第II部 国土交通行政の動向 

2 空港への交通アクセス強化

(1)首都圏空港へのアクセス強化
 世界の主要空港(ロンドン、パリ、香港等)は、都心からの鉄道の所要時間がおおむね30分以内であるのに対し、成田国際空港については50分台であり、主要国の中で最も長い所要時間となっている。空港利用者の8割は首都圏の居住者であり、かつ鉄道利用率が高いことから、利用者の利便確保のため、鉄道による所要時間を大幅に短縮することが必要である。
 このため、北総鉄道と成田国際空港を接続する成田高速鉄道アクセス線の整備を進めることにより、都心から成田国際空港までの鉄道による所要時間を30分台とするとともに、京成電鉄日暮里駅における乗換利便性の向上を図るための駅改良の実施、東京国際空港(羽田)との鉄道アクセス向上策の検討等により、更なる鉄道によるアクセス強化を図っている。
 
図表II-5-2-1 世界の主要空港の都心との間の鉄道アクセス

図表II-5-2-1 世界の主要空港の都心との間の鉄道アクセス
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 また、自動車による空港アクセス強化のため、東京外かく環状道路東側の整備等、高速道路ネットワークの整備を推進している。
 一方、東京国際空港(羽田)への鉄道アクセスについては、京浜急行電鉄空港線の容量拡大、横浜方面からの直通列車の増発等を図るため、京急蒲田駅の総合的な改善を進めている。
 
図表II-5-2-2 首都圏空港への交通アクセス強化

図表II-5-2-2 首都圏空港への交通アクセス強化

(2)その他の空港アクセス強化策
 仙台空港については、平成19年3月に名取駅から仙台空港駅までを結ぶ仙台空港アクセス線が開業し、仙台駅から仙台空港駅までが最速17分(快速)で接続された。

 

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