第1節 ヒト・モノ・カネ・情報の流れ

第2章 本格的な人口減少社会における国土・地域づくり

 第2章においては、地域の活性化に資するヒト・モノ等の流れ(アクティビティ)と、それを支える地域構造(ストラクチャー)の2つのパートに分け、まず第1節「ヒト・モノ・カネ・情報の流れ」において、地方移住の要因や傾向の分析、地域の魅力の定量化を試みるとともに、観光、物流や地域経済循環を通じた地域活性化の取組みを紹介する。
 そして、第2節「時代に合った構造的な地域づくり」において、「国土のグランドデザイン2050」の基本コンセプトである「コンパクト+ネットワーク」の効果・取組事例の紹介等を通じ、対流促進型国土の形成に向け、地域構造(ストラクチャー)面での考え方として、「コンパクト+ネットワーク」が重要である旨を述べる。

第1節 ヒト・モノ・カネ・情報の流れ

 第1節では、地域を活性化させる流れ(アクティビティ)に着目し、始めに東京一極集中の是正への対応に当たって重要である地方移住等「地方へのヒト(定住人口)の流れ」についての現状把握、分析を行う。次に、地域を支える「ヒト(交流人口)・モノ・カネ・情報」の流れとして、観光、物流・情報、地域経済循環の各分野について、それらを通じた地域経済への効果や具体の取組事例を紹介する。
 まず「1.地方移住等地方へのヒト(定住人口)の流れ」では、「(1)地方移住、地方回帰の現状」で最近、都市住民の間で地方での生活を望む「地方回帰」の意識が強まっているとの調査結果等を受け、地方移住・地方回帰の現状を明らかにするとともに、「(2)アンケート調査を踏まえた人々の意識の分析」で、その要因や背景を独自のアンケート調査により分析する。
 次に、「(3)地方移住の流れをつくる「地域の魅力」の分析」において、地方移住に当たっては豊かな自然環境等の「非金銭的価値」を含む「地域の魅力」が大きく影響していることを踏まえ、生活コストや収入面について都市と地方の比較を行うとともに、移住の背景にある「地域の魅力」について、どのような要素にどの程度の魅力があるのか、定量的な評価を試みる。
 さらに、「(4)二地域居住の動向」において、移住には至らないまでも、積極的に地域に関わることにより移住のきっかけにもなり、また、地方へのヒトの流れを促進していくために重要な「二地域居住」について紹介する。


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