■2 観光の現状 (1)国内旅行消費額  平成29年の国内旅行消費額は、宿泊旅行と日帰り旅行の合計で21.1兆円(対前年比0.8%増)となった。  国内旅行消費額のうち、宿泊旅行消費額は16.1兆円(対前年比0.3%増)、日帰り旅行消費額は5.0兆円(対前年比2.3%増)となった。 (2)訪日外国人旅行者数  平成29年の訪日外国人旅行者数は、2,869万人(対前年比19.3%増)となり、5年連続で過去最高を更新した。  国籍・地域別では、中国が約736万人、韓国が約714万人となり全市場で初めて700万人を超えた。また、韓国、中国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インド、豪州、米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、スペインの20市場において、年間での過去最高を記録した。 図表II-3-1-1 訪日外国人旅行者数の推移 (3)訪日外国人旅行消費額  訪日外国人旅行者数の増加に伴い、平成29年の訪日外国人旅行消費額は、4兆4,162億円(対前年比17.8%増)と過去最高を記録した。  国籍・地域別では、中国が1兆6,947億円(対前年比14.9%増)、次いで台湾が5,744億円(対前年比9.5%増)、韓国が5,126億円(対前年比43.3%増)、香港が3,416億円(対前年比15.9%増)、米国が2,503億円(対前年比17.5%増)の順となっており、これら上位5カ国で29年の訪日外国人旅行消費額全体の74.6%を占めた。 (4)訪日外国人旅行者に占めるリピーター数  平成29年の訪日外国人旅行者に占めるリピーター数は1,761万人(対前年比23.5%増)となった。  特に香港や台湾は、29年の来訪回数2回目以上の方の割合がそれぞれ83.4%、80.1%となっており、リピーター率が高くなっている。 (5)訪日外国人の地方部における延べ宿泊者数  平成29年(速報値)の訪日外国人旅行者の地方部における延べ宿泊者数は3,188万人泊(対前年比15.8%増)となった。対前年比でみると三大都市圏(10.2%増)を上回っており、都道府県別では、青森県(対前年比60.3%増)、大分県(対前年比59.3%増)、佐賀県(対前年比51.9%増)等で大きく伸びた。 (6)アジア主要国における国際会議の開催件数に占める割合  平成29年の国際会議開催件数は414件(対前年比1%増)、フランスに次ぐ世界7位となった。また、アジア主要国における国際会議の開催件数に占める日本のシェアは27.8%となり、引き続きアジア地域で1位を記録した。 (7)出国日本人数  平成29年の出国日本人数は、1,789万人(対前年比4.5%増)となり、2年続けての増加となった。