3)低公害車開発・普及のための支援策
平成14年度には、大都市地域における低公害バス・トラックの導入支援、大型ディーゼル車等に代替する次世代低公害車の開発及び安全・環境上の技術基準の策定を実施している。
この他、低公害車購入に必要な実用的情報を、地方自治体・企業等の自動車購入責任者に対し直接提供する「低公害車メールマガジン」を発行しているほか、これらの事業者と国の間で双方向に情報を交換する「低公害車フォーラム」を運営するためのシステム構築を行っている。また、地方運輸局において、低公害車導入促進協議会を設置し、地方公共団体、運輸事業者、産業界等に対して低公害車への切り替え要請や啓発活動を行っている。
4)自動車の燃費改善
自動車の燃費の改善を推進するため、エネルギー使用の合理化に関する法律に基づく燃費基準の策定や自動車の燃費の公表等を行っている。この結果、平成12年度に出荷されたガソリン乗用車のうち約50%が燃費基準を達成しており、平均燃費値は、平成7年度と比較して約14%向上した。また、車両総重量2.5トンを超える重量車の燃費測定方法やLPG自動車の燃費基準について取りまとめた。
5)大型トラックに対する速度抑制装置装備の義務付け
高速道路における速度超過による事故の防止、消費燃料の抑制を図るため、大型トラックの走行速度を90km/h以下とする速度抑制装置の装備を平成15年9月から大型トラックに義務付けることとしている。
6)トラック運送事業者におけるグリーン経営の促進
トラック運送事業において、エコドライブの実施、低公害車の導入、自動車の点検・整備等の環境改善に資する取組みを実践するグリーン経営を推進するため、グリーン経営推進マニュアル(平成14年3月策定)の普及を推進しており、旅客自動車運送事業についても、バス、法人ハイヤー・タクシー事業の業態に合ったグリーン経営推進マニュアル(平成14年12月策定)の普及を推進している。
7)EFV(Environmentally Friendly Vehicle)国際会議
主要国交通大臣会合(平成14年1月)や「持続可能な開発に関する世界首脳会議」(14年8月26日から9月4日開催)において国際的な政策協調による環境にやさしく低廉で社会的に受入れ可能な優れた車両技術の開発や普及の必要性が指摘されたことを踏まえて、平成15年1月23、24日、東京にて、国際的な政策協調を進める機会を提供することを目的とし、第1回EFV国際会議を開催した。19の国・国際機関から約140名の参加のもと、EFVの普及促進及び環境性能を大幅に改善した次世代EFVの開発推進、更には自動車排出ガスに密接に関連する燃料品質や発展途上国における対策について議論が行われ、2005年には第2回EFV国際会議を開催することとなった。
(注)1
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「エネルギーの使用の合理化に関する法律」に基づく燃費基準(トップランナー基準)早期達成車で、かつ「低排出ガス認定実施要領」に基づく低排出ガス認定車 |
2
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最新排出ガス規制値から有害物質を75%以上低減させた自動車(☆は25%以上低減、☆☆は50%以上低減) |