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冬柴大臣会見要旨(平成19年2月20日)

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  冬柴大臣会見要旨(平成19年2月20日)
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平成19年2月20日(火)
8:41〜8:57
衆議院議員食堂
冬柴鐵三

 

   

閣議・閣僚懇

  本日の閣議は、一般案件が1件、国会提出案件が23件、政令の決定が6件と人事案件です。当省の関係では、政令の決定が2件、「独立行政法人住宅金融支援機構法施行令」、「独立行政法人住宅金融支援機構法の施行に伴う関係政令の整備等に関する政令」の決定がありました。私からは以上です。


質疑応答

 
(問) 各社の世論調査で政権の不支持率が支持率を上回る例が相次いでいます。閣僚の一員として、その原因についてどのように受け止めていらっしゃるのかということと、今後国民に何を訴えていきたいか、この2点についてお願いします。
(答) 身近にいるものとして、一生懸命取り組んでいますが、評価が今仰るようにもう一つ芳しくないということは、非常に辛い思いです。しかし私の経験では、予算委員会では権力者である政府に対する厳しいご指摘、ご批判があるものですから、またそれがメディアによって広く流され、国民の間にもそのような難しい問題が膾炙(かいしゃ)されるということから、やはり政権に対しては厳しい評価が出る時期ではあるのではなかろうかという思いがします。私としては、各閣僚が緊張感を持って、自分の守備範囲についてきちんとやるとともに、国政全般についても総理を中心に団結をしてやっていくということで、必ず評価は現れるだろうと。当面、予算の年度内成立ということができれば、今景気も民需に支えられて緩やかではありますが全体的には伸びており、これが徐々に勤労者にも浸透し、また個人消費も上向いてくるだろうというように思いますので、ここはじっくりと信ずるところを確実に処理、実行していくということが大事だというように思って、そのような精進を重ねたいというように思います。
   
(問) 今、総理を中心に閣僚が団結すべきと。先日、自民党の中川幹事長が、「閣僚には総理への絶対的忠誠と自己犠牲の精神が求められる」というご発言をされたのですが、その発言についてどのように思われるのか。大臣自身は総理への絶対的忠誠、自己犠牲の精神はあるのか、についてお願いします。
(答) 最後の質問から答えますと、私は絶対的忠誠心を持っているつもりですし、団結してやらなければならないというのは、私の挙措、動作を見ていただいたらわかると思いますけれども、変わらないところです。中川幹事長はどういう場面を見てそのように仰ったのか知りませんけれども、私の見るところによると、そのような忠誠心において欠ける人は一人もいないというように思っています。閣僚が閣議に入る前に隣の控え室で座っている閣僚懇談会の場面が今日も映像で流れていますけれども、そこは閣議ではないわけですから、私はそこで自由な発言があっていいと思うのです。どこの新聞だったか忘れましたが、そこに小泉総理が入ってきた時の写真と、安倍総理が入ってきた時の写真が対比されていましたけれども、これはどのようにも取り方があるのではないかと思います。もう一瞬後は皆立っています。座ったままの人はいませんから。私はそのようなことで緩んでいるというようなことはないと思うのですけれども、外部から見て、メディアからも、中川幹事長からも、昨日もそのようなお話があったように思いますので、やはり心してやらなければならないというように、今日もこのようなことが話題になりました。
   
(問) この発言は、一部の報道でも実名が挙がっているのですけれども、伊吹さんのことを暗に指しているのではないかという推測もあるのですけれども、これは伊吹さんについての幹事長からの発言だと思われますか。
(答)

わかりません、そんなことは。それはわからない。伊吹さんも総理に対する忠誠心は変わらないと思いますよ。
 
(問) この発言について、今日の閣議、閣議の前の話し合いの中で、どういった会話が。例えば総理からは何か。
(答)

総理からは全くありません。総理が着席される前に、こういう報道があったねという話が2、3出たということです。
 
(問) 吹田の事故の関係なのですけれども、監査が今月の5日にこの会社に対して行われているのですけれども、その前は会社設立からしばらくなかったというような状況で、監査を充実をするには、絶対的に数が少ないのではないか。またもう少し体制を強化しなくてはいけないのではないのかというような声もあるのですけれども、大臣のお考えはいかがでしょうか。
(答)

公務員の純減等もありますが、職務が疎かになることが許されるわけではありません。したがいまして、重点的、効率的に工夫をして、監査についても十分にやっていくと。この会社についてはお話があったように2月5日に監査に入りまして、頂いた書類その他を精査している最中にこういうことが起こったという非常に残念な事件であります。ご主人が社長、奥様が専務、運転していたのが長男、補助員が次男と一家でやっている同族会社のようですけれども、我々としては、北陸信越運輸局の方で今日もう一度監査に入ると聞いています。警察の捜索等で大変混乱はしているであろうけれども、我々としては、決められた法規をきちんと遵守して運行がされていたのかどうか、我々の目から運輸の法規に照らしてどこが問題であったのかという点について、監査に入り、早急に事実関係を確定した上で、厳正な処分をすべきものにはしなくてはならないというように思っています。
 
(問) 昨日、滋賀県の嘉田知事が凍結を公約していた6ダムの内、県の2つのダムと国の直轄では大戸川ダムについて、容認と受け取れる発言をしました。これについて大臣のご所見をお伺いしたいと思います。併せて、平成17年7月に淀川水系の4ダムについて凍結、一部縮小という方針が出されていると思いますが、それが変更されるということがあり得るのか、あるとしたらどういう場合なのか、大臣のお考え、国交省の方針というのを教えてください。
(答)

嘉田知事がそうとられる発言をされたということは報道で承知しています。それが論評されるような変更なのかどうか、一度ご本人からも聞かなくては分かりません。ただ、その前に話題になった滋賀県と関係のある洗堰の全閉というものをどうするのかというような話もありまして、そういうことからいろいろなことが所々に出ているのではないのかな、その一環の流れなのかもしれないなという私なりの考えがあります。それからこういうダムの問題についてどうするのかと。これは基本方針、そしてその基本方針が決まった後に整備計画が出てくると思うのですけれども、基本方針等を決める中で今言われたようなことは十分に検討をしていくべきであるというのが私の考えであります。したがって今どちらに転ぶのかどうかということは申し上げる段階ではないというように思います。
 
(問) 大戸川については、平成17年7月の案で宇治川、淀川の下流の治水効果が比較的少ないという判断をされて凍結になったという経緯があります。これまでの経緯を見ていますと、そうしたダムをやはり元通りにしたいというような動きも見えるのですけれども、もし仮に方針が覆るようなことがあった場合、当然、一旦効果が低いとされたダムについて、なぜこの予算上の制約の中で優先度をつけてやるのか高度な説明責任を求められるのではないかと思います。そのことについて、大臣としてお心配りをいただけるようなご決意についてお聞かせ願いますでしょうか。
(答)

行政決定を行うにはいろいろな段階を踏み、そしていろいろなご意見を伺いながら、多くの人の意見も聴きながら、しかしながら最後は責任を持つ者が有権的に判断をしていくわけでして、それはそれぞれの段階を踏んで判断をしていくわけであります。今仰ったように、今から基本方針の議論をきちんとして、それを踏まえて整備計画等が立てられていくわけですから、今はどうあるこうあるということを申し上げる段階ではないというように思います。
 
(問) 高度な説明責任というのはダムに課された課題であると思いますが、それは特にどういう経緯、議論の経過を辿ろうと方針としては言えるのではないかと。そのようにも思うのですけれども、改めて大臣のお考えをお聞かせください。
(答)

そのとおりだと思います。したがいまして、その折々における出来る範囲のコメントをきちんとしていく。そしてこれは国民なり地域住民の安全・安心に関することですから、十分にその議論の経過もオープンにし、透明性のある議論をし、そしてそれぞれ責任ある者がそれに対する考えを披露するということは当然の話だと思います。しかし今日の段階で、嘉田知事がどのように言ったかということだけで、変わるか変わらないかというようなことを今議論するところではないのではないかというように思います。手順を踏んで、その中で議論をし、折り目折り目で責任ある者がコメントをするということではないのかなと思います。
 

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