総合政策

用語の解説

1.港湾の種別

国際戦略港湾(平成23年4月~) ・・・ 長距離の国際海上コンテナ運送に係る国際海上貨物輸送網の拠点となり、かつ、当該国際海上貨物
                         輸送網と国内海上貨物輸送網とを結節する機能が高い港湾であって、その国際競争力の強化を重点
                         的に図ることが必要な港湾として政令で定められた港湾。
国際拠点港湾(平成23年4月~) ・・・ 国際戦略港湾以外であって、国際海上貨物輸送網の拠点となる港湾として政令で定められた港湾。
特定重要港湾(~平成23年3月) ・・・ 重要港湾のうち、国際海上輸送網の拠点として特に重要な港湾として政令で定められた港湾。
重要港湾                ・・・ 国際戦略港湾及び国際拠点港湾以外であって、海上輸送網の拠点となる港湾その他の国の利害に
                         重大な関係を有する港湾として政令で定められた港湾。
地方港湾                ・・・ 国際戦略港湾、国際拠点港湾及び重要港湾以外の港湾。

2.船舶のトン数

総トン数(G/T)           ・・・ 船舶の内部の総容積から、運輸省令で定めた基準に該当する開口容積を除き立方メートルで表した
                         値に、さらに一定の係数をかけて算出した値。
純トン数(N/T)           ・・・ 総トン数から機関室、船員常用室、バラストタンクなどの船舶の運航に直接供せられる区画を除いた
                         トン数で、わが国ではトン税、係船料などの税金や手数料の算出に用いられる。
排水トン数               ・・・ 船舶による排水容積に海水の比重を乗じた船舶の大きさを表す単位の一つ。
載貨重量トン数(D/W)       ・・・ 貨物を満載した状態での重量と船舶のみの重量の差で表す。燃料や飲料水等も含まれるが、ほぼ
                         船舶が積載できる貨物の重量を示す。

3.貨物の単位

フレート・トン ・・・ 容積は1.133立方メートル(40立方フィート)、重量は1,000kgをもって1トンとし、トン数は容積又は重量のうちいずれか
            大きい方をもって計算することを原則としている(小数点以下は第1位を四捨五入とする)。
            ただし、慣習上、上記の原則によらない貨物は、その慣習に従ってトン数を算出する。

4.コンテナ関係

TEU(twenty-foot equivalent units)     ・・・ 20ft.(コンテナの長さ)換算のコンテナ取扱個数の単位。大部分のコンテナオペレーターは、
                              ISO規格の20ft.コンテナや40ft.コンテナ等、計上(容積)が異なる複数のコンテナを採用
                              しているため、場合により、コンテナの単純合計個数で取扱量を計るよりも、20ft.コンテナ
                              1個を1TEU、40ft.コンテナ1個を2TEUとして計算する方が実態を適切に把握することが
                              できる。
実入コンテナ                   ・・・ 貨物輸送のために反復して使用し、荷物が詰め込まれているコンテナ。
空コンテナ                    ・・・ 貨物輸送のために反復して使用するコンテナのうち、荷物が詰め込まれていないコンテナ。
コンテナ・フレート・ステーション(C.F.S. ) ・・・ 荷主で1個のコンテナを満たすことのできない小口貨物のコンテナ詰め及びコンテナからの
                              取出しを行う施設のこと。
コンテナ・ヤード(C.Y.)             ・・・ コンテナ及びシャーシの受け渡し及び保管を行う施設のこと。
マーシャリング・ヤード(M.Y.)        ・・・ コンテナ船に直接揚積するコンテナを整列させておく広大なスペース。
小口混載貨物(L.C.L.)            ・・・ コンテナ1個または貨車1台に満載するに至らない小口のロットの貨物。
コンテナロード(C.L.)              ・・・ L.C.Lがコンテナ1個に満たされない小口貨物であるのに対し、コンテナロードとは荷主の
                              倉庫や工場でコンテナを満たす貨物をいう。
コンテナ・ターミナル              ・・・ コンテナ・ターミナルには、C.F.S. 、C.Y. 、M.Y. 、オペレーション・オフィス等が含まれ、
                              荷役、運搬用具が整備されていて、海陸の接点となる施設。
トランシップ                    ・・・ 船積港から船卸港まで同一船舶で運送されずに、途中港で積み替えされることをいう。
                              主にコンテナ貨物で行われることが多い。港湾統計では、A国の船積港から積み出された
                              貨物が、B国(日本国)の中継港湾(当該調査港湾)で他船に積み替えられて、C国の船卸港
                              まで運送される場合をトランシップという。
フィーダー・サービス              ・・・ コンテナ船はその輸送効率を高めるために、特定の主要港湾のみに寄港し、主要港湾以外で
                              発生する貨物については、主要港湾で積替輸送を行っている。この場合の、主要港湾と寄港
                              しない港湾との間の内航船、自動車、鉄道などによるコンテナ貨物の支線輸送をいう。
インランド・デポ                 ・・・ 港湾、空港以外の内陸部にある貿易貨物輸送基地で、貨物の集配、通関業務、保管などが
                              行われる。
リーファ                      ・・・ 生鮮食料品等で冷凍又は冷蔵を要する貨物の輸送に用い、冷凍機を内蔵して温度設定
                              可能なコンテナのこと。

5.港湾施設関係

港湾施設      ・・・ 港湾区域及び臨港地区における施設並びに港湾の利用又は管理に必要な施設で次のようなものがある。 水域施設、
               外かく施設、けい留施設、臨港交通施設、航行補助施設、荷さばき施設、旅客施設、保管施設、船舶役務用施設、
               港湾公害防止施設、廃棄物処理施設、港湾環境整備施設、港湾厚生施設、港湾管理施設、港湾施設用地、
               移動式施設、港湾役務提供用移動施設、港湾管理用移動施設
岸壁         ・・・ 最も多く見られる係留施設。陸岸につけてつくられるもので、まとまった埋立地の周囲の部分としてつくられたり、
               突堤としてつくられることもある。
泊地         ・・・ 船が安全に停泊するための水域をいう。
船だまり       ・・・ 小型船舶を安全にけい留するための水面をいう。
けい留施設     ・・・ 船が停泊するための施設。接岸施設として、岸壁、桟橋などがある。また、沖で停泊する施設として、浮標(ブイ)、
                  ドルフィンがある。
ドルフィン      ・・・ 陸岸から離れたところに杭(鉄製の場合が多い)を打ちこみ、船をその杭につないで停泊させる施設。
イモドコブイ      ・・・ 一点けい留ブイ式シーバースの一種である。大型ブイにパイプラインが直結しており、けい留と送油が同時にできる。
浮さん橋        ・・・ 箱型の浮体を用いた桟橋で、潮差の大きい所に設けられる。
バース(船席)     ・・・ 港内において荷役などを行うために船舶が停泊する所定の場所。 錨地 … 船舶が錨をおろして停泊する場所。
公共埠頭       ・・・ 公共事業により整備され、不特定多数の荷主、船舶運航事業者などに利用される埠頭。
専用施設(貨物)  ・・・ 港湾施設において、専ら特定企業の活動に資する施設であり、これら専用施設で取り扱われた貨物が専用貨物。
シーバース      ・・・ 海上での所定の船舶停泊場所で、多くはタンカーのためにあり、パイプラインで送油する沖がかり方式のけい留施設。
ガントリークレーン ・・・ 橋桁の両端に一定の間隔を置いて2本の走行脚を設け、車輪により地上のレール上を走行する構造のクレーン。
                橋桁の上をトロリー又はジブクレーンが往復して、貨物の積み卸しを行う。橋桁を走行脚の外側に張り出すことで、
                貨物の積み卸し範囲を広くできる特徴をもつ。コンテナ埠頭に設置されるものが代表的。

6.その他

NACCS             ・・・ 輸出入・港湾関連情報処理システム。入出港する船舶・航空機及び輸出入される貨物について、税関
                      その他の関係行政機関に対する手続き及び関連する民間業務をオンラインで処理するシステム。
浚渫船              ・・・ 航路、水路などを浚渫することを主目的とした船で、これにはポンプ式、バケット式、ディッパー式、グラブ式
                      等があり、また推進方法では自航式と非自航式とがある。
押船                ・・・ プッシャーともいわれ、はしけなどを船首で押し進める船。
内航商船             ・・・ 内国航路に就航している商船のこと。
内国航路             ・・・ 航海及び本邦領土内を往来することを目的とする航路のこと。
内国貿易(移出・移入)貨物 ・・・ 外国貿易貨物以外の貿易貨物のこと。
鉄道連絡船(~平成21年)  ・・・ 北海道、西日本及び四国旅客鉄道(株)の経営のもののこと。かつての青函連絡船や宇高連絡船など。
入港船舶             ・・・ 積載貨物、乗客の有無にかかわらず総トン数5トン以上の船舶のこと。
フルコンテナ船          ・・・ コンテナのみを輸送する目的で専用のセルガイドを有する船舶。
セミコンテナ船         ・・・ 一部はコンテナを積み、他は一般貨物も積めるような構造のコンテナ船。
RORO船            ・・・ 貨物をトラックやフォークリフトで積み卸す(水平荷役方式)ために、船尾や船側ゲートを有する船舶。
LOLO船             ・・・ クレーンを使って貨物を積み卸し(垂直荷役方式)する船舶。コンテナ船が代表的。この場合、クレーンは
                      岸壁に設置されたものと船舶自体に備え付けられたもの(デリッククレーン)がある。
台船               ・・・ 艀(はしけ)など運搬を主目的としたもの。
定期船              ・・・ 定期航路に就航している船で、多数の荷主と個々に運送契約を結んで、雑貨などの工業製品を迅速確実に
                     運送する のを特徴とする。
不定期船            ・・・ 石炭、鉱石、石油、木材などの大量の原料品や、季節的に出回る穀類、砂糖、綿花などの荷物を求めて、
                     いつでも、どこへでも就航する船舶。
艀(はしけ)           ・・・ 運河、港内で貨物などの運搬に用いられる平底船。バージともいう。
ばら積み貨物          ・・・ 小麦、石炭、鉄鉱石など包装しないで、ばらのまま運送する貨物。バルク貨物ともいう。
引き船                ・・・ 接岸の難しい大型船、推進機関を有しないはしけ、台船などを曳航するのに使用する船。
避難船              ・・・ 船種及び国籍を問わず次の理由によって避難した船舶のこと。
                                                        [1]荒天のため出戻った場合 [2]荒天をさけるため、予定を変更して寄港した場合
                     [3]海難事故のため、自力又は他力によって入港した場合
                     [4]荒天のため炭水を消費してその補給のため入港した場合
プッシャーバージ       ・・・ 多くのはしけを一組に編成し、専用の押し船で押航する。

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