(道路緑化、電線類の地中化による都市景観の向上)

 緑を道路の主要構成要素と位置付け、道路の植樹帯やのり面を樹木によって緑化することにより、緑豊かでうるおいのある道路空間を形成するとともに、電線類の地中化により開放感のある道路空間を創出するなど、地域のまちなみ等と調和したうるおいある都市景観の形成を図っている。
 電線類の地中化については、平成10年度末には全国で3,400kmの地中化を達成するに至っており、電線類の地中化はかなり進展してきた。平成11年度からの「新電線類地中化計画」においては、平成15年度までの5年間に約3,000kmの地中化を実施することを目標としている。
〈京都産寧坂地区の電線類の地中化事業〉
 京都市東山区河原町から鷲尾町を通る市道安井経7号線は豊臣秀吉の正室にちなんで通称「ねねの道」と言われ、その地域は伝統的建造物群保存地区に指定されている。産寧坂、二年坂を経て清水寺に通じ、観光客も多く訪れるまちである。京情緒を味わうことのできるよう、道路景観整備について地元住民が要望した結果、平成4年から地域住民代表、学識経験者及び関係行政機関による検討を重ね、「過去から未来へと、さらに新しい歴史を積み重ねるような質の高い道路修景」を基本理念に、「街並みの重視、ヒューマンスケールサイズ、調和」を目標に道路整備を進めることとした。これによって平成7年度より電線地中化の工事に着手し、電柱約20本を撤去して八坂の塔も望む美しい景観が創出された。

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