第II部 国土交通行政の動向 

コラム・事例 知床観光の新たな取組み

 平成17年7月に世界自然遺産として登録された知床は、流氷が育む豊かな海洋生態系と原始性の高い陸上生態系の相互関係に特徴があり、オオワシ、オジロワシ等の国際的な希少種の生息地になっているなど豊かな自然環境に恵まれています。また、世界自然遺産の登録に当たっては、地域の人々の自然に対する意識の高さ、自然環境保全に関する様々な活動も評価されました。
 世界自然遺産登録を契機として、知床への内外からの観光客は増加しています。知床を抱える斜里町、羅臼町の平成17年度の入込客数は、15年度と比較して20万人以上増えて245万人になりました。
 知床を含む東オホーツク地域では、平成17年度から「東オホーツクシーニックバイウェイ」の活動が本格化しました。接岸した流氷の上をネイチャーガイドの案内で歩く「流氷ウォークィ」、地域の撮影ポイントやシャッターチャンスに精通した地元カメラマンがツアーガイドする「東オホーツク撮影ツアー」等地域の自然が持つ魅力を最大限に引き出す取組みが始まっています。
 また、まっさらな大雪原で自由に遊ぶ「大雪原をひとりじめ」では、農家に温かい飲み物等が用意されています。観光客は体が冷えたら農家に入り、地元の人々と交流を深めることができます。
 


流氷ウォークの様子
 


東オホーツク撮影ツアーの様子

 国土交通省では、「シーニックバイウェイ北海道」に対する支援を始めとして、観光を核に地域の活性化を図る取組みに対して、ハード・ソフトの事業を通じて、様々な支援を行っています。

 

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