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大臣会見

谷垣大臣会見要旨

2008年9月19日(金) 10:50 〜 11:02
国土交通省会見室
谷垣禎一 大臣

閣議・閣僚懇

 今日の閣議は、国土交通省に関係するものでは一般案件の了解が一つ、「皇居周辺北の丸地区の整備について」ということで、これは気象庁の移転に伴って出来るだけ今までの観測環境に変化を与えないように観測場所を北の丸公園に設置するという了解がありました。それから現 航空・鉄道事故調査委員会事務局長 柚木 浩一を、10月1日付で運輸安全委員会事務局長に任命するということの承認を頂いたということと、さらに9月30日付で任期満了となる独立行政法人奄美群島振興開発基金理事長 中野 実を、10月1日付で再任することのご了解も頂いたところです。それから今日、閣議前に開催されました安全保障会議において、「補給支援特措法の期限延長について」を議題として審議し、決定を行った他、「イラクにおける空自の輸送活動について」及び「国籍不明潜水艦事案について」の報告がありました。安全保障会議における審議内容等に関しては、従来より非公開の扱いとなっていますので、差し控えさせて頂きます。私からは以上です。

質疑応答

(問)昨日基準地価が発表されまして、商業地で2年振りの下落と住宅地で下落幅が拡大ということで、一部には地価が調整局面に入ったのではないかというような見方も出ているようですけれど、大臣のご所見をお伺いしたいと思います。
(答)今お話がありましたように住宅地それから商業地共に全国平均では下落したということでありまして、三大都市圏では3年連続して上昇となりましたが上昇幅が大幅に縮小していると。それから、地方圏の下落幅は僅かに縮小したけれども依然として下落は継続しているということです。それから三大都市圏や地方ブロック中心都市の都心部では去年までは高い上昇を示していた地点が多かったのですが、そういう地点においても今年に入って横這い又は下落となったというものが多く見られた訳です。ですから、これを総じて見ると、今まで地価が持ち直し傾向にあった訳ですが、それに陰りが見られたということであろうと思っています。これは色々な昨今の景気動向等が反映しているのだろうと思いますが、今後どうなるかは今ちょっとどうだというご意見もありましたけれども、今後これは景気動向等々留意しなければいけませんし、十分注意を払っていく必要があるなと思います。

(問)今日、消費者庁設置法案が閣議決定されましたが、国土交通省も宅建業法、旅行業法等三本共管ということできちんと連携していけるのかと。福田総理の肝煎りで出来たものですが、今後総理が代わって大丈夫なのか如何ですか。
(答)今日、消費者庁関連法案が閣議決定されましたが、担当大臣の野田さんも「就任して一ヶ月余だけれどめちゃくちゃに働いたような気がする」と閣議が終わった後に言っていましたので、相当気合いを入れて今まで取り組んでこられた訳です。我が省の関係でも宅建業法、旅行業法、住宅品質確保法の三法の消費者保護関係の規定を消費者庁と共管するということです。共管する三法も含め、我が省においても消費者行政を行ってきていますので、消費者庁と適切に連携して行っていかなければいけないと、消費者からの情報を一元的に集約分析していくということが消費者庁の大事な役割ですから、適切に連携してこれまで以上にきめ細かな取組みがなされるようにしなければならないと思います。総理の肝煎りで始まったけれども、この内閣も来週には替わる予定になっていますので、今後もこういうことが維持されていけるかどうかということですが、私は消費者に目配りするというか消費者の目線で行政を行っていくということは今後の大きな流れだろうと思います。従って、勿論消費者サイドだけでなく生産サイドも力強いものにしていくということは必要でありますが、両方相まっていかなければ経済の拡大も望めないではないかと思います。おそらく今の経済情勢を見ますと外需だけに頼らず内需を拡大していくという声が段々強くなってくると思います。今までもそういう掛け声は沢山あった訳ですが、なかなか簡単に進んでいかないということもありました。内需を拡大する観点からも消費者の視点に合わせた行政を行っていくということが意味を持ってくるのではないかと思うので、私は内閣が替わってもこの基本線は変わらないと思っています。

(問)ちょっと気が早いかもしれませんが、来週内閣が替わるということでまだ大臣はどうなるか分かりませんが、8月2日に就任なさってからまだ2ヶ月弱ですが、当初道路財源の一般財源化に道筋を付ける、落とし前をつけると言われて就任なさって、まだ2ヶ月ですが振り返られて如何だったでしょうか。
(答)まだいささか早くてモノを言いにくいところはありますが、いずれにせよ来週には内閣総辞職ということになるだろうと思います。そして、就任したときに申し上げたような道路特定財源の見直しは当然この秋の国会や、あるいはこれからの税制、予算の議論を見据えながら、そこできちんと方向性を出していこうというつもりで申し上げた訳ですが、来週初めに内閣総辞職ということになりますと、そこまで十分な捌きといいますか、仕事がまで出来ていないので、当初申し上げたことから致しますと、完全燃焼ということは申し上げにくいと思います。ただこの役所に来て感じたことは、非常に広範な仕事を扱っています。それからまた企画立案というだけではなく、現場を非常に広くもっている役所ですので、常に色んな問題が起こり得ることだと思います。それは国民の安全・安心にも繋がりますし、そういう意味で十分な時間ではなかったですが、色んな体験をさせて頂いたと思っています。今後どこに行きましてもやはり安心・安全な国民の生活をつくっていく、重要な役割はこの役所が果たさなければいけない訳ですから、私はどこに行っても応援団になっていきたいとは思っています。

(問)先ほど太田農林水産大臣が辞任の意向を総理に伝えたという話がありますが、これについてどのようなご所感をお持ちでしょうか。
(答)聞いていませんので、コメントのしようがありません。

(問)総裁選挙なのですが、何方を指示なされるのかお決まりでしょうか。
(答)22日に決めようと思っています。

(問)私事で恐縮なのですが、私は愛知県の岡崎出身で、麻生さんが名古屋で、「岡崎、安城だったから良かったけれども、名古屋で同じ事が起きたら大洪水だ。」と、かなり不用意な発言と思われますし、国民全体の安全・安心ということを考えていたら、あのような発言は口が滑ったにしても出てこないと思います。そのような方が総理・総裁候補ということは的確だと思われますか。
(答)今仰ったように、岡崎の方、安城の方からすれば、とんでもない発言だというお気持ちになのはもっともだと思います。しかし、麻生さんの気持ちになって考えてみますと、確かに大都市を直撃するようなことになると、もっと被害が増えるだろうということを意味されたのだろうと思います。こういうことを不用意に言ってはいけませんが、例えば東北であのような地震が起きました。比較的被害が少なくて済んだのは、山の中で起こったということもあったと思います。しかし、現実にそこで被害を受けた方も沢山いらっしゃるのですから、発言はもう少し慎重であるべきだと思いますけれども、そういうことを仰りたかったのだろうと。あまり私のように、そういうことを色々考えながら喋っていますと、なかなか思いが国民の皆様に伝わりにくいというのがありますので、なかなか難しいところだなと思います。

(問)岡崎も大都市とまでは言いませんけれども、かなり大規模な都市ですし。
(答)それはおっしゃるとおりだと思います。

(問)尚かつトヨタ自動車の関連工場群もある所ですから、そこについて、「あそこだったから、良かった」というのは、とても考えられない発言なのですが。
(答)それはちょっと余分なことだったろうなと思います。