(1) 「大交流時代」の到来と国際交流・連携の必要性


 我が国は従来から国際航路会議協会(PIANC)や国際港湾協会(IAPH)等を通じて国際交流を活発に進めるとともに、政府開発援助による開発途上国への国際協力に積極的に努めてきた。しかしながら「大交流時代」を迎えた今日においては、従来進めてきたこれらの施策のみでは急速な国際化の進展に十分に対応できない状況となっている。したがって今後は、港湾がネットワークを形成して初めてその機能を発揮する国際交通インフラであることを再認識し、近隣アジア諸国を中心とした各国との港湾政策上の協調関係を通じて、港湾の国際化に的確に対応することが不可欠である。そのためには各国との間で新たな国際交流・連携を推進することが極めて重要な課題となってきている。