古川町の中心市街地に位置する当地区の、町屋を中心とした街並みは、明治37年の大火以降、匠の技術により復興・形成されたものである。その後も、「相場くずし」を嫌い、伝統町屋を守る住民の強い意識、大工が技を競い合うことで建替えのたびに良くなる町家建築などによって、現在の統一感のある良好な景観が形成・保全されている。
町民の提案を契機に、平成8年に「飛騨古川ふるさと条例」の制定、古川町歴史的景観地区の指定がなされ、同時に発足した都市景観審議会が、個別の建築行為に対して計画段階から助言や指導を行うなど、住民と行政が一体となって街並み景観の保全に取り組んでいる。また、町民に古川らしい街並み景観のあり方を具体的に例示・提案した「伝統的市街地における建築デザイン・ガイドライン」の発行等も行われている。
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