ページトップ

[本文へジャンプ]

統計情報・白書
観光庁ホーム > 統計情報・白書 > 統計情報 > 観光統計コラム > 第3回 中国人の「爆買い」はいつまで続くのか?
ページ本文

第3回 中国人の「爆買い」はいつまで続くのか?

印刷用ページ

最終更新日:2010年10月18日

観光統計コラム 「知って得する観光統計」 過去のコラム

統計コラムロゴ

第3回 中国人の「爆買い」はいつまで続くのか?

 パナソニックLumix GF1、ミキモトのネックレス、資生堂の化粧品、東京ばな奈・・・。これらに共通することはなんでしょうか。
 実は、これらはすべて観光庁が実施する「訪日外国人消費動向調査」において中国人(香港・台湾を除く。以下同様)対象者の方が、「今回購入した商品の中で一番満足したもの」として挙げたモノなのです。
 訪日中国人旅行客の我が国における多様かつ旺盛な消費行動は統計からもうかがい知れます。日本に来た中国人のうち、28.3%がカメラ・ビデオカメラ・時計を購入しており、その平均単価は79,615円にものぼります。化粧品・医薬品・トイレタリーに関しては、実に69.2%が購入しており、その平均単価は37,995円になります。これら購入率と平均単価は両方とも他国のそれに比較してダントツ1位となっています。

 では、この「爆買い」傾向はずっと続くのでしょうか。

 訪日中国人旅行客のうち、今回「ショッピング」をしたという人は、66.3%となっています。しかしながら、次回したいこととして「ショッピング」を挙げた人は、31.8%と半分以下になっています。逆に、今回「自然体験ツアー・農漁村体験」をした人は、6.4%、「四季の体感(花見・紅葉・雪など)」は5.7%、「日本の歴史・伝統文化体験」は12.4%、「日本の生活文化体験」は9.6%と少数派に過ぎません。しかし、次回したいこととしては「自然体験ツアー・農漁村体験」21.8%、「四季の体感(花見・紅葉・雪など)」34.1%、「日本の歴史・伝統文化体験」22.4%、「日本の生活文化体験」26.5%とそれぞれ2~6倍の体験意向を示しています。

 ここからうかがい知れることは2点です。
 すなわち、1つ目は一度日本に来て「爆買い」した中国人は、その後の再訪でショッピングを楽しむとは限らないということです。
 2つ目は、今回必ずしも体験することができなかった、日本という地域ならではのアクティヴィティーを次回の訪日時には楽しみたいという意向を持つ人が多いということです。

【訪日中国人旅行客の体験意向】


第3回神山さんコラム
 このように、一通り訪日する中国人旅行客が一巡してしまうと、中国人の「爆買い」をあてにした観光ビジネスモデルは続かなくなってしまう可能性があります。実際、訪日外国人旅行客としては「成熟化」しつつある台湾から訪日客の場合は、ショッピングをする比率は高いものの「買い物代」の平均額は49,244円と中国人の半分程度にとどまっています。反面、上述したような地域ならではのアクティヴィティーをすでに体験している人は、対中国人で2~3倍にも達します。    

 こうしたことから言えることは、むしろ本来の観光の基本形、すなわち、それぞれの地域固有の自然や文化を堪能していただくことに注力をする観光モデルを地道に推進していくことこそが、リピーターに来ていただけるサステイナブルなインバウンド政策につながるということでしょう。 
 「訪日外国人消費動向調査」では、国籍別に、どれくらいの人が再訪意向を示していて、どのくらいの人が今度は何をしたいのかといったことを把握することも可能です。ぜひ、地域における観光政策、観光ビジネス、各種マーケティング施策に活用していただければ幸いです。

 ※「ショッピング」の体験率は意識的に「ショッピング」をしたと回答した対象者の割合のため、実際に「買い物」をした対象者の率を下回っています。

 今回のコラムで使用した統計は…訪日外国人動向調査

 【執筆者】 観光庁 観光経済担当参事官付 観光企画調整官 神山裕之
このページに関するお問い合わせ
観光庁観光経済担当参事官室
TEL:03-5253-8111(内線27-213、27-221)
e-Mail:statistical_column@mlit.go.jp