第2章 国内観光

  昭和54年の国民の宿泊を伴う観光レクリエーションの量は,総理府の推計によると, 〔IV−8表〕のとおり,延べ約1億6,300万人,1人当たり平均約1.41回で53年に比べ若干減少している。このうち,観光については,延べ約1億4,100万人,1人当たり約1.22回となり,53年に比べやや増加となっているが,業務や家事・帰郷のための旅行とあわせて観光を行う兼観光は,延べ約2,200万人,1人当たり平均約0.19回となり,53年に比べかなり減少している。

  また,宿泊観光レクリエーションの消費額は1人1回当たり約2万6,700円で,鼠民全体の消費総額では約4兆4,000億円と,53年と比べて総額でやや減少している。
  国民の自由時間関連支出は全消費支出に比べ伸びており,また,今後レジャー`余暇生活に力点を置きたいとする人の割合も増えていることから,国民のレジャー意欲は衰えていないと思われるが,このように宿泊観光レクリエーションが噂や伸び悩んでいるのは,最近の経済情勢等から,国民が1回当たりの費用がかさむ宿泊観光レクリエーションよりも,外食やスポーツ等の手遣なレジャーを選好している結果であると考えられる。しかし,週休2日制や夏季特別休暇等の採用企業数,適用労働者数は着実に増加しているので,今後とも,国民の観光レクリエーション需要は増加していくものと考えられる。