関西文化学術研究都市の建設に関する基本方針

第3章 人口規模及び配分並びに土地の利用に関する基本的事項

1 人口の規模及び配分

本都市の人口は、おおむね41万人を想定する。このうち、文化学術研究地区における人口は、おおむね21万人を想定する。また、これらの京都府、大阪府、奈良県の各区域への配分は、おおむね次のとおりとする。

  文化学術研究都市の人口 うち、文化学術研究地区の人口
京都府域 19万人 11万人
大阪府域  8万人  3万人
奈良県域 14万人  7万人

また、本都市の文化学術研究地区における従業人口は、おおむね7万人を想定する。

2 土地の利用

本都市は、優良な農用地、森林等の保全を図るなど環境の保全に配慮しつつ分散して配置する「文化学術研究地区」及びそれ以外の地域である「周辺地区」により構成するものとし、次に掲げる土地の利用を図る。また、都市全体の面積はおおむね15,000ha、文化学術研究地区の面積はおおむね3,600haとする。

(1)文化学術研究地区

防災性の向上、高齢化及び高度情報化への対応、環境への負荷の低減や自然との共生並びに周辺地区との調和等に配慮しつつ、文化学術研究施設又は文化学術研究交流施設とともに、公共施設、公益的施設、住宅施設その他の施設の一体的整備を推進する。地区内の土地利用については、周辺の市街地、緑地等との調和に配慮する。また、地区の特性に応じ、自然緑地の保全を図るなど地区内の緑の確保に努めるとともに、文化学術研究都市にふさわしい景観の形成に努め、良好な研究・生活環境の形成を図る。さらに、文化学術研究地区の配置の特色をいかし、機能面での有機的な連携のもとに都市的サービス機能の集積する地区センターを文化学術研究地区に分散して整備し、併せて、多様な交通機能に支えられた求心性の高い都市センターを整備することにより、多核型の都市機能ネットワークの形成を図る。

(2)周辺地区

現在の土地利用を尊重し、文化学術研究地区との調和を図ることとし、文化学術研究地区の整備に関連して必要な施設の整備、良好な生活環境の形成等を図るための事業を推進するとともに、農林業の振興並びに自然環境の保全と活用を図る。