第3節 震災後における国土交通行政の転換  東日本大震災の経験は、我が国の「かたち」を変えるものである。津波被害の大きさは、はるかに我々の想定を超え、その状況が映像とともに日本全国のみならず、世界に広がった。  今回の大震災は、前節で述べたように、災害に対する備えをするための国民意識や企業意識を変えた。さらに、原子力発電所の事故は、エネルギーのあり方やこれまでの取組みを大きく変える。  この経験を踏まえ、国土交通行政においては、東日本大震災を契機とした国民意識の変化を踏まえつつ、省内各分野の連携(ヨコ)、関係省庁との連携(ソト)、地域との連携を深め、持続可能で活力ある国土・地域づくりに向けて新たな取組みを行っている。  この節では、こうした国土交通行政の転換について述べる。