第4節 健全な水循環の維持又は回復

第4節 健全な水循環の維持又は回復

■1 水の恵みを将来にわたって享受できる社会を目指して

 近年、我が国の水資源を巡っては、大規模災害等に対する水インフラの脆弱性、水インフラの老朽化による事故に伴う広域かつ長期の断水リスク、地球温暖化に伴う気候変動による渇水リスク等、様々な課題やリスクが顕在化している。
 これらを背景として、平成27年3月、国土審議会水資源開発分科会より、需要主導型の「水資源開発の促進」からリスク管理型の「水の安定供給」へ水資源政策の進化を図るべきことが提言された。
 また、28年4月には熊本地震で水インフラに甚大な被害が発生し、6月から9月にかけては全国の広い範囲で取水制限が実施され渇水となるなど、水の安定供給を阻害する課題やリスクを改めて認識させられた。
 これらの経緯と認識を踏まえ、全国7水系6計画の水資源開発基本計画の見直しを進めるべく、28年12月に国土交通大臣から「リスク管理型の水の安定供給に向けた水資源開発基本計画のあり方について」諮問を行い、29年1月から国土審議会水資源開発分科会調査企画部会で調査審議を行っている。


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