第3節 魅力ある観光地・観光産業の創出等 (1)官民一体となった観光地づくり  国内外からの観光客にとって魅力的な観光地づくりのため、日本各地で様々な取組みが行われている。国土交通省では以下の施策等を通じ、これらの取組みを支援している。 1)観光ルネサンス事業の推進  国際競争力のある観光地づくりを推進するため、観光ルネサンス補助制度により、民間組織が実施する外国人受入環境整備事業や人材育成事業等について、市町村が行うまちづくり交付金等による事業と連携しつつ、支援を行っている。平成18年度は新規に8件を選定した(17年度からの継続案件との合計は19件)。  また、官民が一体となって、観光を軸とした良好な地域づくりを進め、将来的に観光ルネサンス補助制度への移行を目指す調査事業である「観光地域づくり実践プラン」についても、平成18年度に新たに4地域を選定しており、合計37地域(注1)において、各地域が策定したプランに即し支援している。 図表II-2-3-1 観光ルネサンス補助制度・観光地域づくり実践プラン選定地域 2)地域観光マーケティングの促進  地域と旅行会社の連携・協働による地域の旅行商品の創出・流通を促進するため、平成18年5月に有識者や旅行会社等からなる「観光まちづくりアドバイザリー会議」を各地方運輸局等のブロック地域単位で設置し、要請を受けた地域に対して、会議を通じたアドバイスを行うとともに、国土交通省ホームページにおける地域情報の発信等を行っている。また、一定基準を満たした地域に対しては、地域の観光魅力を活かした旅行商品の創出に向けて、アドバイザリー会議が集中的なコンサルティング等を行う観光まちづくりコンサルティング事業を実施している。 3)観光カリスマ塾の開催  観光地域の活性化の核となる人材を育成するため、観光振興に成功している全国各地の観光カリスマ(注2)を講師として迎え、その成功のノウハウの伝授、現場体験活動、受講生によるワークショップ等をセミナー方式で集中的に行う観光カリスマ塾を各地で開催している。平成18年度には、兵庫県豊岡市等9地区で開催した。 4)「地域いきいき観光まちづくり−100−」の作成  観光地づくりに取り組む地域の参考となるよう、地域の生活・文化・産業等を活用した取組みや観光地の再生の取組み等、日本各地で行われている熱意や創意工夫のあふれる魅力的な観光地づくりのうちの一部を「地域いきいき観光まちづくり−100−」として取りまとめた。 (注1)「観光地域づくり実践プラン」の前身である「観光交流空間づくりモデル事業」により選定された地域を含む。 (注2)観光地の魅力を高め、観光振興を成功に導いた人々として、関係省庁と連携した「観光カリスマ百選」選定委員会において認定された方々で、100名(平成18年12月現在)の観光カリスマが全国で活躍している。