伊豆大島噴火(61.11)


  伊豆大島の三原山は61年11月15日に12年ぶりに噴火した。その後,21日には大規模な噴火が発生し,流出した溶岩が市街地に迫るなど危険な状態となり,住民等一万余人が島外へ避難する事態となった。
  海上保安庁では,本庁及び第三管区海上保安本部に三原山噴火災害対策本部等を設置し,ヘリコプター2機搭載型巡視船「みずほ」をはじめ巡視船等23隻,ヘリコプター5機を動員し,1,926人の住民等を東京等へ緊急輸送するとともに,島周辺に巡視船を常時配備し,緊急時の即応体制をとった。また,島周辺海域の調査を行うなど火山噴火活動状況の的確な把握に努め,噴火予知のための資料を提供した。
  気象庁では,火山情報を頻繁に発表して火山活動状況の周知に努めたほか,観測施設等を緊急に増設し,火山活動の監視を強化している。
  このほか,避難に当たっては,東海汽船が,島内で港までのバス輸送を行うとともに,6隻の船を出動させ7,407人の輸送に当たった。(P.355参照)


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