●「マンションの建替えの円滑化等に関する法律」の概要
今後の老朽化マンションの急増に対応して、区分所有者による良好な居住環境を備えたマンションへの建替えを円滑化し、民間が主体となった都市の再生を図るため、マンション建替組合の設立、権利変換手法による関係権利の円滑な移行等を内容とする新たな法制度を整備。
〔背景〕
* マンションストックの総数は全国で約385万戸、約1000万人が居住。
* 今後、老朽化したマンションが急増し、居住環境や防災面などで問題が深刻化。
建築後30年以上のマンション 12万戸(平成12年) → 93万戸(平成22年)
⇒ マンション建替えの円滑化が、都市の再生と居住環境向上の観点から急務。
〔現行制度における課題〕
* 建替えを行う団体の法的位置付けや運営ルールが不明確で、意思決定や契約行為等が円滑にできない。
* 区分所有権や抵当権などの関係権利を、再建したマンションに円滑に移行さ せるための法的な仕組みがない。
<本法律の概要>
1.マンション建替事業の主体
@マンション建替組合の設立
A運営・意思決定ルールの明確化
B民間事業者等の能力の活用
2.マンション建替事業のしくみ
@権利変換手法による関係権利の円滑な移行
Aマンション建替組合による権利の買取り
B登記の一括処理
C公的関与による事業の適正な実施の確保
地方公共団体による技術的援助や監督により事業の適正な実施を確保。
* 現行の区分所有法に基づくマンション管理組合や建替えを行う団体は、その設立に認可等を要しない一方、公的監督等の対象となっていない。
3.その他
@建替えに参加しない者に対する居住安定のための措置
A防災や居住環境面で著しい問題のあるマンションの建替えの促進
防災や居住環境の面で著しい問題のあるマンションについて、市町村長が建替えを勧告できるものとする。
B施行期日
<マンション建替事業の流れ>
区分所有法による建替え決議
↓ ・事業計画、定款の作成
↓ ・都道府県知事の認可
マンション建替組合の設立
↓ ・組合による建替え不参加者からの権利の買取り
権利変換計画の作成
↓ ・組合による計画不同意者からの権利の買取り等
↓ ・都道府県知事の認可
権利の変換
↓ ・高齢者等の居住安定のための措置
建替え工事の実施
↓ ・組合による登記の一括申請
再建建物への入居
〔参考〕マンション建替事業に対する支援措置
・建物の調査設計費、共同施設整備費等に対する補助
・建替事業費に対する公庫融資、債務保証
・権利の変換や転出に伴う権利の譲渡等に係る所得課税、流通課税等の特例措置