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第5回観光関係人材育成のための産学官連携検討会議の開催について(概要報告)

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最終更新日:2010年3月31日

第5回観光関係人材育成のための産学官連携検討会議の開催について(概要報告)
 観光庁では、去る3月19日(金)、「第5回観光関係人材育成のための産学官連携検討会議」を開催した。当該会議には、産・学・官から約300名の関係者が参加し、観光分野における人材育成のための教育の充実や産学官の一層の連携強化に向け、活発な意見交換が行われた。
 分科会では、昨年度までの「観光地域づくり」、「大学教育」に加えて新たに「MICE」の分野を設け、これら3つのテーマに関して、産学官が連携した取り組みについて議論を行った。
 全体会議では、観光関連産業トップの方にご登壇頂き、ご講演や大学関係者とのパネルディスカッションを行うと共に、昨年度の会議で提起された「インターンシップの拡充」、「観光系大学における教育内容の充実」、「社会人教育の充実」等の課題について観光庁より、ワーキンググループでの議論を報告し、産学官連携のあり方について活発な情報・意見交換を行った。
 

1 開催概要

(1) 開催日時:平成22年3月19日(金)
         [1]分科会 10:00~12:00   [2]全体会議 14:00~18:00
 
(2) 開催場所:[1]分科会 国際文化会館  [2]全体会議 三田共用会議所
 
(3) 出 席 者:観光関連企業、教育機関、観光関連団体、地方自治体、報道機関、その他関連省庁等を含む
         約300名が出席。

2 主な議事

(1) 挨拶(観光庁 溝畑長官)
・観光立国の実現のためには、官と民を“横串”的につなぎ、日本が持つ多様な魅力を観光に活かすことのできる「プロデューサー」等の人材が求められている。
・全国民が観光に興味を持ち、旅をするだけではなく、地元に誇りを持てるよう、観光の重要な意義の啓蒙を行うことで、活力ある日本に戻さなければならない。
・昨年の産学官連携検討会議において提起された課題を基に、今年度は「インターンシップ活用ワーキンググループ」と「観光経営マネジメント教育に関する産学官連携実践ワーキンググループ」の二つのワーキンググループを開催し、議論を行ってきた。
・本日は、産学官の意見交換をさらに有意義なものとするため、午前中に行った3つの分科会や、この後の基調講演、パネルディスカッション等を通して、観光関係人材の育成における産学官連携の実践に向けての具体的な課題の検討や、問題意識の共有を図りたい。
・今回の会議が出席者の方々の活動の参考となり、観光の分野における人材育成が更に充実する契機となることを期待している。
 
(2) 基調講演「観光産業が大学に期待すること」 ((株)ジェイティービー 代表取締役会長 佐々木 隆氏)
・観光産業では、インターネットの普及によって売り手と買い手の情報格差が逆転し、従来のビジネススタイルが崩壊したため、中長期的な社会構造変化への対応を迫られている。
・JTBでは、市場の飽和状態を打破するために、これまでの発地を主眼に置いた「総合旅行業」から、人と人が交流する場を提供する「交流文化産業」への転換を目指している。
・「交流文化産業」への転換には、これまでの成功体験に固執せず、市場と対話し発展し続けることが重要であることから、「マーケットへの正対」と「ビジネスモデルの変革」の2つをキーワードとしている。
・これらの変革と挑戦を支えるには「人財育成」が不可欠であるため、グループ全体を対象とした横断的な研修・教育体系として「JTBユニバーシティ」を実施し、専門分野の教育には外部企業の力も導入している。
・人財育成において、経営者の育成は非常に困難な分野であるが、経営人財を育てる上では、組織を一人称で見ることができる財務・会計が極めて重要である。
・これからの観光産業で働く人財に求められる資質として、「コミュニケーション能力」、「柔軟な思考と創造力」、「課題解決力」、「達成意欲と挑戦心を持った行動力」などが挙げられる。
・新たなビジネスモデルを構築し、観光分野の成長を図るには、産業界の力だけではなく、大学や行政などの力を結集して取組むことが重要である。
 
(3) 産学官連携のあり方に関する議論
[1] 観光庁外国人留学生行政体験研修紹介
 「開かれた観光庁」の実現を目指す取組の一つとして平成21年7月から9月まで実施した「外国人留学生行政体験研修」の概要説明と、研修参加者(グエン・ハン・ガー氏(立教大学観光学部観光学科))からの報告を行った。
 
[2] 各ワーキンググループ検討内容報告
 本年度、「産学官連携実践ワーキンググループ」と「インターンシップ活用ワーキンググループ」で検討を行ってきた、「観光経営マネジメント教育に関する大学のカリキュラム」、「社会人(従業員)教育のあり方」や、「教育効果の高いインターンシップ」等の課題について、観光庁より、それぞれの議論経過と今後の課題等の報告を行った。
 
[3] 観光経営マネジメント研修実施報告
 (財)日本交通公社より、平成21年11月から6大学(首都大学東京、山口大学、横浜商科大学、立命館アジア太平洋大学、和歌山大学、早稲田大学)において開講された「観光経営マネジメント研修」の実施結果について報告を行った。
 
(4) パネルディスカッション「産学官連携による観光経営マネジメント教育の拡充について」
 パネリストとして、(株)ジェイティービー 常務取締役総務部長 井本 博幸氏、IHG・ANA・ホテルズグループジャパン 最高執行責任者 大屋 了三氏、沖縄ツーリスト(株)代表取締役社長 東 良和氏、和歌山大学 学長補佐・観光学部教授 小畑 力人氏、早稲田大学 アジア研究機構 教授 戸崎 肇氏にご登壇頂き、またコーディネーターを、セントラルフロリダ大学 ローゼン・ホスピタリティ経営学部 原副学部長に務めて頂き、「産学官連携による観光経営マネジメント教育の拡充」についてパネルディスカッションを行った。
 パネルディスカッションでは、主に、「観光経営マネジメント人材育成の実践」と、「産学共同研究の可能性」について議論された。
 「観光経営マネジメント人材育成の実践」については、産業界からの「社会人(従業員)マネジメント教育を大学に期待する」という意見を受け、大学より「従来の企業内教育の枠組みでは教育が困難な分野で大学の強みを活かしていきたい」との意見が出された。
 また、「産学共同研究の可能性」については、コーディネーターより米国大学における具体的な事例が紹介された後に、産業界より「大学と共同でのキャンペーンの実施」や「グローバル人材の育成」などの具体的なテーマが提案された。大学からは、「ひとつの企業のアウトソーシング先に留まらないプラットホームとしての貢献を目指していくことが重要」との意見が出された。
 
(5) 分科会
[1] 観光地域づくりにおける大学の役割に関する分科会
 全国7大学の教授がパネルディスカッションに登壇し、各大学における、観光地域づくりに関するフィールドワークを中心とした日頃の活動状況について報告された。観光地域づくりと大学の役割の論点を抽出した結果、       
1.各地で地域づくり活動を進めるためには、関係する産業分野の参画が必要
2.観光分野に加えて、各分野の行政の関与が必須
3.継続的なフィールドワークを行う場合、学生が世代交代してしまうことが課題
の3点について意見が出された。
 「大学が参加する観光地域づくりに関するフィールドワークは、ボランティア的に実施する段階から、大学の教育としての体系化が必要な段階へ来ており、今後継続的に議論を進めるべき」と総括され、体系化にあたっては、観光地域づくりを活性化する仕組みや枠組みづくりが必要であると指摘された。
 
[2] MICE分野の人材育成に関する分科会
 全国的にはまだ取り組みが進んでいないMICE分野における人材育成について、「MICE産業は今後成長が期待できる数少ない産業の一つである」という認識のもと、その課題や、産学官の連携の可能性についての議論が行われた。 
 具体的には、大学教育においてMICEへの認知度が低いという共通の問題意識に基づき、1年次からMICEに親しめる環境を大学に整備していく必要があるとの意見があった。
 一方、産学官連携のあり方については、産業界における経験や技術を、大学で科学的に分析・体系化してその有効性を評価し、産業界にフィードバックしていくことが、産業界のサービス向上、研究・教育の発展につながっていくものであると、産学の連携の重要性が指摘された。 
 また、海外の大学では既にMICE産業界で必要とされる資質を身につけるための教育カリキュラムが確立しているので、海外の事例を積極的に取り入れていくことも効果的ではないかと指摘された。
 
[3] 観光産業のマネジメント力強化に資する大学教育に関する分科会
 今年度開催した各ワーキンググループで検討を行ってきた「インターンシップの拡充」や、「観光経営マネジメント教育のあり方」等、観光関連大学の教育における産学官の連携に関する議論を行った。
 インターンシップについては、企業より課題解決型インターンシップの実施事例について発表を行ったほか、インターンシップの研修内容のあり方等について検討を行い、「インターンシップは企業として負担もあるが、将来の観光産業の人材育成の一助となるよう今後も積極的に推進していきたい」などの意見が述べられた。
 観光経営マネジメント教育のあり方については、カリキュラムモデル及び、観光経営マネジメント研修について検討を行い、「観光系大学におけるカリキュラムモデルの実践」や、「社会人教育における観光系大学の社外教育機関として活用」への期待等が発言され、観光経営マネジメント教育に対する産・学双方のニーズの大きさが確認された。
 
(6) 産学官連携に関する取り組みの紹介
[1] 日本学生観光連盟紹介
 日本学生観光連盟 小幡代表より、連盟の設立趣旨や今年度の活動報告、今後の予定等について報告された。
 
[2] 「平成22年度観光教育に関する学長等会議」開催概要紹介
 来年度の「観光教育に関する学長等会議」を主催する立教大学の豊田学部長より、当該会議の開催概要案が紹介された。                  
 
このページに関するお問い合わせ
   観光庁 観光地域振興部 観光資源課 
      竹谷、中村、斉藤
         代表 03-5253-8111(内線 27-821、27-825、27-826)
         FAX 03-5253-8930
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