10 海事生産性革命の深化〜i-Shipping・j-Ocean〜  国土交通省では、船舶の開発・建造から運航に至る全てのフェーズで生産性向上を目指す「i-Shipping」と、海洋開発市場の成長を我が国海事産業(*1)が獲得することを目指す「j-Ocean」を両輪とする「海事生産性革命」を強力に推進しています。  「i-Shipping」では、IoTやビッグデータといったICT技術の活用により造船現場の生産性や船舶の安全性を向上させる革新的な技術の開発を推進しています。また、近年、自動運航船の導入に向けた動きが活発化していることから、自動運航船の安全な運航のために必要な要件を検討するための実証事業を進めることとしています。  「j-Ocean」では、最終的には海洋開発プロジェクト全体を受注できる力を我が国海事産業が身につけることを目指し、海洋開発技術者(*2)の育成に向けた専門教材を作成するとともに、関係省庁との連携による企業間連携の促進や、海洋開発で用いられる海洋構造物・船舶や機器・システムなどのパッケージ化、コスト低減等によるユーザーニーズに応じた高付加価値製品の開発支援等を行っています。  今後は、更なる施策の実施により、一層の海事生産性革命の深化を図っていきます。  詳細は第6章第3節3.(3)造船産業を参照 *1:造船業、舶用工業(船舶に搭載するエンジンなどを製造・供給する産業)、海運業。 *2:海洋開発技術者とは、例えば石油・天然ガス等の探査、掘削、生産を行うための設備の設計や操業等に携わる技術者等を指す。