第II部 国土交通行政の動向 

第1節 国際的な連携・協調メカニズムの構築とイニシアティブの発揮

(1)東アジア地域における連携強化

 我が国では政府全体として東アジア地域との連携強化に取り組んでいる。
 交通分野では、2007年(平成19年)2月に第4回日ASEAN交通大臣会合を開催し、我が国はタイと共同議長を務めた。本会合では、セキュリティ対策に関する広域的な連携強化に向けた政治的メッセージを発信することを目的として「日ASEAN交通セキュリティ大臣宣言」等を採択し、更なる交通連携の推進を確認した。また、2006年(平成18年)6月には第4回日韓運輸ハイレベル協議を開催し、情報を共有しながら物流政策を構築していくことが有意義であるとの認識で一致するとともに、物流に関する協力の枠組みを定める覚書に署名し、同年12月には第3回日中運輸ハイレベル協議を開催して日中間の物流円滑化等について意見交換を行った。
 建設分野では、日系企業が多く進出しているベトナム等において、建設産業会議等を開催した。今後とも、東アジア諸国の建設関連省庁及び建設業と将来の協働関係の構築を目指して、こうした取組みを推進していく。
 海洋については、東アジア海域環境管理パートナーシップ(PEMSEA)に参画しており、東アジア海域の持続可能な開発戦略(SDS-SEA)の実施に向けた取組みを進めている。また、日本海及び黄海等の海洋環境の保全を目的とした日本・中国・韓国及びロシア間の行動計画である北西太平洋地域海行動計画(NOWPAP)に基づいた取組み等を推進している。

 

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