第II部 国土交通行政の動向 

第2章 観光立国の実現と美しい国づくり

【第2章のポイント】
第1節 観光をめぐる動向
 観光は、人々の生活にゆとりと潤いをもたらすのみならず、国民経済の発展や国際相互理解の増進等、他の様々な側面においても重要な意義を有している。国土交通省では「日本ブランドの海外への戦略的発信」と「魅力ある観光地・観光産業の創出」を柱として、観光立国の実現に向けて取り組んでいる。平成18年の訪日外国人旅行者数は、史上初めて700万人を突破した。今後は、19年1月に施行された「観光立国推進基本法」に基づき、各種の取組みを進めていく。

第2節 国際観光交流の拡大
 2010年(平成22年)までに訪日外国人旅行者数を1,000万人とするため、ビジット・ジャパン・キャンペーンを展開している。また、平成18年7月に第1回日中韓観光大臣会合を開催するなど、国際観光交流の拡大に向けて取り組んでいる。さらに、公共交通機関における外国語による情報提供や観光地の情報提供のためのシステム開発等を進めるとともに、通訳ガイド制度の改善を図るなど、訪日外国人旅行者の受入体制の整備を図っている。

第3節 魅力ある観光地・観光産業の創出等
 国内外からの観光客にとって魅力的な観光地づくりのため、日本各地で様々な取組みが行われており、これらの取組みを支援するため、観光ルネサンス事業等を推進するとともに、日本の持つ文化や産業遺産等の観光資源としての活用や観光産業の高度化にも取り組んでいる。また、観光統計を観光政策の立案や検証に活用するため、平成19年3月より「宿泊旅行統計調査」を開始した。さらに、ユニバーサルデザインの考え方に基づく観光の促進を図るなど、国民の旅行環境の整備を進めている。

第4節 良好な景観形成等美しい国づくり
 景観緑三法に基づく取組みや景観アセスメント(景観評価)システムの早期確立に向けた取組みにより、良好な景観の形成を図っている。また、所管事業における景観形成の原則化や無電柱化を推進している。さらに、「日本風景街道」の理念・仕組み・制度の確立に向けた検討を実施している。

 

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