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3 国民の海外旅行の状況
我が国の海外旅行者数は,所得水準の向上,手軽に利用できるパッケージツアーの普及等により年々増加の一途を辿ってきていたが,55年は, 〔IV−6表〕のとおり,対前年比3%減の約391万人となり,39年4月に海外渡航が自由化されて以来初めて前年の実績を下まわった。
このように海外旅行者数が減少したのは,@国内経済活動の停滞により景気にかげりがみられたこと,A国民の多数を占める勤労者世帯の実質可処分所得が減少したこと,B54年後半から55年前半にかけて円が比較的安値で推移したこと,C54年7月以降,燃料油価格の高騰から国際航空運賃が相次いで値上げされたこと等により,国民が海外旅行に出かけるのを手控えたためと思われる 〔IV−7図〕。
55年の海外旅行者数の内容をみると次のとおりである。
海外旅行者の旅行先を受入地の統計によってみると 〔IV−9表〕のとおりである。台湾,ハワイ,韓国,香港等を目的とした旅行者が多く,日本からアジア・太平洋地域の近隣諸国への旅行が海外旅行の主流であることを示している。しかし,最近5年間のアジア諸国への旅行者数の推移をみると 〔IV−10図〕のとおりであり,台湾ハワイ,韓国,香港は依然として最も多くの旅行者が訪れているが,55年はいずれも前年に比べ減少しているのに対し,東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟の各国やグアムは着実に増加しており,日本人の海外旅行先の多様化の傾向がうかがわれる。
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