「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」について

〔問い合わせ先〕           

国土交通省 住宅局住宅総合整備課

(内線39365

TEL:03-5253-8111(代表)

 

■概要

○ガイドラインの位置付け

民間賃貸住宅における賃貸借契約は、いわゆる契約自由の原則により、貸す側と借りる
側の双方の合意に基づいて行われるものですが、退去時において、貸した側と借りた側の
どちらの負担で原状回復を行うことが妥当なのかについてトラブルが発生することがあり
ます。
 こうした退去時における原状回復をめぐるトラブルの未然防止のため、賃貸住宅標準契
約書の考え方、裁判例及び取引の実務等を考慮のうえ、原状回復の費用負担のあり方につ
いて、妥当と考えられる一般的な基準をガイドラインとして平成10年3月に取りまとめ
たものであり、平成16年2月及び平成23年8月には、裁判事例及びQ&Aの追加など

の改訂を行っています。

 

 

@ このガイドラインは、賃料が市場家賃程度の民間賃貸住宅を想定しています。

A このガイドラインは、賃貸借契約締結時において参考にしていただくものです。

B 現在、既に賃貸借契約を締結されている方は、一応、現在の契約書が有効なものと考えられますので、契約内容に沿った取扱いが原則ですが、契約書の条文があいまいな場合や、契約締結時に何らかの問題があるような場合は、このガイドラインを参考にしながら話し合いをして下さい。

 

 

○トラブルを未然に防止するために

原状回復の問題は、賃貸借契約の「出口」すなわち退去時の問題と捉えられがちですが、

これを「入口」すなわち入居時の問題と捉え、入・退去時における損耗等の有無など物件

の状況をよく確認しておくことや、契約締結時において、原状回復などの契約条件を当事

者双方がよく確認し、納得したうえで契約を締結するなどの対策を的確にとることが、ト

ラブルを未然に防止するためには有効であると考えられます。

 

○ガイドラインのポイント

@原状回復とは

原状回復を「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・

過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧

すること」と定義し、その費用は賃借人負担としました。そして、いわゆる経年変化、通

常の使用による損耗等の修繕費用は、賃料に含まれるものとしました。

 

⇒ 原状回復は、賃借人が借りた当時の状態に戻すことではないことを明確化

 

A「通常の使用」とは

「通常の使用」の一般的定義は困難であるため、具体的な事例を次のように区分して、賃

貸人と賃借人の負担の考え方を明確にしました。

(参考図参照)

 

   : 賃借人が通常の住まい方、使い方をしていても、発生すると考えられるもの

   : 賃借人の住まい方、使い方次第で発生したり、しなかったりすると考えられ

るもの(明らかに通常の使用等による結果とは言えないもの)

(+B): 基本的にはAであるが、その後の手入れ等賃借人の管理が悪く、損耗等が発

生または拡大したと考えられるもの

(+G): 基本的にはAであるが、建物価値を増大させる要素が含まれているもの

 

⇒ このうち、B及びA(+B)については賃借人に原状回復義務があるとしました。

 

B経過年数の考慮

前記BやA(+B)の場合であっても、経年変化や通常損耗が含まれており、賃借人はその分を

賃料として支払っていますので、賃借人が修繕費用の全てを負担することとなると、契約当事者

間の費用配分の合理性を欠くなどの問題があるため、賃借人の負担については、建物や設備の

経過年数を考慮し、年数が多いほど負担割合を減少させるのが適当です。

 

C施工単位

原状回復は毀損部分の復旧ですから、可能な限り毀損部分に限定し、その補修工事は出

来るだけ最低限度の施工単位を基本としていますが、毀損部分と補修を要する部分とにギ

ャップ(色あわせ、模様あわせなどが必要なとき)がある場合の取扱いについて、一定の

判断を示しています。

 

 (参 考)
  
賃貸住宅の価値(建物価値)

 

 

 

■「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改訂版)に関する意見募集で寄せられた意見

 

■「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改訂版)の概要

 

■「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改訂版)本文

 

■「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改訂版)様式集

  ・入退去時の物件状況及び原状回復確認リスト(例)

  ・契約書に添付する原状回復の条件に関する様式(別表3)

  ・原状回復の精算明細等に関する様式(例)(別表4)