●働きとその効果
  <前面衝突時に頭や胸への衝撃を軽減します>
 
 現在国内で使われているエアバッグは、シートベルトの働きを補助して衝突した時に乗員の衝撃を軽減するシートベルト併用式エアバッグで、SRSエアバッグと呼ばれています。SRSとは補助拘束装置(Supplemental Restraint System)の略称です。
 エアバッグは前面衝突時に瞬時に膨らみ、乗員がハンドルやインストルメントパネルに直接衝突することを防ぎ、頭部と胸部の衝撃を軽減します。

●エアバッグが有効な範囲
 
 現在国内で使われているエアバッグは、メーカーが決めた条件で前面衝突した時に膨らみ、シートベルトの働きを補助して乗員に重大な傷害が発生しないように作られているものです。したがって、衝突角度や衝突速度、衝突物によっては膨らまないこともありますし、逆に衝突しない場合でも、縁石などに乗り上げるなどして一定以上の衝撃を感知すると膨らむことがあります。
 エアバッグが膨らむ条件と膨らまないことがある事例は一般的には次のとおりです。
 
  (1)エアバッグが膨らむ条件
  @ 時速 20km 〜 30km 程度以上の速度で、コンクリート壁のような強固な構造物に正面衝突したとき。
  A 自動車などと衝突し、@の衝突と同様の衝撃を受けたとき。
  (2)前面衝突であってもエアバッグが膨らまないことがある場合の事例。
@電柱と衝突した場合のように、自動車の前面の一部が極端に変形するような衝突のとき。 Aトラックの荷台の下に潜り込んだ衝突の場合のように、衝撃が徐々に伝わるような衝突のとき。 B乗用車の側面に衝突した場合のように、衝突相手が大きく変形または移動するような衝突のとき。 C斜め衝突した場合のように、衝撃方向が分散または自動車が衝突しながら大きく移動するような衝突のとき。
  また、エアバッグは膨らんだ後、すぐにしぼむため、その後に起きる衝突に対しては効果がありません。

●エアバッグ装備車の使用上の注意
  <エアバッグが装備されていてもシートベルトは必要です>
 
 エアバッグはシートベルトを着用しないと十分な効果が期待できません。エアバッグが作動した事故ではシートベルトを着用していなかった場合に死亡率が約8倍も高くなっています。必ずシートベルトを着用しましょう。
 
 シートベルトを正しく着用していないと、逆に大きなけがをするおそれがあります。次のようなことは危険です。


●エアバッグによる傷害の可能性
 
 エアバッグは、ある程度高い速度で衝突したときに効果が得られるようになっており、膨張速度は時速100km 〜 300km に達します。このため、エアバッグが膨らむときに擦過傷(かすり傷)、打撲傷、骨折、火傷等の被害を乗員が受ける可能性があります。
 また、シートベルトを着用しなかったりして使用上の注意事項を守らないと、さらに大きな被害を受ける可能性もあります。なお、エアバッグが膨らむ際に発生するガスそのものは特に有毒なものではありません。

 
 
 


●サイドエアバッグの働きとその効果
  <側面衝突時に上体への衝撃を軽減します>
 
 サイドエアバッグは、側面衝突時に瞬時に膨らみ、胸などの上体への衝撃を軽減します。
 運転席や助手席のエアバッグと同様、シートベルト併用式(SRS)ですので、シートベルトを着用していないと十分な効果は期待できません。また、側方からの衝突の場合に対してのみ膨らみ、すぐにしぼむため、前面衝突、後面衝突、多重衝突、横転・転落などの場合には効果がありません。

●サイドエアバッグ装備車の使用上の注意
 
 サイドエアバッグは、シートベルトに代わるものではありません。正しい姿勢で乗車し、シートベルトを必ず着用してください。シートベルトを着用していないと、その効果が少ないばかりか、逆に大きなけがをするおそれがあります。サイドエアバッグは多くの場合シートバックに装備されていることから、次のようなことは危険です。