨木課長
航空局でございます。航空局から一般空港の整備に関する考え方についてということでご説明をさせていただきます。説明に先立ちまして、一般空港と申しますものですが、私どもの方で、成田でありますとか、羽田でありますとか、大都市圏の拠点空港以外の空港を一般空港という呼び方をいたしております。したがいまして、小笠原に公共用の空港をつくる場合には、一般空港という範疇の中での検討になるわけでございます。
そういった意味で、この考え方について、従来は空港整備の五箇年計画を7次までやってきておりまして、そういう中で一定の方針を持って進めてきておったわけでございますが、今般、各種公共事業の長期計画の見直しの動きの中で、この五箇年計画についての扱いが私どもの方でも変わりましたので、その変わったことにつきまして、新しい進め方はこうなっておりますというふうなところをご説明したいと思います。
資料は、資料3−1と資料3−2と二つを使わせていただきます。資料3−1は従前の空港整備五箇年計画における小笠原空港の位置づけについてでございます。資料3−2の方が新たな空港整備プロセスについてということでございます。
資料3−1からご説明させていただきます。1枚めくっていただきますと、右方にございますように、1ページが第6次の空港整備五箇年計画、平成3年から7年のものでございましたが、その関係の資料でございます。このページは閣議決定そのものでございまして、ここには右上に一般空港等について滑走路の延長、新設等所要の整備を図るという形で書かれておるのみでございますが、2ページをご覧いただきますと、これに関連しまして、当時の運輸省資料という形で個別の空港の考え方が示されております。
1.の「一般空港等の整備計画」がそれに当たりますが、この中の四角で囲みました部分でございます。一般空港の滑走路の新設又は延長事業であって、2,000メートル級以上のものについて、別表の新規事業のうち地元条件等が整ったものから毎年度予算の範囲内で順次採択をするという考え方でございます。
また、同表の予定事業というのは、地域振興等の観点から一定の必要性が認められるものの、幾つかの点について、これは空港によって異なりますけれども、課題が残っておって、調査検討が求められるということで、そういう調査検討が進んで課題解決の見通しが立った時点で新規事業の方に組み入れるという扱いのものでございます。
右の表を見ていただきますと、表の右端に新規事業という欄と予定事業という欄がございまして、それぞれこういう空港がそれに当たるということが示されております。小笠原の空港は予定事業のところの一番下の2,000メートル級というところに記載がされております。
小笠原につきましては、この当時、航空需要の見通しでありますとか、自然環境に配慮した空港計画でありますとか、地元の費用負担を含めた費用負担の問題でありますとか、そういったところが課題ということで、予定事業ということにされておったわけでございます。
次に、3ページにいっていただきまして、これは平成8年からの第7次の五箇年計画と申しますか、最初は五箇年でしたが、平成9年に七箇年計画に改定されたものでございます。これも1ページ目は基本的なことが書いてあるだけで、次のページに一般空港等の整備計画というのがございます。
ここでは、先ほどの6次と異なりまして、右の方に前五箇年計画の対象事業で未着手のもののうち、計画、地元条件等が整ったものについて毎年度予算の範囲内で順次着手すると書かれておるだけでございまして、この未着手のものに小笠原の空港は該当いたしますので、基本的には、6次の考え方がそのまま継続して7次でも生かされているという形でまいっております。この7次の計画が平成14年度まででございましたのが、14年度まではこの考え方できていたということでございます。
その次に、もう一つ別のことでございますが、5ページをご覧いただきたいと思います。平成13年の6月に国土交通省といたしまして、公共事業改革への取り組みをまとめて発表いたしております。その中で、空港につきまして、一番下の方にございますが、今後の地方空港の新設について離島を除き抑制という方針を打ち出しております。
空港は数の上では相当充足されてきたという考え方で、このようになっておるわけでございますが、離島を除きとなっておりますのは、離島で新設の構想があるところは小笠原のほかにも少しございまして、そう多くはございませんが、そういうところを意識して離島を除いて抑制という形にしておるわけでございます。したがいまして、この抑制というのは、つくらないという意味ですけれども、離島については、その規制が除外されているということでございます。
次に、資料3−2の方にまいりまして、「新たな空港整備プロセスについて」ということでございます。
1ページ、ご覧いただきたいと思います。従来の一般空港の個別新規事業につきましては、今ご説明いたしましたとおり、長期計画に伴って運輸省主導という形で選定をしておりました。ただ、このことが透明性の確保でありますとか、事業の硬直化という観点から、一部に問題が指摘される場合がございましたので、今般、交通政策審議会航空分科会で審議の結果、今後はこの選定・公表を取り止めまして、それに代わって国が一般的な整備指針をお示しして、そうした上で事業主体の方で、この整備指針を踏まえて必要性の十分な検証、概算事業費の精査、費用対効果分析の徹底等を行うとともに、計画案に関するパブリック・インボルブメント等を行って、条件が整ったものについて財政状況を踏まえ事業化するというプロセスによることになりましたということでございます。
一言で申し上げると、このようなことでございますけれども、これをもう少し詳しく関連する資料をつけて2ページ以降に添付しております。2ページが交通政策審議会の答申でございまして、昨年12月に出たものでございます。
この下のアンダーラインを引いたところでございますけれども、まず地方空港の新設は、先ほどご説明した公共事業改革への取り組みの離島を除き抑制するという方針を維持するということが再度確認されております。その上で、一般空港の滑走路新設等の事業の新規採択につきましては、先ほどの文章にございましたような形で十分検討をして事業化するということでございます。それと透明性の向上の観点からパブリック・インボルブメント等の手続をルール化すべきだという答申をいただいております。
次の3ページにもまた同じようなことが出ておりますが、中ほどのアンダーラインのところでございますけれども、ここで国が空港整備の指針を明示するという方針が示されておるわけでございます。
4ページ以降に、国がつくります整備指針(案)とパブリック・インボルブメント・ガイドライン(案)というのが出ておりますので、その資料をつけております。
4ページが整備指針(案)でございます。事業を評価する項目と評価の基準というのが2のところに書いてございまして、そこにありますように、事業の必要性以下、いろんな項目がございます。
事業の必要性につきましては、表の方にまとまっておりまして、それが7ページでございます。これだけ横に長い資料で恐縮ですけれども、表−1と表−2から構成されておりまして、表−1は事業の必要性につきまして、これは整備の目的ごとに必要性の評価の仕方が異なるものですから、目的ごとに記載しております。小笠原に該当するのは、この表の中ほどの離島における新たな航空ネットワークの整備というところでございます。
これにつきましては、母都市までの所要時間と人口、時間が2時間以上で人口が1,000人以上であることとか、対象路線の開設等の見通し、開設と維持が見込まれるとか、そういうふうなことが必要性の評価の一つのメルクマールになっております。
それから、表−2の方には、各整備目的共通の評価項目ということで、代替手段の検討を行う。当該整備を行わない場合も含めて代替手段との比較が十分なされること等のことが記載されております。それから、もちろん需要予測では適切な需要予測が行われているということはございますけれども、そういった事柄が必要性の条件として示されております。
お手数ですが、4ページに戻っていただきますと、以下、候補地の比較でありますとか、空港計画やアクセスの条件、他の計画との整合、事業規模、そういったものが適切であることというふうなことがございます。
それから、事業の実現性というところで、用地とか環境の問題に加えまして、合意形成の状況というのがございます。パブリック・インボルブメントを通じて意見がある程度集約され、計画案の確定について適切に判断できる状態に到達すると見込まれることということでございます。
このパブリック・インボルブメントというのは、先ほどから何回か出ておりますが、下の方に説明がございます。計画の検討段階で空港整備主体が関係地方公共団体と連携して、主として対象事業を行う空港―新しい空港の場合は予定を含むわけです―の所在又は周辺地域の住民などのPI対象者―PIというのはパブリック・インボルブメントのことでございます―に情報を公開した上で広く意見を把握し、PI対象者の参画を得て計画を策定するというふうなことを意味しております。そういったことが十分行われて合意が形成されているということも条件になっております。
以下、事業の効果につきましても一定の条件が示されております。
こういった事柄が満たされておることが国として事業を採択するときの条件となりますというふうなことをお示しいたしまして、これは15年度から試行ということで、試行という形で今、運用をしておるところでございます。
次に8ページにまいりまして、これがパブリック・インボルブメントのガイドラインということでお示ししたものでございます。これについては、先ほどPIの概要を申し上げましたので、中身の説明は省略をさせていただきます。
最後のページに、また横長の表で恐縮でございますが、こういう新しい要素を加えて空港整備プロセスの流れがどうなるかというふうなことを簡単に書いたものでございます。中ほどに箱が横に並んでいるのが左から右に流れていくわけでございますけれども、青く塗ったところが、今ご説明した新たに導入した部分でございます。この青のところに、以前は五箇年計画に採択されるということが一つのステップとしてあったわけでございますけれども、それを取り止めて、今の青の形にさせていただいたということでございます。
したがいまして、ここのところで、今ご説明したようなプロセスを経ていただきますと、条件にかなうようになれば、その右のところの新規事業の採択ということになります。今、事業評価制度というのがございますので、新規事業採択時評価というのが行われますけれども、その上で採択をする。それで設計とか法手続とか工事ということに進んでいくわけでございます。
この表には、新しいもの以外に、従来のいろんなマニュアルでありますとか、計画資料でありますとか、そういったものもあわせて適用になりますということもあわせて表示いたしておりまして、こういう流れの中で進んでいくということになるわけでございます。
以上でございます。
○岡本会長
それでは、ただいまの小笠原諸島への航空路に関しましてご質問、ご意見等がございましたら、ご発言をお願いします。いかがでございましょうか。
○秋本会長代理
今日は、ご出席いただいてご説明いただいたこと、今までこういうことは余りなかったかと思いまして、大変ありがたく思います。一つだけお尋ねをしておきたいと思います。空港の必要性というところで、代替手段の検討という項目が入っております。先ほど東京都のご説明で、いわゆる一般空港に相当するものの整備以外の方法に含めて検討しているというご説明がありましたが、そういったものも航空局の方で、ここにお書きになっている代替手段というものの中に入るということなんですか。
○茨木課長
考え方としては、あらゆる代替手段が入ってくるということでございますので、空港をつくらないで、他の輸送手段によるということは、検討の対象としては入ってくると思います。○秋本会長代理
先ほどの東京都のご説明の中にも、例えば水上航空機案というのが書いてありますけれども、その中で民間用の型式証明取得が大変ではないかということがありますが、これが航空局の所管であるとすれば、そういった可能性とか何かについて都の方でいろいろ検討されるにしても、航空局と事前にいろいろ相談されるなんていうことが一般的に言うと考えられると思うんですけれども、そういったようなこともあると思っていいんですか。○茨木課長
それは当然、今ご指摘のあった事柄に限らず、地方公共団体で航空なり、その代替手段ということも含めてご検討されるときには、私どもは技術的な問題を初めいろんな事柄について持っている情報を提供したり、ご協力は申し上げるということでやっております。○秋本会長代理
ありがとうございました。どうぞひとつよろしくお願いします。○岡本会長
ほかにご質問、ご意見ございませんでしょうか。それでは、この空港問題につきましても、ただいまあるいは前回出ましたような意見を踏まえまして、関係行政機関におかれまして適切にご対処いただきますよう希望いたします。
B 小笠原諸島の今後の振興のあり方について
○岡本会長
議事を進めたいと思います。小笠原諸島の今後の振興のあり方について審議いたしたく思います。繰り返しになりますが、今年度末に小笠原諸島振興開発特別措置法が期限を迎えるに当たり、本審議会は16年度以降の小笠原諸島の振興開発について、どのように取り扱うべきか、国に対して意見を申し出る立場にあります。前回の審議会におきましては、「小笠原諸島の自立的発展を目指し、地域の自主的な取り組みとあわせて、航空路を含む交通・経済・社会的基盤の整備とともに、小笠原諸島の特性を生かした観光等による産業の振興をソフト面を含めて総合的に推進するためには、これまでの成果を十分検証しながら、引き続き特別な措置が必要」とまとめさせていただいたところであります。
今回も前回の結論を踏まえ、引き続き委員の皆様方のご意見をお伺いし、本審議会としての最終的な意見をまとめてまいりたいと思います。
まず、審議に当たりまして、事務局から資料として「小笠原諸島振興開発審議会における議論の論点整理」と前回の審議会でご意見をいただきました「観光・交流施策」に関する資料が出されておりますので、これらを説明していただいた上で委員の皆様方のご意見を承りたいと存じます。
また、前回の審議会で申し上げましたが、本日取りまとめを予定しております意見書につきまして、あらかじめ事務局に文案を用意させておりますので、資料のほかにお手元に配付させていただいております。
それでは、事務局からご説明をお願いします。
○山口課長
それでは、事務局から説明をいたします。お手元の資料4「論点整理」、そして資料5「観光・交流施策について」について説明をいたします。まず資料4でございます。これは過去数次にわたりましてご議論をいただきました論点を整理しておりますが、特に、前回の議論の論点も含めて再度まとめ直しをしております。概略をご説明いたしますが、前回と若干ダブルところもあろうかと思いますが、ご容赦ください。
最初に「(1)自立的発展に向けた取り組み」ということでございます。自立に向けた施策を進める中で、小笠原にしかできない、小笠原だからできることを視点とした、特性を生かした自立策を構築していきたいというご意見がございました。「小笠原の自立的発展を図ることを基本的なテーマとして捉える」ということでございます。これは前回と同様のまとめ方でございます。
(2)でございます。「小笠原の特殊事情による不利性及び課題の克服」というところでございます。この部分に関しましては数多くのご意見を頂戴しております。地理的に離れていること、遠隔性というのが、この地域は極めて特別であるというご指摘がございました。また往復で6日かかり、週に1便しかないということで、交通アクセスの問題、この不利性は極めて大きい。また、物価が6割高ということで、生活面でも極めて不利性を抱えている。また、旧島民の帰島促進という問題も考える必要がある等々、生活面の不利性についていろいろご意見、論点を提示していただきました。さらに、一番下の部分でございますが、不利性という用語以前の問題ということで、航空路は必須であるというご意見を前回、さらに頂戴しております。
これをまとめた形で2ページの上の四角の中に書いております。少し長く書いておりますけれども、「地理的、自然的、社会的、歴史的特殊事情を抱えているということで、経済・生活面における豊かな地域社会を実現するためには、特殊事情による不利性・課題を克服するとともに、安心して暮らせる生活環境の整備を図る必要がある」という形でまとめさせていただいております。
続いて、(3)でございますが、「国家的・地球的役割の再評価と地域の優位性の発揮」ということでございます。(2)で不利性についてまとめたわけでございますが、様々な特色を再認識してみると、いろいろな再評価ができる可能性があるのではないかというご意見でございました。
初めに、太平洋上で漁船に事故があったような場合、安全という観点から、小笠原が極めて重要な役割を果たすのではないか。また、小笠原諸島は多くの固有種を抱えている。世界的にも極めて貴重な地域であるというご指摘もございました。また、小笠原が持つ領海、排他的経済水域の意味、また海洋資源、海洋開発といいますか、海洋利用の可能性等々、計画に組み入れることはできないだろうかというご指摘もございました。
また、不利性を抱えた地域であるといえども、このマイナス面をいかに減らすかと同時に、どうプラスに転換していくか、そのために価値観の転換ということが必要なのではないかというご指摘もございました。
これらのご意見をまとめまして、「本土から遠く離れた地理的状況にはあるが、我が国にとって特殊かつ重要な地位を占める地域であると考えられることから、今後は、この地域固有の自然環境等が有する国家的さらには地球的ともいえる役割を生かして、交流促進あるいは研究機能の充実強化に繋げていくことが重要である」というご指摘ということでまとめさせていただいております。
次、3ページでございますが、「(4)自立的経済社会構造の構築」ということでございます。観光を含めた産業振興ということで、島民の生業づくりにバックアップが必要だろう、地産地消ということもございますが、観光・漁業・農業という産業の連携はどうしても必要であるというご指摘もございました。また、整備された、あるいは今後整備するインフラをどう生かすかということ。またソフトを軸とする計画も必要であろう。それから、観光という言葉がございますが、「観光漁業」というご提案もありまして、「総合産業としての観光」という視点が必要であろうというご指摘もございました。つまり、観光と農業、観光と漁業というような2者間以外に、加工業、流通業、様々な業種との連携を図っていくことも必要だというご指摘でございます。
これをまとめまして、「これまで整備された基盤を生かして観光産業を中心とした産業間の連携を強化するということで、地域の資源あるいは創意工夫を生かした産業振興を図って、その結果として、自立的な経済社会構造への転換を進めていく必要があるのではないか」というふうにまとめております。
次に、(5)でございます。「地域の自主的・主体的な島づくりの促進」ということでございます。今まで基盤整備を進めて相応の成果は上がってきているけれども、残された課題もあるということで、この基盤を最大限生かしていくということを考えると、まず島民の方々の努力が必要になってくるのではないか。そして、村民の方々の気持ちやアイデア、あるいは観光客、島外の方々のアイデアも組み入れて振興策を考えていくべきではないかというご意見でございます。また、住民がまちづくり、島づくりに参画していくという中での観光というあり方を考えるべきである。いずれにしても、ソフト中心という形になれば、当然、人材が極めて重要であります。人材の確保、人材の育成を考える必要があるというご意見でございます。
これをまとめて、「地域住民の意思を地域振興に反映させるためには、地域の個性、地元の創意を生かした自主的・主体的な島づくりを推進する。また、その担い手となる人材を育成することが必要である」ということでございます。
次に、4ページでございますが、「(6)総合的・戦略的な施策の展開」ということでございます。小笠原の島民が幸せになるために、どうすればいいのかという問題につきまして、まず「事」から考えて「物」を考えるというご指摘がございました。また、事業も総花的ではなくて、ポイントを絞るという観点も重要である。公共事業を継続的にやらなければならないということは、ある意味では当然としても、重点を置くということも必要なのではないか。目標を置いて実施していくということも必要であるということでございます。
また、ハードからソフトへ、ソフト重視と言われておりますけれども、ソフトの中身が何なのかと、この部分についてはまだ議論が不十分かもしれませんが、いろいろと考えていく必要がある。また、特別措置法の延長には賛成であるけれども、何をするかということが極めて重要である。具体的なターゲット、そういうイメージが必要であるというご意見もございました。
これらをまとめまして、「小笠原の具体的な将来像を見据えた振興を図るためには、地元の自主的な取り組みも含めて、ハードとソフトを一体的に活用する総合的・戦略的な施策が必要である」というまとめでございます。
(7)でございますが、「小笠原の特性を生かした産業振興施策の展開」。小笠原諸島は日本の大きな財産である、エコツーリズムの世界的な適地でもあるというご指摘がございました。また、観光利用、環境保全という、従来ならば対立する二つの概念をうまく調整していくというコンセプトは興味深いということでございました。また、農業政策についても、よそではつくっていない地域特産物を考えていく必要がある。自然がきれいというだけではなくて、この地域の民族的な魅力、イベントをもっと発信すべきであるというご指摘もございました。
これらをまとめまして、「小笠原の隔絶性に起因する固有の文化、稀少な自然環境を優位性として活用するということで、地球規模での交流を促進することによって小笠原の特性を生かした新たな産業振興施策を創造していくということが必要である」というまとめにしております。
5ページ、(8)でございます。「特別の支援措置」。小笠原ほどの遠い場所はないというご指摘でございまして、時間的な距離やアクセスの頻度等、離島振興法との話もあるが、現状ではなかなかそうならない。時限法ではあるけれども、継続する必要があるというご指摘もございました。また、法延長は必要であるけれども、単なる延長ではなくて、これまでの成果を十分に分析して、次への展開を考えるべきであるというご指摘でございました。
まとめとしまして、「小笠原諸島の自立的な発展のため、今後も引き続き特別の措置を講じていくことが必要である」というふうにまとめております。
6ページ、7ページでございますが、前回は1枚紙で項目を並べたまとめにしておりました。これを文章の形でまとめております。概略をご説明いたします。
まず、小笠原復帰以来、数次にわたる計画が策定されて諸施策を積極的に講じてきた、それ相応の成果を上げてきたということでございます。2番目の段落でございますが、しかしながら、小笠原は本土から遠く隔絶した外海に位置する、また台風の常襲地帯である、交通通信が極めて不便である等々、特殊事情を抱えており、これら特殊事情による不利性及び課題を克服するとともに、高齢化、高度情報化の進展など、社会経済状況の変化を踏まえて、今後とも島民が安心して暮らせる生活環境の整備を図る必要があるという形でまとめております。
3番のところですが、一方ということで、少し視点を変えております。小笠原諸島は、我が国の排他的経済水域の3分の1を確保している。また、船舶にとっての緊急時の重要な帰港地であるということなど、国家的役割があるということを指摘しております。また、固有の動植物を初め絶滅のおそれのある稀少種が数多く存在する。こういった自然環境面で貴重な地域であるということでございます。
これらは、これまで不利性として捉えてきた様々な条件に起因するものでありますけれども、視点を変えれば、他の地域にないような魅力と資源であるということが言えるのでなはいか。このことから、我が国にとって、この小笠原諸島は特殊かつ重要な地位を占める地域であると考えられるという別の角度からの視点でまとめております。
次のページの7ページ、4番でございますが、今後とも生活環境の整備を図るとともに、この地域の地理的な位置、固有の自然環境等が有する国家的、さらには地球的ともいえる役割、この役割を生かして国を超えた規模での交流促進、産業振興、研究機能の充実強化、こういったものに発展させていくことが重要ではないかというまとめにしております。
特にということで産業面の話を書いております。これまで整備した基盤を生かして観光産業を中心とした産業間の連携を強化する。こういったことで、地域の資源と創意工夫を生かした産業の振興を図って、自立的な経済社会構造への転換を進めていく必要があるという形で示しております。
5番には、このためにはということで、4番までの話を進めるための手段といいますか、手法を書いております。このためには、地域住民の意思を施策に反映することが必要であるということで、地域住民の参画の下に地元の発意と創意を生かした主体的な地域づくりを推進する。また、その担い手となる人材の育成が求められるという形で、いわば計画づくりは地元の主体性が重要であるというまとめにしております。
6番でございます。またということで、小笠原諸島の特性を生かした地域の主体的な取り組みを国、東京都が支援をするということになりますが、実際、これを動かすには、ハードとソフトを一体とした総合的な施策の展開が必要であるという形にまとめております。
以上のような施策を展開するためには、不利性を克服しつつ、新たな視点として「優位性への転換と自立的発展」といった観点、これを基本的概念とする法的枠組みの下で、各種施策を効果的に実施する必要があるという形で、法律の改正、延長が必要であるということをここで示しております。これにより、住民が安心して暮らせる地域社会と国民の利益の増進が図られるものと考える。よって、政府は、以下の諸点を勘案して、16年度以降の特別措置を積極的に講じていくべきである、というまとめにしております。
以上が資料4でございます。
続けて、資料5の説明をいたします。資料5ですが、「小笠原諸島における観光・交流施策について」という資料でございます。前回、観光・交流関係のご意見がかなり多ございました。ということで、今までも資料を付けておりますが、さらにまとめたものをお配りしております。
観光の現状でございますが、データ上、観光というのは非常に幅広いものでございますので、まず観光に関わりの強い業種、またそれに関連するサービス業等の、その他業種の人口については、一貫して増加しておりまして、これは2月の審議会でお配りした資料にもデータを入れております。また、観光客数が下のグラフで示されておりますが、昭和60年から増加傾向にあり、年間3万人程度ということで横ばい基調にあるということでございます。
これを下の表で見ていただきますと、上の段でございますが、小笠原諸島の観光客数を指数で見ると、例えば昭和55年を100とすると順調に伸びており、平成7年で170、平成10年は185という数字になっております。上のグラフにあるように、若干の凹凸はありますけれども、増加をして横ばいということでございます。離島全体では少し減少傾向にある中で、小笠原は根強い観光客の来訪があるというふうにも読めるかと思います。
次のページ以下、観光のメニュー、イベント等の状況をまとめております。これはご覧置きいただければと思います。ホエールウォッチング、ドルフィンスイム、スキューバダイビング等、自然環境を生かした観光のメニューがあるということでございます。
海洋の資源のみならず、3ページにございますが、例えばジャングルフィールドガイドとか、夜は空がきれいだということでフィールドナイトツアーあるいはバードウォッチング、天然記念物の種類が非常に多ございまして、その中でも特別天然記念物のハハジマメグロの写真をつけておりますけれども、こういった貴重な野鳥を観察することもできると、こういうメニューがございます。また、戦跡めぐり等もございます。
4ページ以降でございますが、交流イベントをまとめております。亜熱帯性の気候で、1年中温暖だということでございますので、1月に海開きをし、日本一早い海開きと初泳ぎ証明書を発行しておるというイベントもやっておりますし、一年を通じて、以下のようなイベントを行っております。
また、6ページを見ていただきますと、島内の学術研究施設をまとめております。展示施設としましては、東京都の小笠原ビジターセンター、小笠原村の母島ロース記念館がございますが、研究施設として小笠原の水産センター、水産資源の保護、管理、技術の開発、調査研究等を行う水産センターがございます。
また、7ページにありますが、亜熱帯農業センター。熱帯、亜熱帯の園芸作物の導入、育成、技術の開発、改善等を行っておるということでございます。また、小笠原海洋センターもございます。
研究団体としましては、ホエールウォッチング協会、また東京都立大学の小笠原研究委員会がございます。またNPO法人としての野生生物研究会、自然文化研究所もございます。
以上が資料5でございますので、参考にしていただければと思います。
あわせて、意見具申案ということで、資料番号はつけておりませんが、お手元にお配りをしております。先ほど資料4の後ろの2枚の文章がございました。これを意見書、意見具申の文書としての体裁を整えたものとしてご理解いただければと思います。「記」以下に先ほどの文章を記述しております。
以上が資料の説明でございます。
参考までに、小笠原諸島の主要指標を参考資料として配布しております。これは前回お配りしたものと同じでございます。また、小笠原のガイドマップもお配りしておりますので、参考にしていただきたいと思います。
以上でございます。
○岡本会長
ありがとうございました。それでは、委員の皆様方のご意見をいただきたいと思います。
○麦屋委員
前回、欠席をいたしまして、大変活発なご議論をされたんだなということは議事録を拝見して感じました。今日、いろいろご説明をいただきまして感じたことですけれども、一つは、小笠原に対して、これからも特別の支援、措置をしていこうということについては、私も同感しております。問題は、その特別の支援、措置の中身ということなんだろうと思うんです。
要は、事業評価とか、そういうことを求められる時代になってくる中で、公共事業、ハード事業に余りお金をかけられないということで、事業費に対して、ただ単に削っていくというんですか、リストラしていくという考え方ではなくて、できれば、その中身について、これからは違う、小笠原だから特別に何か考えられるような……。
つまり、特区のような考え方なんですけれども、例えば、これまでの公共事業、ハードについても、ある程度の規制であるとか規格であるとかそういうものがあって、港をつくるのであれば、小笠原であっても、ほかの島であっても同じような港をつくってきたと思います。できるだけ小笠原らしいもの、小笠原の優位性を伸ばすようなもの、そういう形に進めてほしい。それが特別の支援であり、特別の措置であるというような、そんな考え方でいっていただきたいと思っています。
そのためには多分、これまで小笠原の公共事業を担ってきたというか、実際に手掛けてきた地元の土木業者の方々も、どんなふうにしていけば小笠原らしい公共事業ができていくのかということが多分、分かっていないと思うんですね。
そういう方たちと一緒に小笠原の観光にも役立つような独自の公共事業を考えていくような勉強会とか研究会とか、多分パブリック・インボルブメントに繋がることであろうと思うんですけれども、そういう美しくかつ小笠原らしいものをつくり上げていく、ハードという面でもつくり上げいくような、そんな取り組みに対しても支援するようなことが必要だろうと思っています。つまり、それはソフトへの支援ということなんですが、ハードに繋げるソフトへの支援ということで、是非そんなことを考えていただけたらと思っています。
それから、先ほど空港の話で、国の整備指針とか、評価基準ということで、かなり具体的にご説明いただきましたけれども、今申し上げたことと同様に、小笠原の特異性であるとか優位性を伸ばすためには、この整備指針だけでいろいろ判断していっていいんだろうかという感じが若干いたしました。
どういう形で、その整備指針を使っていくのか、評価をしていくのかという意味では、「○」の数の多さとか、そういうことだけではないと思うんですけれども、他の地域とちょっと違っている、その違っているところがすばらしいということを、できるだけ伸ばせるような国の支援措置であってほしいと思っています。
以上です。
○岡本会長
ありがとうございました。ほかにいかがでございましょうか。
○赤保谷委員
今度は、この前お願いしておきましたように二、三日前に届けてもらいましたので、読んで来ました。今日ご意見を申し上げようかと思っているところも、私の思っているように直してくれているところもありますし、非常にありがたいと思っています。
資料4の今までの議論の論点整理、過去に行われた、これまで行われた議論をまとめたということですから、書かれてあることは事実であろうと思うんですが、まとめ方で、事務的な話かもしれませんが、恐縮ですけれども、例えば1ページ、(2)の「小笠原の特殊事情による不利性及び課題の克服」。
不利性の克服、課題の克服ということなのかもしれないんですが、○がいろいろありますけど、一番上の○のところで、遠隔性はかなり特別だと、遠いところにあると。その後には、小笠原にとっては遠隔であることが不利なんであって、経済水域や多くの自然が多いと、経済水域の問題、これは小笠原にとって不利性でも何でもないんで、小笠原以外、日本国民全体が受益している。後の方にありますけども、(3)のところにまとめて、国家的な役割の再評価、ここのところに経済水域とか海底資源の開発、利用、海洋の利用とか、いっぱい書いておりますけれども、こっちの方へ入れた方がまとまりがいいのかなという気がいたします。
それから、(3)の「国家的・地球的役割の再評価と地域の優位性の発揮」。ここのところで、今申し上げような国家的な役割、そういう重要な役割を担っているということを、どこかにまとめて入れてもらったらいいと思います。
今申し上げました領海だとか海洋資源、海洋の可能性、活用の可能性、三番目の○で書いてありますけども、それは計画に組み入れるとかいう、少しちまちました事柄と結びつけておりますので、計画に組み入れることも必要でしょうし、できないんだろうかというご意見も分かりますけれども、こういうことは国家的な役割の再評価ということに結びつけ、かつこういうことを計画に組み入れることができないだろうかというようなまとめにした方がいいのではないかと思います。
それから、その矢印で、まとめのところで、「本土から遠く離れた地理的状況にあるが、我が国にとって特殊かつ重要な地位を占める地域であると考えられることから」の後ですけれども、「今後は、この地域固有の自然環境等が有する」、何か自然環境が右代表で出てきているんですね。確かに立派な自然環境があるんでしょうけども、そのほか、遭難した漁船もあるでしょうけども、現に大勢の漁業者がそこで操業している、受益をしている、あるいは、これから海底資源の探索、開発があるかもしれない、そういう秘められた可能性もある。そういうことからすると、自然環境が突出していて、それも間違いないんでしょうけども、これが突出しているような感じがするので……。
このまとめとはどういうように使われるのか、最終の答申の中に組み込むなら、この辺はどうでも、答申というか、資料番号のない文書、そこの文書さえきちっとしていればいいのかもしれないんですけども、まとめ方として、どうもしっくり来ない。「今後はこの地域固有の自然環境等が有する国家的さらには地球的ともいえる役割」、この地域が担っている、あるいは今後担うことが期待されるというか、秘められた可能性があると、そういうことを適正に評価をする、今までそこが評価されていなかった。適切というのは適正にね、評価されてない。
だから、(3)の四角の中でも、再評価と地域の優位性の発揮、再評価と書いてあるわけですから、まとめのところは、そういうところを今まで、秋本さん、この前、自分でやったときにはそういうことは余り気がつかなかったとか何か言っておられましたけども、そういうことはやっぱり適切、適正に評価する、認識するということをここに入れたらいいのではないかという気がします。
○秋本会長代理
名前を出していただきましたので、申し上げます。私、これを読ませていただいたときに、いわゆる論点整理というのは、どちらかというと、いろいろ出たご意見を並列的に整理をしているという感じで、私どもは、その後の方の、今、委員おっしゃった審議会における意見のまとめという2枚紙の方をちゃんと見るということが大事かなという感じがしたんですけど。
そういう意味で言うと、今ご指摘がありましたような国家的な役割だとかいったような言葉を、3のところで詳しく書いていただいているのが赤保谷さんのおっしゃったような感じで、第3番目の項目ということで特記して整理をしているような感じがして、それはまさにかつて余りここまでやってなかったかもしれないなと思いながら読んでいるところなんですけど、そういう意見のまとめの方で見ていただいた方がいいかなという気が、私が言うのも変ですけど、そんな感じがするんです。
○岡本会長
ありがとうございました。ご指摘のような文言もまとめの方には入っております。
ほかにございませんでしょうか。
○山下委員
小笠原の今後の振興につきまして、引き続き新しい計画をつくってやっていこうということにつきましては、基本的に賛成でございます。その新しい計画の理念といいますか、どういう考え方でいくのかという整理としては、今ご説明がありましたような優位性への転換と自立的発展でしょうか、言葉としてはこういうふうなことになるんだろうと思いますが、現実の新しい計画の中身ですね、具体的に何をやるんだということにつきましては、ここでも東京都あるいは国土交通省からご説明のありました航空路の確保ということを具体的な計画の中身の大きな柱として取り上げていただきたい。そして、本当に推進をしていただきたいと思います。
それから、航空路の確保ということで、ここでも東京都の方でご説明ありましたように、四つほどのオルタナティブがございますが、これは時間経過的に考えるべきかどうかということもあろうかと思うんですが、最終的にはきちんと本格的な滑走路を持った空港を設置すると。単に航空路を確保するということだけじゃなくて、利便性の高い、どこか近場に2次輸送なんかも余り必要のないようなところに本格的な滑走路を持った空港を設置するということが、観光目的みたいな点からも、あるいは、飛行機を飛ばすわけですから、飛行機を飛ばす運航形態みたいなものも確保していなければいけないんだろうと思いますが、そういうものの安定した確保だとか、それ以外にも、離島ですから、救急的な観点とか災害時の対応だとか、普通の空港以上にいろんな形で活用されるということがあるのではないかと思いますので、そういういろんなものをひっくるめて、利便性の高いものを最終的には設けるべきだろうという意味では、単に航空路を確保するというところから、最終的な目標としては、本格的な滑走路を備えた空港を設置するということ、これが次の計画の中で全部最後までできるのかどうかということは私にもよく分かりませんけども、目標としては、そういうものを持つべきではなかろうかというふうに思います。
お願いは、要するに、理念として整理されたことのほかに、具体的な中身として、航空路の確保、本格的空港の設置ということを目標に、具体的な計画の中身としては、そういうものを盛り込んでいくべきではないかという意見でございます。
以上です。
○岡本会長
どうもありがとうございました。よろしゅうございましょうか。
○伊中委員
まとめられた意見について、もちろん賛成でございます。この方向でよろしくお願いしたいと思います。つくづくこういう場で発言しようとするときに、私の中で、自分の中で非常に矛盾を感じるのは、こういう隔絶した自然の価値を考えれば考えるほど、それを大事にしたいという部分と、一方で、そこで生活されている皆さんの利便性の問題、方向として全く相反するものの調和をどう捉えるかというところで、どう発言するかということで、いつも非常に悩むんです。
まさに、その象徴が飛行機の、航空路の問題だと思います。今まさに本格的な空港整備という意見が出ましたけれども、それは本当によくわかるんですが、一方で島の方がどの程度受け入れることができるのかという体制の問題も当然ございます。
それから、コミューター機と中型ジェット機というのは一体どの程度、どう違うのか、その辺も私はよくわかりませんけれども、そういう中で、小さなコミューター機になりますと、乗る人も少ないですから、ここに書いてあるように、いろんな意味での運航支援という別の措置が必要になってこざるを得ないと思いますけれども、その辺の大きな矛盾の中でいかにかいくぐっていくかという話になるわけです。
できますれば、そう大きく自然を壊す方向でない形でうまく軟着陸する、そういう方向での意見集約が将来的にできればいいなと、そんな感想を個人的には持ちます。
以上です。
○岡本会長
ありがとうございました。ほかにいかがでございましょうか。
○秋本会長代理
ほかにご発言ないようであれば、ちょっと申し上げておきたいと思います。私は、たまたま10年前に法律の延長の仕事に当たったんですけれども、あの時でさえ、自動的に延長ということではもちろんなかったわけですが、今の時代になってくると、はるかに難しくなっているんじゃないかと思います。経済合理性のようなものが強く言われるような面もあったりして、難しさはいろいろ大きいと思います。
小笠原のことをご存知の方もいらっしゃいますけど、数としては、むしろそう多くないと思ってかからなければならないだろうと思います。そうすると、延長というか、16年度以降も継続ということはもちろん私も賛成ですが、それを本当にやっていくためには、東京都におかれても、また小笠原村におかれても、相当な努力が必要だろうと思いますので、是非お力を尽くしていただく必要があるだろうと思います。
それから、今のまとめの中でも、島民の皆さん、住民の皆さんの参画のもとに創意工夫を生かして主体的な取り組みをといったような言葉が何カ所か出てきたり、自立的な経済構造への転換を進めるとかということが出たり、「島民の皆さん、頑張ってくださいよ」という趣旨が何カ所か出てまいります。
私もそういうふうにしていただきたいなと思いますが、そういった面では、島の方は大変ご苦労多いと思いますけれども、そういった面でも頑張っていただきたいと思います。
それから、空港のことは山下委員がお話しありましたけど、私も同じように思っているんです。また昔話を申し上げて恐縮なんですけれども、10年前に兄島ということで大体決まりかけたようなときがあって、その時に、当時の国土庁に勤めていて、これまでの制度なり、これまでの予算なりという仕組みでこの空港をつくっていくというのはなかなか大変だなと思って、そのことも考えなければいけないなと思っていたんですけども、今日の東京都のご説明の中でも、さっきもちょっと例を挙げましたけれども、水上飛行艇の活用とかいったようなことの説明に、型式の問題だとか、費用の問題だとか、いろんなことがありましたが、そういったようなことなどをとっても、検討を進めるのはかなり大変だろうという気がいたしますので、さっきもちょっとお願いしましたけれども、ああいった空港なり航空路の整備というのが従来の仕組みとか予算の枠の中だけでやっていくというのは恐らく非常に難しい面があるだろうと思いますので、航空局の方でもひとつ、引き続きよく相談に乗ってやっていただければありがたいと思います。よろしくお願いいたします。
○岡本会長
ありがとうございました。貴重なご意見をいただきまして、ありがとうございました。本日も空港について様々なご発言を賜りました。関係行政機関のご努力をご期待申し上げたいと思います。
このまとめにございますように、考えようによっては優位性を生かして観光産業中心に振興すれば、その優位性を生かせる。そうすることによって、農業、漁業、また様々な物産等についても生きてくるというようなことも期待できるわけでございます。そういう展望を持ちたいものだと思います。
前回までの議論や、本日いただいたご意見を勘案しますと、小笠原諸島の現状は、平成16年度以降も、なお国の特別の措置を必要としているものと思われます。
そこで、本審議会といたしまして、平成16年度以降も引き続き小笠原諸島の振興開発について法律を延長し、特別の措置を講じていくべく、国土交通大臣に意見を申し出る必要があると存じますが、皆様のご意見はいかがでございましょうか。
〔「異議なし」の声あり〕
ご異議ないようでございますので、そのようにしたいと思います。○岡本会長
なお、意見書の文案は、あらかじめ配付させていただいておりますが、本日頂戴したご意見につきましても、最終的なまとめにつきましては、概ねこの案に集約されていると思いますので、この案により意見具申したいと存じますが、いかがでございましょうか。
〔「異議なし」の声あり〕
ご異議ないようですので、この文案で意見具申することといたします。○岡本会長
なお、この後の取り扱いにつきましては私に一任していただければと存じますが、いかがでございましょうか。
〔「異議なし」の声あり〕
ありがとうございました。○岡本会長
(2)そ の 他
○岡本会長
本日、予定されている議事は以上でございますが、ほかに何か報告事項などございますでしょうか。特にございませんですか。
局長挨拶
○岡本会長
それでは、国土交通省都市・地域整備局、澤井局長からご挨拶の申し出がございますので、よろしくお願いします。○澤井局長
数次にわたり大変熱心にご議論を賜りまして、大変ありがとうございました。そのご議論と、ただいまおまとめいただきました意見具申を踏まえまして、来年の通常国会に所要の法制度をつくるべく案を出したいということで、これから作業をしていきたいと思っております。
特に、今までと違いまして、小笠原諸島に対して光の当て方を変えていくと、地域の主体性もそうですけれども、国家的役割というあたりをしっかり光を当てて国としてきちんと支援するところをするというあたりがご議論の一番ベースにあるのかなと思っております。そういったご議論を十分に踏まえ、大切にしながら対応してまいりたいと思っています。
これからも引き続きご指導をお願いしたいと思います。ありがとうございました。
小笠原村、小笠原村議会及び東京都挨拶
○岡本会長
最後になりましたが、地元の小笠原村と小笠原村議会、東京都からご挨拶の申し出がございますので、よろしくお願いします。まず、小笠原村、どうぞ。
○斎藤課長(小笠原村長職務代理者)
発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。大変恐縮しております。初めに、委員各位並びにご列席の皆様方にご報告とお詫びをさせていただきます。
宮沢村長が6月15日付をもって退職いたしました。また、助役、収入役とも6月16日付で任期満了となり、現在、三役不在の状況であり、私、総務課長が村長職務代理者として対応している状況でございます。
本日の審議会が当村にとって大変重要な会議であるにもかかわらず、村長が不在で出席できないことは甚だ遺憾であり、委員並びに関係者の皆様に伏してお詫び申し上げる次第でございます。申しわけございません。
なお、このような状況の中、本日、この審議会においても委員の皆様からの貴重なご意見を頂戴し、平成16年度以降も引き続き法律を延長し、特別の措置を講じていくべく意見具申されることになりましたことに心から深く感謝申し上げる次第でございます。本当にありがとうございます。
当村の新体制ができるまで、いましばらく時間の猶予をいただくことになりますが、今後の村の自立発展に向け、いち早くこの混沌とした状況を打開し、改めて村民が一丸となることが肝要であることは言うまでもございません。今後、村民、議会、行政が一致協力して一生懸命、今後の村づくりに努力してまいります。委員の皆様方、国土交通省及び東京都の皆様方には、小笠原諸島の振興開発につきまして、なお一層のご支援を賜りたく、伏してお願い申し上げる次第です。
ありがとうございました。
○岡本会長
ありがとうございました。次に、小笠原村議会、どうぞ。
○池田委員
発言の機会をいただき、ありがとうございます。先ほど総務課長から報告いたしましたが、宮沢村長が6月15日付をもって退職いたしました。先だって5月30日の会議に出たときには、そのようなことはないということで、いろんなことを皆さんにお願いし、大変温かい意見をいただいて、喜んで帰っていったところだったんですが、このような状態になって、私どもも大変驚いております。
先ほど秋本会長代理から、とにかく村の方が頑張ることが大切だよというふうに力強く励ましていただいたというふうに胸に秘めておりますので、皆さんの意見を拝聴しながら、これを村民に伝え、村民が一丸となってこの状況を打開できるよう頑張っていきたいと思います。
村議会は、先の第2回定例議会において、特別措置法の改正、延長に関する意見書を全会一致で採択いたしました。村議会としても今後、特別措置法の改正、延長を求めるべく積極的に活動してまいります。
委員の皆様方を初め国土交通省及び東京都の皆様方には、今後とも、小笠原諸島の振興開発につきまして、何卒変わらぬご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
大変ありがとうございました。
○岡本会長
ありがとうございました。次に、東京都、よろしくお願いします。
○赤星幹事
東京都の赤星でございます。知事に代わりまして、一言御礼申し上げたいと思います。本日は、委員の皆様方には小笠原諸島の振興開発につきまして熱心なご審議をいただき、また貴重なご意見もいただきまして、誠にありがとうございます。
小笠原諸島振興開発特別措置法の改正、延長につきましては、前回の審議会におきまして、都からの要望書の要点を述べさせていただきました。本日の審議会では、先ほど平成16年度以降の小笠原諸島の振興のため、新たな計画の下、これに基づく事業の実施など、特別の措置を講じていくべきであるとの国土交通大臣あての意見書を取りまとめていただきました。ご理解を賜り、厚く御礼申し上げます。
小笠原諸島の自立性の向上のためには、先ほどご意見ございましたけれども、地域自らが地域の特性を生かしました創意工夫を行うことが必要でございます。都といたしましても、引き続き小笠原諸島のさらなる振興に取り組んでまいる所存でございます。
今後とも岡本会長初め委員の先生方並びに国土交通省を初めとする関係省庁の皆様方に一層のご指導とご協力をお願い申し上げます。また、私どもといたしましても、法の延長につきましては全力を尽くしてまいる所存でございます。
本日は大変ありがとうございました。
○岡本会長
ありがとうございました。以上をもちまして、本日の審議会を終了いたします。ご苦労様でございました。
閉 会