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「トラガール促進プロジェクト」はトラガールを目指す女性の道しるべとなるとともに、経営者等に新しい視点を提供し、業界のイメージ改革を図るための取組です。

Vol.34 ワークライフバランスが充実しています 

Gさん   三笠運輸株式会社(静岡県掛川市)


 大手オートバイメーカーや工業用機械の部品や製品の管理・輸送を手掛けている三笠運輸株式会社は、昭和63年から女性採用を進めており、平成12年度には女性が活躍する企業として「均等推進企業表彰・労働大臣努力賞」、平成17年には「静岡県男女共同参画社会作り活動に関する知事褒状」、平成18年には「内閣府男女共同参画づくり特別部門賞」を受賞するなど、他の企業に先駆けて女性を積極的に採用してきました。

 また、厚生労働省の「次世代育成支援対策推進法」に基づく一般事業主行動計画を平成18年12月より策定し、平成25年8月には基準適合一般事業主「くるみんマーク」の認定を受けています。

 現在(平成30年7月時点)では運転者16名の他にリフト4名 ・配車係2名を含めた総勢41名の女性が在籍し、企業全体に両立支援や女性活躍を促進するという考えが浸透しており、女性のみでなく男性でも育児休暇、介護休暇を取得するなど、性別の区分無く全てのスタッフが家庭と仕事を上手く両立でき、安心して生き生きと働ける環境が整っています。

○母の働く姿を見て

 三笠運輸株式会社へ入社してから1年5ヶ月ですが、前職も同業だったので、合わせて3年くらいトラックのドライバーをしています。

 運転することは好きですが、元々は母がバス・トラックのドライバーをしており、子供の頃から間近で見てきて「生き生きしていてかっこいいな」と思ったのがこの仕事を選んだきっかけになっていると思います。
 

○有人も免許を取得

  私はトラックドライバーになるため京都で合宿して大型免許を取得したのですが、同時期に普通免許を取るために来ていた人と仲良くなり連絡を取り合っています。
 私がトラックに乗っている話を聞いて、今では彼女も中型免許を取得し大阪でトラックに乗り始めたと聞き、嬉しく思っています。

○運転だけじゃない

 ドライバーの仕事は運転するだけだと思っていましたが、荷下ろしなどは実際にやってみないと分からない部分が多かったです。
 フォークリフトは自動車とは全く違う乗り物で、私は少し苦手でしたが、今は自信を持って乗れています。
 トラックの走行中荷崩れが起きないよう、荷物の動きを想像しながら荷台に積み込みますが、下ろすときの方がより慎重に行うようにしています。
     
 当たり前ですが外での仕事なので夏は暑く冬は寒い。また、公共の道路を使わせてもらう仕事上交通状況によって渋滞などもありますし、道順を覚えなければいけないなど大変な部分はあります。現在はナビがあり、初めて行く場所は、先輩に同乗して教えてもらいながら運行するので安心して仕事ができています。
 私は心配性なので間違いの無いように予め何度も確認をするようにしています。

○一つずつステップアップ

 私は大型トラックに乗りたくて入社しました。現在はそのためにステップアップする途中で頑張っています。
 仕事は毎日が新鮮で、新しいことは自分で段取りも考えながら覚えて、結果やりこなせると嬉しいのと同時に達成感もあります。

 ドライバーの仕事はいろいろな場所へ行って、初めての景色が観られたり人に会えたりするのが本当に楽しいです。
 一つだけ心がけているのは「できないとは絶対言わないこと」。できることを一つずつ増やして、どんなコース・仕事でもできるようになりたいです。


○趣味の時間も充実

 釣りが好きで毎週いろいろな所へ出かけています。
 浜名湖や御前崎、漁港や河川へ行くこともあります。狙うのは主にシーバスとナマズですね。

 たまに業務応援で土曜日に出勤することもありますが、基本土日は休みです。
 私の仕事は固定でなく勤務形態や行き先もまちまち。近距離の地場輸送もあれば、長距離で遠方へ行くこともあり、終わる時間は仕事内容によって違います。

 勤務時間は8時~17時が基本です。遠方でも効率を考え自分で段取りを組んで手際よく仕事を進めれば、帰社後空いた時間や、土日を使いワークライフバランスはかなり充実できています。

 初めての場所へ行く時は景色を見ながら「ここは何が釣れるのかな」「この辺りがポイントかな」と考えたり、本当に楽しく仕事しています。




○安心して続けられる仕事

 入社時思ったより女性の先輩が多く居て驚きました。結婚や出産をしてからも復帰して普通に仕事を続けている姿を見て安心しています。

 ドライバーの仕事は普段は一人で気楽ですが、皆の仲間意識が強く、何かあった時は助け合いながら仕事をしています。
 運転が好きで、大きな車に乗ってみたいとか、少しでもトラックに興味があれば、やる気と少しの勇気があれば何の心配も無くトラックドライバーの仕事ができると思います。
   


■社長のメッセージ

○女性採用のきっかけ

 30年前に創業者が中国視察研修へ出向いた際に、中国では女性が電車・バスの運転手として活躍している姿を見て「自社でも女性の運転者を募集しよう」と考え、帰国後ほどなくして女性ドライバーを募集。その後女性が運転している姿が口コミで広まったこと、平成5年にテレビで女性ドライバー特集の番組が組まれ、紹介されたこと、ラックの機械化などがあり女性ドライバーが増加。現在ではドライバー103名中16名が女性です。

 高卒ドライバーを募集した際、平成6年に1名の女性から応募があったため、親御さんにも一緒に会社を見てもらい、本人も家族にも安心して貰ってから仕事に就いてもらいました。その女性は現在も主任として仕事を続けており、リーダーとして活躍してくれています。

 お客様の輸送変化に伴いトレーラー運搬を開始した際は、大型免許所持者に会社負担にて牽引免許を取得して貰い、女性部隊として開始することにトライしました。
 当社はオートバイ部品・完成品などを主に扱うので、フォークリフトを使用したウイング車へのパレット積込みが多く、女性でも安心して従事することができます。

 女性の丁寧な仕事や気配りが客先でも喜ばれています。
 少子化の中、従業員不足を補うには、女性の活躍が欠かせません。大事な戦力です。

○管理者も男女均等

 当社では全ての部署に女性を配置するようにしており、女性同士の育児・学校・病気・介護などの相談がしやすい環境を作っています。
 また、44名の管理職及びリーダーがいますが内11名が女性であり、会議や小集団活動等によって、女性目線が取り入れられ活性化が図られています。

 これまでの成果により経営トップから従業員まで両立支援・女性活躍促進の考えが浸透しており、男女関係なく常にお互い様、皆でカバーするという気持ちで働いてくれています。

○家庭がちゃんとしている事が前提

 それぞれ子供の育児や病気、親の介護の状況で色々悩みがあると思います。
 そのため当社では皆が気持ちよく働くためには「家庭がちゃんとしている事が前提」との考えを基本にしています。

 仕事のシフトや部署への配慮はもちろん、これまで男性でも3名が育休を取得するなど、周りで助け合い休暇が取得しやすい環境を作るよう努力しています。
 産休や育休、子育て、介護など、安心して仕事を続けられる、そういう先輩達を見て若い方達も同じ思いで仕事をしてくれています。

 女性でも若い方でも安心して続けられる仕事、職場だと思っています。

トラガールの軌跡
「トラガールの軌跡」では、実際に活躍しているトラガールの皆さんや、経営者の方にお話をうかがい、仕事のやりがいや女性活躍に向けた工夫等を紹介しています。

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