第2節 自然災害対策

コラム 南海トラフ地震に関連する情報の発表について

 駿河湾から紀伊半島・四国沖に至るまでの南海トラフ沿いのプレート境界を震源とする大規模な地震が「南海トラフ地震」です。南海トラフ地震は、破壊域の拡がりに多様性を示しながらおおむね100〜150年間隔で繰り返し発生していますが、昭和東南海地震及び昭和南海地震が起きてから70年以上が経過しており、南海トラフにおける次の大規模地震発生の切迫性が高まってきています。
 平成29年9月26日に開催された中央防災会議防災対策実行会議では、「南海トラフ沿いの地震観測・評価に基づく防災対応検討ワーキンググループ」(以下「WG」という。)の検討結果が報告され、1)確度の高い発生予測は困難なものの、地震発生の可能性が平時より高まっているという評価はできる、2)南海トラフ地震につながる可能性がある現象を観測し、その分析や評価結果を防災対応に活かすことができるよう、適時的確な情報の発表に努めることが重要である、3)国・地方公共団体はあらかじめ当面の暫定的な防災体制を定めておく必要があるとされました。
 この検討を受け、気象庁は、南海トラフ沿いで異常な現象を観測した場合や地震発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まっていると評価した場合等に「南海トラフ地震に関連する情報」を発表することとし、29年11月1日より運用を開始しています。本情報を発表するにあたり、有識者からなる「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」を開催し、南海トラフ全域を対象として地震発生の可能性を評価することとしています。
 
南海トラフについて
南海トラフについて

 
南海トラフ地震に関連する情報の種類と発表条件
南海トラフ地震に関連する情報の種類と発表条件


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