JSTB 運輸安全委員会

海外事故調査機関との協力

 当委員会では、海外の国・地域が関連する事故等調査をより迅速、かつ適確に実施するために、個別具体的な協力体制を築いておく必要があるため、各国・地域の調査機関との協力体制構築を推進しています。

1 韓国航空鉄道事故調査委員会との協力合意文書締結

 平成21年2 月、東京において、当委員会は、韓国の航空・鉄道事故調査委員会(ARAIB: Aviation and Railway Accident Investigation Board)と調査協力会議を開催しました。

 韓国との間では、平成16 年に航空事故調査に関する協力文書に署名を行っていましたが、今般、航空に加え鉄道事故も含めた協力体制を構築することを目的に、両国の事務局長が事故調査協力に関する意図表明文書への署名を行いました。これにより、日韓の両機関が早期に適切な情報交換を行うことが可能となり、より円滑な調査の実施が期待されます。

会議模様

2 英国船舶事故調査局における研修への参加

 平成21年3月、当委員会の船舶事故調査官は、英国サウサンプトンにある英国船舶事故調査局(MAIB: Marine Accident Investigation Branch)において実施された航海情報記録装置(VDR: Voyage Data Recorder)の解析研修に参加しました。MAIBは、世界の船舶事故調査機関の中でもVDR解析経験が豊富であり、各国へ研修やアドバイスを提供するほか、VDRメーカーから提供された資料を、各国の事故調査機関で共有するためのウェブサイトを運営しています。

 VDRは船舶事故調査の原因究明に欠かすことができませんが、その記録の回収や再生方法はメーカーによって異なるため、幅広い情報収集が必要となっています。今回の研修では、主要メーカーのVDR解析や客船におけるVDRデータの回収訓練等が行われ、今後の船舶事故調査に活用できる技術を習得しました。

研修模様

3 フランス航空事故調査局との事故調査セミナー

 当委員会は、平成14年に航空・鉄道事故調査委員会とフランス航空事故調査局(BEA: Bureau d’Enquêtes et d’Analyses pour la sécurité de l’aviation civile)との間で、国際調査協力に関する意図表明文書への署名を行って以来、両機関では事故調査に係る経験を共有し、意見・情報交換を行ってきており、平成22年4月、フランスにおいて両国間の事故調査セミナーが開催され、活発な意見交換が行われました。

4 シンガポール航空事故調査局との協力合意文書締結

 平成21年10月、東京において、当委員会は、シンガポール航空事故調査局(AAIB: Air Accident Investigation Bureau of Singapore)と調査協力会議を開催し、両国の局長が事故調査協力に関する協力合意文書への署名を行いました。

 シンガポールAAIBは、ISASI年次セミナー開催や、シンガポール航空大学校との共同研修の実施、AsiaSASI設立準備等、アジアにおいては最も積極的な国際活動を行っている機関の一つです。当該文書締結により、航空事故及び重大インシデント調査の際の両国間の相互支援がこれまで以上に円滑に行われるようになります。

会議模様