(1) 国民の生命と財産を守り、国土保全に資する質の高い安全な海岸の創造


 港湾海岸では高潮対策、侵食対策を推進するとともに、近年頻発している地震災害の状況にかんがみ、海岸保全施設の耐震対策や津波対策など震災時の沿岸域の安全性の向上を図っている。東京湾、伊勢湾、大阪湾等で高潮対策を、三陸沿岸等で津波対策を継続的に実施している。また、施設整備に際して、災害に対してねばり強く、施設の耐久性に優れ、かつ海辺へのアクセスや景観、環境にも優れた面的防護方式()を積極的に採用しており、8年度は面的防護方式を用いて、より高質な海岸の創出を図る「ふるさと海岸整備事業」を金沢港、那覇港等31海岸で実施している。

 

(注) 面的防衛方式:護岸(緩傾斜)海浜、離岸堤(潜堤)等の海岸保全施設を面的な広がりを持って適切に配置し、波浪等の外力を沖合から徐々に弱めることにより、背後地域を高潮、侵食等の災害から防護する方式。