(2) 海洋変動の監視・予測


 気象庁は、日本周辺及び西太平洋を中心に海洋変動の常時把握を行うとともに、我が国をはじめ世界の気候にも多大な影響を及ぼすエルニーニョ現象の監視・予測にもあたっている。8年度からは数値モデルによるエルニーニョ予測に向けた開発を開始した。
 また、IOCとWMOが推進している全世界海洋情報サービスシステムの特別海洋中枢として、海水温等の海洋環境の即時情報提供につとめるとともに、全球海洋観測システムの地域プロジェクトである、北東アジア地域海洋観測システムの、取得後30日以内の海洋観測データの収集・提供を行う「リアルタイムデータベース」を担当することとしており、その運用に向けて準備を進めている。
 さらに、海上保安庁の「日本海洋データセンター」においても、北東アジア地域海洋観測システムにより取得したデータを30日以降に管理する機関として機能するよう準備を進めている。また、西太平洋海域共同調査においては、責任国立海洋データセンターとして、加えて、世界海洋循環実験においては、超音波ドップラー流速計により取得したデータの集積センターとして国際的な役割を担っている。