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都市交通調査・都市計画調査

PT調査とは?

 パーソントリップ調査(PT調査)は、昭和42年に広島都市圏で大規模に実施されて以来、既に30年を超える実績を日本各地で積み重ねています。
 一定の調査対象地域内において「人の動き」(パーソントリップ)を調べるPT調査は、交通に関する実態調査としては最も基本的な調査の一つとなっています。PT調査を行うことによって、交通行動の起点(出発地:Origin)、終点(到着地:Destination)、目的、利用手段、行動時間帯など1 日の詳細な交通データ(トリップデータ)を得ることができます。
「トリップ(Trip)」は、ある目的(例えば、出勤や買物など)を持って起点から終点へ移動する際の、一方向の移動を表す概念であり、同時にその移動を定量的に表現する際の単位となります。このトリップは、リンクトトリップとアンリンクトトリップの2つに分類できます。
 下図のような「人の動き」について、自宅から勤務先までの移動を「出勤」という一つの「目的」を達成するためのトリップと捉える場合、この一連の移動をリンクトトリップ(目的トリップ)と言います。
一方、徒歩・バス・鉄道・徒歩による各トリップは、一つの「交通手段」による移動を単位としており、これをアンリンクトトリップ(手段トリップ)と言います。
 つまり、下図の場合は、1リンクトトリップ(1つの目的)が4アンリンクトトリップ(4つの手段)で構成されていることになります。
 従来から行われている自動車交通などの一つの交通手段にターゲットを絞った調査に比べ、パーソントリップ調査ではリンクトトリップについても把握できる点に特徴があります。

 PT調査を行うことによって、地域全体の交通量を数量的に扱うだけでなく、乗り換えを含めた交通手段の分担等の検討が可能になります。
 これにより、都市圏における複雑で多様な交通実態を把握・予測し、円滑な都市機能を確保するための検討を行うことができます。
 そして、その後の総合都市交通体系調査を踏まえて、総合的な将来交通計画・マスタープランを策定することや都市交通における個別課題への対応、特定施設の計画に関する検討などに役立てることができます。