第1節 ヒト・モノ・カネ・情報の流れ

コラム 移住女子

 女性の移住は、かつては婚姻によるものが多数を占めていました。しかし、近年ではボランティアやインターン、自然体験ツアー等様々な取組みへの参加をきっかけに、その地域や住んでいる人々に魅力を感じ、移住を決意する独身女性が増えてきています。
 若い女性が、生まれ育った地域でも、学生時代に慣れ親しんだ地域でもない土地に移住する。移住についての話を切り出されたとき、彼女たちの両親はいったいどのような顔をしたのでしょうか。きっと一度は考え直すよう意見をしたのではないでしょうか。
 強い「思い」を胸に移住を決意した彼女たち「移住女子」。出身地も移住時期もそれぞれで、移住した地域も同じではありません。お互いの存在さえ知らず、自身の「思い」と見守ってくれる人々に支えられ、怖さと不安を乗り越えていたそうです。恐らくどの地域に移住したとしても、同じ状況であろうことは想像に難くありません。
 新潟県内外の中山間地域に移住し、「中山間地の生活を伝えたい」との思いを共有した移住女子4人が、地域応援クラウドファンディングサイト「FAAVO」を利用して、2013年8月に「ChuClu(ちゅくる)」という冊子を創刊しました。
 冊子は移住女子たちの実際の生活、移住前と移住後でのお金の使い道の比較、恋愛事情等、地域で暮らしているからこそ分かる、良いことや悩み事を「女子」らしい目線を交えながら発信する内容となっています。
 その中の一人、坂下可奈子さんは昨年、移住先の池谷集落で知り合った男性と結婚しました。移住女子が中山間地域にやってきた「第一章」から、家族をもつ「第二章」がはじまります。
 
図表2-1-48 「ChuClu(ちゅくる)」を編集・発行する移住女子の皆さん
図表2-1-48 「ChuClu(ちゅくる)」を編集・発行する移住女子の皆さん

 
季刊フリーペーパー「ChuClu(ちゅくる)」
季刊フリーペーパー「ChuClu(ちゅくる)」


注 季刊フリーペーパー。新潟県、長野県以外に東京都のアンテナショップでも配布されている。


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