3. 観光地における自然災害防止対策の推進
 我が国は,国土の約7割を山地が占め,急流河川が多く,地質的にも脆弱な地帯を多く 抱えており,台風や集中豪雨などの気象条件によって土砂災害の発生しやすい環境にあ り,活火山も多く存在している。一方で,火山地域に代表されるような荒々しい自然は, 風光明媚な観光地ともなっており,観光開発が積極的に進められている。
 このような山地流域については,砂防工事等を強力に推進するとともに,火山噴火警戒避難対策事業等の警戒避難体制の確立等のソフト対策を実施することにより,総合的な土砂災害対策を推進し,安全の向上と併せて地域活性化を促進した。
 また,道路防災総点検に基づく道路の防災,震災,雪寒対策を推進した。
 さらに,このような観光地の周辺の森林について,山崩れ等の山地災害を防止するための治山事業を推進するとともに,特に良好な自然環境を有する地域等において,環境保全保安林整備事業を実施することにより,安全の向上と併せて観光資源の質的向上に寄与した。