メニューを飛ばしてコンテンツへ進む
サイト内検索

 大臣会見要旨(平成17年8月12日)
ラインBack to home

 

平成17年8月12日(金)
10:29〜10:47
国土交通省会見室

 

閣議・閣僚懇

  おはようございます。本日の閣議は、一般案件が3件、国会提出案件が11件、条約の公布が1件、政令の決定が7件、人事案件が5件です。本日の閣議で、8月15日付けの国土交通省人事につきまして御承認いただきました。岩村事務次官の退任、その後任に佐藤信秋技監を任命するなど、幹部職員の人事異動の御承認をいただきました。お手元にあるとおりです。竹中大臣から、4月−6月期のGDPの速報値ですが、実質0.3パーセントのプラス、年率に直しますと1.1パーセントのプラスとなり、3四半期連続のプラス成長です。ちなみに名目は0パーセントです。
 もう一点、私から御報告させていただきます。アスベスト対策です。建築物に関する今後のアスベスト対策の充実を図るために、社会資本整備審議会建築分科会にアスベスト対策部会を設置することとなりました。アスベスト問題につきましては、7月29日に関係閣僚会合が開かれまして、当面の対応を取りまとめたところですけれども、各省が緊密に連携し、スピード感を持って対策を講じてまいりたいと考えています。国交省におきましては、既に建築物におけるアスベストの使用実態調査、また建築物の解体時の飛散防止の徹底等を、今行っているところですが、今後の被害の拡大防止等の観点からは、既存建築物におけるアスベスト対策を強化することが重要と考えています。このため、社会資本整備審議会建築分科会にアスベスト対策部会を設置しまして、建築基準法令によるアスベスト建材の規制のあり方などにつきまして、検討してもらいたいと考えています。今月の19日に開催される分科会におきまして、部会の設置を決定する予定です。できるだけ早急に建築物に係る今後のアスベスト対策について、取りまとめていただきたいと考えています。私からは以上です。


質疑応答

 
(問) 靖国神社の参拝に関して、3点お伺いしたいと思います。まず1点目に、8月15日の終戦の日に、北側大臣が靖国神社に参拝する御予定があるかどうか。また、その理由も併せてお聞かせいただけますか。
(答) 参拝しません。以上です。
(問) 理由は。
(答) 理由はといっても、今までも行ったことがないです。九段に住んでいますから、よく靖国神社の前は通っていますけれど、参拝はこれまでもしたことがありませんので、特に今年行く予定はありません。
(問) 2点目に小泉総理は靖国神社への参拝を適切に判断するということを述べられているのですけれども、小泉総理の参拝というのを大臣はどのように考えられていますか。
(答) 私は、慎重に御判断されるのだろうと思っています。
(問) 最後ですけれども、小泉総理や閣僚の参拝ということに関して、中国や韓国など近隣諸国からの反発というのがあるのですけれども、これについてはどのように思われていますか。
(答) 特に総理の参拝なんだと思いますが、先ほど申し上げたように私は今の環境に鑑みて、総理は慎重に御判断されると考えています。それは、別としまして、私は中国にしても韓国にしても、台湾にしても、東アジアとの関係というのは極めて重要だと思っています。それは経済的にはもちろん今も相互依存関係が深まっているわけでございますが、現実に今の日本の経済、先ほど4−6の数字も申し上げましたが、やはり東アジア全体の経済が拡大をしている中で、我が国の経済の発展も当然あるわけでして、経済的にはもちろん東アジアの各国との関係は重要、また安全保障の問題を考えましても、極めて重要だと思います。そういう意味で東アジアの隣国と良好な関係、安定的な関係を保つということは、私は我が国の国益を守る非常に重要なことだというように考えています。ちなみにビザの問題では、この1月から手がけて先般中国につきましては、全土で団体観光旅行について、ビザが発給できるようになりました。台湾についても、愛知万博以降についてもノービザを継続するという法律をこの国会で通させていただきました。韓国についても、今、愛知万博中はノービザですけれども、万博終わっても当然これは継続されていくものだと思っています。私はそういう意味で、特に中国でございますけれども、これから、本当に東アジアの人的な交流を拡大していく、私が象徴的に言っているのは、東アジア大交流時代の幕開けというようなことも言わせて頂いていますが、そういう意味では、日中関係、日韓関係、必ずしも良好な関係ではない環境下でしたけれども、大きな仕事はさせて頂いたと思っています。これはきっと将来日中、日韓、日本と台湾もそうですけれども、交流拡大への大きなステップとなる仕事だったと評価されるに違いないというように思っています。だいたい隣国同士というのは政治的な課題を持っているわけです。どこの隣国同士もそうです。だいたい政治上の何らかの課題、障壁というのがあるわけでして、大切なことはそういう政治上の課題が様々あったとしても、人的に、また経済的に相互の依存関係、相互の交流が拡大されている基盤がしっかりしていれば、少々の政治上の課題があっても両国間の関係は揺るがないと、私はそう考えています。
(問) アスベストの対策部会ですが、これまでも環境ですとか労働安全性の面からの解体時の飛散防止のような対策はとられてきたとは思いますが、不充分だった。今回は建築基準法の面からのアプローチをする施策ということですが、もう少しどういう対応を可能にしようとしているのか、方向性について考えをお聞かせください。
(答) これまで、仰ったように厚生労働省が中心ですが、労働安全衛生法令の関係でアスベストの使用禁止等々についての規制があったわけです。しかしながら、これからそういうアスベストが禁止される以前の建築物の解体が本格的に始まってくる、増加をしてくるわけで、ここは国土交通省としても、真正面から我が省の所管する法令にきちんと、特に解体時におけるアスベストの飛散を防止していくための対策を、綿密にとっていかなくてはいけないと思っています。また、解体だけではなく、リフォームも増えてくると思います。増改築等の際のアスベスト除去の義務づけなど、直接国交省の所管する法令の中に、やはりきちんと義務づけ、また様々な勧告措置等を規定していく必要があると私は考えています。そういうことについて是非、専門家の方々にも入っていただいて検討し、早期にとりまとめをして、必要な法令について見直しをさせていただきたいと思います。いずれにしても、国民の皆様の生命・健康を守っていくために、またそうした工事に従事する方々の、健康を守るというのは極めて大事な事ですので、国交省としてもしっかり取組み強化をさせていただきたいと思っています。
(問) 靖国の関係ですが、A級戦犯が合祀されていることについてどのようにお考えか、それから国立の追悼施設というものが、必要かどうかということについて所見をいただきたいのですが。
(答) このA級戦犯合祀の話については、では分祀できるのかということについては、靖国神社側は、そういうことはできないと仰っているわけです。そういう意味では、特に神社というのは宗教団体ですから、そこに国家が介入していくわけにはいかない問題でして、また、現に、そのように仰っているわけでして、この問題というのは、中々困難だろうなと思っています。それから、国立の追悼施設を造るべきではないかということですが、これは、福田官房長官時代に、官房長官の下で有識者の方々に入っていただいて、一定のとりまとめがなされました。それは、建設をすべしという方向での取りまとめであったと思っています。これも国民的な論議が必要だと思いますが、私は、そうした施設があった方がいいのではないかと考えてはいます。
(問) 日航機墜落から今日で20年ですけれども、それを受けての御所見というか、これまでを振り返ってと今後についての御所見を。
(答) これは、むしろ私の方から先にお話しすべきことであったのかもしれません。御巣鷹山の墜落事故から今日でちょうど20年です。520名の尊い命が失われた航空史上最も重大悲惨な事故でした。東京−大阪便でしたから、私の地元の方も、この飛行機に乗っておられて、私の知っている方も、お亡くなりになりました。あの大きな事故から20年を迎えるわけですが、御承知のとおり、様々なトラブルが続いているわけです。私は、公共交通、航空輸送に携わる事業者の方々、また、公共交通を監督する立場にある私ども行政の側も含めまして、やはり、公共交通にとりまして利便性はもちろん重要ですが、安全に輸送していくと、安全の確保ということが最も大事なことであり、一番の原点である、大前提であるということを肝に銘じなければならないと思っているところです。一連の様々なトラブルがありました。また、国交省側にも航空管制の問題を始め、色々問題もありました。しっかりと安全の確保のために事業者の皆さん、私ども、しっかりと対策を取らせていただきたいと思っています。これまでのさまざまな対策の検証もしなければなりませんし、また行政で言いましたら、組織のあり方についても見直しをしようということで検討をしている真っ最中です。何よりも安全の確保ということが一番大事です。そのために事業者も私どももしっかりと取組をさせていただきたい。今日はそういうことを確認する日ではないかと思っています。
(問) 20年前のこの事故なんですけども、もし覚えていらしたら大臣はどのような心境でこのニュースをご覧になっていましたか。
(答) 私は子供の頃から坂本九のファンでしたから、皆さんはあまり知らないかもしれませんけど、我々の時代は坂本九と言えば、今のアイドルの人達と同じような人でしたから、私も子供の頃テレビの九さんをよく見てましたので、それが非常に印象的だったのと、やはり大変な事故、テレビでずうっと報道してましたから、それをずうっと見てましたので、大量に輸送する公共交通というのは、そうした大変なリスクを常に背負っているのだなということを本当に痛感をしました。あれ以降、こうした事故は起こっていないわけですが、いずれにしてもここのところトラブルが続いていますので、本当にそうした事故を起こさないように引き締めていかなければならないと思っています。


過去の大臣会見へ

ライン
All Rights Reserved, Copyright (C) 2005, Ministry of Land, Infrastructure and Transport