第1節 交通ネットワークの整備

コラム 東海道新幹線開業50周年について

 平成26年10月、東海道新幹線が、昭和39年に「夢の超特急」として東京・新大阪間で開業してから50周年を迎えました。
 東京・名古屋・大阪の三大都市圏を結ぶ東海道新幹線は、開業以来この50年間で、56億人を輸送するなど、人々の交流の機会を増大させ、我が国の基幹的な高速交通体系として、国民経済の発展、国民生活領域の拡大等に寄与してきました。
 開業当時毎時2本・1日60本であった東海道新幹線の運転本数は、1時間当たり最大15本・1日324本へと増加しました。最高時速は、開業当時の200km/時から285km/時に向上し、東京・新大阪間の所要時間を開業当時の4時間から最短で2時間22分へ短縮するなど、速達性・利便性を向上させてきました。(27年3月ダイヤ改正)
 さらに、東海道新幹線は、これまで乗客の死亡事故を1件も発生させておらず、かつ、1時間に15本という高密度輸送を行っているにもかかわらず平均の遅延時間が1分未満であるなど、安全性や定時性の面において優れた実績を残しています。また、二酸化炭素排出量も他の交通機関に比して極めて小さいことも特徴の1つとして挙げられます。
 こうした東海道新幹線の発展は、その後の新幹線整備にも影響を与え、東海道新幹線に続き、山陽新幹線、東北新幹線、上越新幹線、北陸新幹線(長野新幹線)、九州新幹線などの整備が順次進められてきました。27年3月14日には北陸新幹線(長野・金沢間)が開業したところですが、27年度末には北海道新幹線(新青森・新函館北斗間)の開業を迎えることとなり、これによって、北海道から九州まで新幹線がつながることになります。
 また、北海道新幹線(新函館北斗・札幌間)については47年度末から5年、北陸新幹線(金沢・敦賀間)については37年度末から3年、九州新幹線(武雄温泉・長崎間)については34年度から可能な限り、開業時期を前倒すこととなりました。
 さらに、26年12月には、超電導リニア方式による中央新幹線(東京・名古屋間)の着工がなされたところであり、今後新幹線ネットワークは着々と充実していくこととなります。
 
新幹線鉄道 開業50周年記念貨幣
新幹線鉄道 開業50周年記念貨幣


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