■4　航空事業の動向と施策

　航空産業を取り巻く状況は、国内・海外経済の緩やかな回復が続く中で、訪日外国人の増加等により、需要は概ね堅調に推移した。我が国航空企業の輸送実績についてみると、東日本大震災からの復興需要、LCC参入による需要増等により24年度より増加に転じ、28年度は国内旅客は9,812万人（前年度比2.1％増）と、国際旅客は2,105万人（前年度比約11.7％増）となり、いずれも過去最高の輸送実績となった。

　24年3月以降、我が国においてもLCCの参入が相次いでおり、30年3月時点で運航している本邦LCCは5社となっている。ピーチ・アビエーションは国内15路線、国際14路線、ジェットスター・ジャパンは国内17路線、国際9路線、バニラ・エアは国内6路線、国際7路線、春秋航空日本は国内2路線、国際4路線、エアアジア・ジャパンは国内1路線に就航するなど事業が拡大している。我が国の28年度の本邦LCCの旅客数シェアは、国内線で9.7％、国際線で18.9％となっている。