国土交通省 Ministry of Land, Infrastructure and Transport Japan
冬柴大臣会見要旨(平成19年5月22日)

メニューを飛ばしてコンテンツへ進む

 

 

 


  冬柴大臣会見要旨(平成19年5月22日)
ラインBack to home

 

平成19年5月22日(火)
9:15〜9:30
国土交通省会見室
冬柴鐵三

 

   

閣議・閣僚懇

  おはようございます。本日の閣議は、一般案件が2件、国会提出案件が6件、法律の公布の決定が3件、政令の決定が5件と人事案件です。当省に関係するもので特にご報告するものはありませんでした。以上です。


質疑応答

 
(問) 自民党、公明党の与党が整備新幹線のあり方、計画の見直しを検討する初会合を31日に開くことを決めました。本格的な検討は3年ぶりということで、北海道新幹線の札幌延伸ですとか、北陸新幹線の金沢・敦賀間の扱いなどが争点になると思いますけれども、今後の整備新幹線のあり方も含めてご所感をお願いします。
(答) 森前総理と津島自民党税制調査会長と公明党の井上副代表の3人が、そのような趣旨のことを言いに官房長官のところに行かれたそうですが、これは、過去もそうでしたが、党の方でまず検討していこうということです。特に、巨額の資金を必要とするものですから、その手当てなどをどう考えるのかという問題が主題になるだろうと思います。国交省としましても、そのような政党、特に与党の会合に参画を求められれば、積極的に参画させていただいて、我々の考えを述べていきたいと思うのですが、こういう大きな話ですので、まずは政党で検討していただくというのが筋だというように思います。
   
(問) 小泉前総理大臣が北朝鮮を2回目に訪れてから3年経つのですけれども、3年前から今までの進捗の状況と、今後の交渉の期待と言いますか、どうあるべきかとか、大臣のお考えがありましたらお聞かせいただけますでしょうか。
(答) 大変難しい問題です。前総理は、いろいろな批判もありながら 、直接トップと2回お会いになり、5人の拉致被害者の帰還を実現しました。また、その家族も、8名でしたか、お帰りになったという大変大きな成果を上げられたのですけれども、その後、北朝鮮と日本の関係は、拉致問題について解決しなければそれ以上の国交正常化等の交渉も始まらない、支援もできないという強い「対話と圧力」を今日まで進めています。その間に、大変に国際世論に背を向けたようなミサイルの発射や核実験というような暴挙に及びました。したがいまして、こちらも進捗していないのですが、我々としましては、それに対して、北朝鮮籍船の我が国の港に対する入港禁止措置等や輸出、輸入等の禁止措置をとっているわけですが、なかなか拉致の問題について進捗しないということに対しては大変に残念な気持ちです。やはり6者協議という場でこういった問題は解決していかざるを得ないのではないのだろうかと、その方針に従って、安倍総理もいろいろな議論がある中で、その立場を一貫して取っておられるということです。なんとか打開できないかと。我が国の「対話と圧力」の圧力の部分で国際的な圧力というものをどのように構築していくのか、これが一番大きな問題だろうと思います。名案は今持ち合わせていませんけれども、いずれにしましても、「対話と圧力」以外にないのではないかと思います。
   
(問) 航空の問題ですが、先日、アジア・ゲートウェイ会議で結論をみたわけですけれども、まだ内閣府の規制改革会議の方で、羽田と成田の役割分担の見直しを求める声も出ているわけですけれども、どのように整理して考えていけば良いのでしょうか。
(答) 規制改革会議の中条さんという委員も出られて、議論をして、アジア・ゲートウェイ戦略会議としては、5月16日に総理ご出席の下に取りまとめをしたわけですので、私はそれで落着だというように思っています。それを蒸し返すのはおかしいと思います。総理も16日の会議の終了後の会見の中で、「すばらしい案を取りまとめていただいたと思います。おそらく、アジアの方々からも期待、評価があるだろうと思っています。」という高い評価をしていらっしゃるわけです。そういうふうにまとめたというのは、それだけの沿革がありまして、これについては、私も一生懸命、総理とも直接お話をさせていただき、そしてここへ持ってきているのです。成田は国際線の基幹空港、羽田は国内線の基幹空港であって、羽田については5月20日に着工式典を行いましたけれども、2010年の10月の供用開始に向けて、必死になって努力しているわけです。そうなれば11万回増え、そのうち8万回は国内線に充てます。国内もあちらこちらから、もっと増やして欲しいと、私の方へ文書を持ってきています。北海道、東北地方と、昨日、私は沖縄に行きましたけれど、沖縄からも、自分の方の受け入れは、ちょっと余裕がないけれども、羽田とという要望が強いので、是非、その時期には増やせるようにお願いしたいと、そういう地方からの声がものすごく強いです。羽田は国内線の基幹空港ですから、当たり前の話ですが、そういう中で、3万回は国際線に割り振って、首都圏の主要な国際空港の成田を補完して、3万回はある一定の範囲として飛ばすことにしようという合意を、東京、埼玉、千葉、神奈川の4都県と、それぞれの政令指定都市の首長と国土交通大臣との間で、平成15年6月12日に、そういう役割分担の合意をしているわけです。もう少し、そういう沿革があったということを前提に議論すべきだと思います。皆様方にも再三申し上げてきたとおりですが、そういう議論を踏まえて、総理もご出席の上で、アジア・ゲートウェイ構想ということで、それぞれの空港の役割についても明確に述べて、オープンスカイというのは、アメリカ流のオープンスカイではない、いわゆる、アジア・オープンスカイということで、進めていこうという合意ができているわけです。それを、ちょっと違う議論をされるというのは、私は如何なものかなと思います。この間決めたところですから。私はそういうふうに思っています。
   
(問) 成田空港の社長人事なのですけれども、今のところの進捗状況といいますか、どのような状況なのかお教えください。
(答) 6月末の株主総会に向けて、今その準備を進めているところです。
   
(問) やはり官邸側から民間人を起用したいという希望は今も変わりませんか。
(答) 私どももそれはそれでいいのではないかと思います。どういうように今後進めていくのか。成田はご存じのように、30年来のいろいろな沿革があります。平行滑走路を2002年に2,180メートルという中途半端な長さですけれどもとにかく作ったと。ただ、それだけでは通用しません。南側はまだ反対をされている住民の方がいらっしゃり、南側を延ばせるような状況にありませんので、北の方へ伸ばして、2,500メートルを滑走路として確保しようということで必死になって取り組んでいるわけです。これを2010年3月に供用開始という目標を持って一生懸命取り組んでいるわけです。では今から工事だけをやればいいのかというと、それだけではなく89件ほど立ち退きをしてもらわないといけないというような状況です。そういった交渉もありますし、騒音も相当拡がりますので、防音工事その他も交渉をしていかないといけない。これを進めるためには、千葉県、成田市をはじめ、地元の地権者の方、居住者の方、そういう方々とのいろいろな交渉を、これは今までもやってきていますけれども、それを着実に進めながら実現していくわけです。したがいまして、そういう実務の面もありますと。ですから民営化は安倍内閣の進めている方向であり、上場もそうです。公団から既に株式会社になっているわけですから、その執行部に民間人を充てるというのは一つの正論だと思います。しかしながら、私が縷々今言ったような成田の抱える問題をスムーズに進めていく上においては、どういう陣容が適当なのか、ここを誤るわけにはいきません。そういう地元のご要望もあります。したがいまして、そういったことを全て踏まえながら人事を進めているというのが現状であります。
   

過去の大臣会見へ

ライン
All Rights Reserved, Copyright (C) 2007, Ministry of Land, Infrastructure and Transport