（4）物流におけるセキュリティと効率化の両立

　国際物流の主役を担うコンテナ貨物については、犯罪やテロに使用されるような危険物や麻薬等の違法な貨物が一般貨物に紛れて運搬される危険性が指摘されており、先進国や国際機関では、国際物流におけるコンテナ貨物を中心としたセキュリティ強化のため、様々な検討及び措置が行われている。米国においては、積荷目録事前提出規則（24時間ルール）^（注1）の実施、事業者に対する貨物輸送安全強化基準の遵守要請及び利便性付与（C-TPAT）、税関職員相互派遣（CSI）^（注2）等の取組みが行われている。
　我が国においても、関係省庁と関係事業者団体が連携し、「安全かつ効率的な国際物流の実現のための施策パッケージ」に基づき、平成18年3月には、「物流事業者による保安措置の強化に関するガイドライン」等を策定するとともに、IMO等の国際機関における物流セキュリティ強化と効率化の両立に向けた取組みに関与するなど、国内外で積極的な取組みを行っている。

（注1）米国に貨物を輸出しようとする船会社は、外国港で船積される24時間前までに米国税関に対して積荷目録を提出することを義務付けたもの
（注2）我が国においては、横浜港、東京港、名古屋港及び神戸港において試験的に実施中