平成17年度都市観光
の推進による地域づくり支援調査事業
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はじめに 平成15年7月に観光立国関係閣僚会議でまとめられた「観光立国行動計画」においては、「各地域がそれぞれの持つ魅力をいかに高いものにするかというそ の方法、及び実際に魅力を高めるための事業の支援等を国が行う」とされており、都市の個性を生かし魅力を高めることにより交流人口の増加を図るため、国と 地域が一体となって取り組むことが求められています。また、政府においても観光立国の実現に向けた取組を進めており、平成22年に訪日外国人旅行者数を1 千万人に増加させるという目標が掲げられております。 このため、国土交通省においては、平成17年度から新たに「都市観光の推進による地域づくり支援調査事業」を実施し、都市観光の推進に資する取組を地域 主体で実験的に実施することにより、国による効果的な都市・地域整備施策の実施に結びつけることとしています。 平成17年度は、5地域を調査の対象として、商家等の店先に屋号を染め抜いた日除けのれんを設置することによる景観統一実験や、ITを活用した観光情報 提供実験等を実施し、来訪者や地域住民に対する意識調査等を通じて、今後の地域づくりにおける課題等の把握に努めました。 平成18年1月に開催しました「都市観光の推進による地域づくり全国フォーラム」は、地域同士の交流を通じて各々の抱える課題等に ついて情報を共有することで、地域づくりへの更なる意識の醸成を目指すとともに、今後の各地の取組に生かすことを目的として行われました。 この報告書は、平成17年度の調査事業及びフォーラムの概要等をとりまとめたものであり、全国各地で取り組まれている都市観光の推 進による地域づくりの一助になれば幸いです。 最後になりましたが、フォーラムの開催にあたって、多大なご協力をいただきました気仙沼市の皆様方に、この場をお借りして御礼を申 し上げます。 平成18年3月
国土交通省都市・地域整備局企画課
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実施地区取組〜報告書(概要版)〜
宮 城県気仙沼市 商家等の店先に屋 号を染め抜いた日除けのれんを設置することによる景観統一実験や、建物景観復元マニュアル策定のための調査等により、市民等の良好な景観形成への意識を醸 成 するとともに、今後の街並みの形成を図る。 千 葉県佐原市 「まちぐるみ博物 館」として、商家の家宝類を公開しそれを巡る仕組みを構築し、来訪者に対する満足度調査等を実施することにより、新たな観光資源の創出を図るとともに、来 訪者の回遊性の向上や滞在時間延長の可能性を探る。 長 野県下諏訪町 1,2 イルミネーション 設置により街道や観光施設等のライトアップを実施し、夜間観光の付加価値や回遊性の向上を図るとともに、地域住民等の意 識調査分析を行い、今後の市街地の景観保全や活性化に資する施策につなげる。 滋 賀県彦根市 1,2,3,4 産学官連携による QRコード等を利用した観光情報提供実験や、情報発信プラットホーム「まち博物館」としての空町屋の活用により、学習型観光を推進し、 観光客の回遊性の向上や滞在時間の延長を図る。 福 岡県福岡市 都心が活気を忘れ ていた朝の時間帯に着目し、市内の交通要地である天神地区において「朝カフェ」を実施、利用者・出店者・公開空地提供者等の意識調査を行うことにより、新 たな側面から都市の魅力向上効果を検証する。 |
全国フォーラム〜報告書〜
表 紙 第 1章 都市観光の推進による地域づくり支援調査事業について (1)調査の趣旨 (2)調査の概要 2.調査対象地域について 第 2章 都市観光の推進による地域づくり全国フォーラム 1. フォーラム開催概要 (1)フォーラムの趣旨 (2)フォーラムの概要 (3)参加状況 (4)プログラム 2. 開会挨拶 3. 地域からの取組報告 (1) 千葉県佐原市 (2) 群馬県伊香保町 (3)長野県下 諏訪町 (4) 滋賀県彦根市 (5) 福岡県福岡市 (6) 宮城県気仙沼市 4. 分科会 (1)第1分科会「観光振興に資する景観整備・街並み保存のあり方」 @千葉 県気仙沼市 A群馬 県伊香保町 (2)第2分科会「地域資源を活かした体験型都市観光の推進」 B千葉 県佐原市 C滋賀 県彦根市 (3)第3分科会「滞在化の促進と観光振興によるまちづくり」 D長野 県下諏訪町 E福岡 県福岡市 5. 全国の地域PR (1) 岩手県平泉町 (2) 宮城県仙台市 (3) 山梨県都留市 (4) 山梨県甲州市 6. パネルディスカッション「都市観光の推進による地域づくり」 7. 閉会挨拶 第 3章 都市観光の推進による地域づくりの課題と今後の方向性 1.都市観光 を推進する上での課題 2.都市観光の推進による地域づくりの方向性について |