北海道

アイヌ関連施策

アイヌの人々について

アイヌ文化フェスティバル2007東京

アイヌ民族舞踊(静内民族文化保存会)

アイヌの人々は、少なくとも中世末期以降の歴史の中でみると、当時の「和人」との関係において北海道に先住していたと考えられており、独自の伝統を有し、アイヌ語等を始めとする固有の文化を発展させてきた民族です。しかしながら、アイヌの人々の民族としての誇りの源泉であるその伝統や文化は、松前藩による支配や、明治以降、我が国が近代国家として出発し「北海道開拓」を進める中での、いわゆる同化政策などにより決定的な打撃を受け、今日では十分な保存や伝承が図られているとは言い難い状況にあります。

アイヌ文化の振興等

1 アイヌ文化振興法の成立

 北海道知事や北海道アイヌ協会などの、北海道旧土人保護法等の廃止と新たな法律の制定についての要望を受け、平成7年3月、官房長官の私的懇談会として「ウタリ対策のあり方に関する有識者懇談会」が設置されました。
 約1年間の審議を経て、平成8年4月、ウタリ対策のあり方に関する有識者懇談会報告書が提出されます。
 この報告書を受け、アイヌ文化の振興等を図るための施策を推進することにより、アイヌの人々の民族としての誇りが尊重される社会の実現と我が国の多様な文化の発展を目的とした「アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関する法律(アイヌ文化振興法)」が平成9年7月に施行されました。これに伴い、旧土人保護法等は廃止されています。

2 財団の指定

 法律の施行を受け、アイヌ文化の振興等の各種事業を全国的見地から統一的、総合的に行う指定法人として、平成9年11月に財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構(アイヌ文化振興財団)が指定されています。
 同財団では、アイヌ語を含むアイヌ文化の振興やアイヌの伝統・文化に関する知識の普及啓発を着実に進めるため、様々な事業を実施しており、このうち、1/2を国土交通省及び文部科学省が補助しています(残りの経費は、北海道が補助しています。)。
 

3 アイヌの伝統的生活空間(イオル)の再生事業

自然素材の植え付け作業風景(白老地域)

自然素材の植え付け作業風景(白老地域)

 イオルの再生事業は、森林や水辺等において、アイヌ文化の保存・継承・発展に必要な樹木、草本等の自然素材が確保でき、その素材を使って、アイヌ文化の伝承活動等が行われるような空間を形成する事業です。 平成17年7月に、アイヌの伝統的生活空間に関する基本構想を取りまとめ、平成18年度から、アイヌ文化振興財団を中心にアイヌの人々が主体となり、イオルの再生事業を行っています。
 

北海道アイヌ生活向上関連施策の推進

 平成18年に北海道が実施した「北海道アイヌ生活実態調査」によると、北海道内には現在、日高支庁及び胆振支庁管内を中心に、23,782人のアイヌの人々が住んでいます。
 北海道は昭和47年に初めてこの調査を実施しましたが、その結果、アイヌの人々の生活環境や子弟教育等の状況は、アイヌの人々が居住する地域の他の人々と比較して大きな格差があることが分かりました。そこで、北海道は昭和49年度からアイヌの人々の社会的・経済的地位の向上を図ることを目的に北海道ウタリ福祉対策(平成13年度終了)を実施してきました。現在、北海道では、「アイヌの人たちの生活向上に関する推進方策(第2次)」(平成21~27年度)に基づき、(1)生活の安定、(2)教育の充実、(3)雇用の安定、(4)産業の振興、(5)民間団体の活動の促進を基本的方向とする施策を推進しています。
(なお、アイヌ語で「アイヌ」とは「人間」を、「ウタリ」とは「同胞」を意味します。)

 この北海道の施策を支援するため、政府は関係7省で構成する「北海道アイヌ生活向上関連施策関係省庁連絡会議」を設置し、関係行政機関の事務の緊密な連携を図っています。国土交通省北海道局はこの連絡会議の窓口として、アイヌの人々の生活と雇用の安定、教育の充実、生活環境の改善、産業の振興などの施策の総合的推進に努めています。
 

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