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報道・会見
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田村長官会見要旨

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最終更新日:2015年10月13日

日 時:2015年9月16日(水)16:00~16:45
場 所:国土交通省会見室 田村観光庁長官

会見事項

(2015年8月の訪日外国人旅行者数)
  • 本年8月の訪日外国人旅行者数は、単月として過去最高であった先月に続き、2番目となる181.7万人を記録し、前年同月比で63.8%増となった。また、1月~8月の合計では、前年同期比49.1%増の1287.5万人となった。
  • 法務省の特別な協力のもと、日本政府観光局(以下、JNTO)が独自に推計を行ったところ、1月からの訪日外国人旅行者数は9月10日に昨年1年間の1341.3万人を超えていることが判明し、本年は通年で過去最高を記録することが確実となった。
  • 市場別では、韓国、中国、イタリア、スペインが単月過去最高を記録した。特に、中国については、全市場で単月として過去最高となる59.2万人を記録した。このほか、重点市場のうち、インドネシア、英国、ロシアを除く17市場で8月として過去最高を記録した。
  • 本年の訪日数が好調な要因は、昨年来の円安の継続、ビザ緩和、消費税免税制度の拡充や航空ネットワークの拡大など、政府一丸となった取組に加え、継続的なプロモーションが奏功したものと考えられる。
  • 訪日外国人旅行者数の増加と、これに伴う外国人による旅行消費額の増加を反映して、7月の国際旅行収支は、7月としては過去最大、単月としても過去2番目となる1,295億円の黒字となった。
  • こうした消費拡大は、我が国の経済を下支えしており、今後とも、地方免税店の拡大等の施策により、好調なインバウンドの効果を日本全国に波及させることが、地方創生の観点から益々重要であると考えている。
  • 引き続き、「観光立国実現に向けたアクション・プログラム2015」に基づき、全力で取り組んで参りたい。
 
(「第7回観光庁長官賞」の実施)
  • 第7回の観光庁長官表彰が10月1日に実施される。
  • この日は観光庁の発足した日であるが、そういう意味では、第7回ということは、観光庁は今年で7周年となる。
  • この表彰は、魅力ある観光地づくりやその魅力の発信、訪日外国人旅行客の誘致、観光の振興、発展などに貢献し、その業績が顕著な個人及び団体を表彰する。
  • 今年の受賞者だが、国内観光振興の分野について、1つ目は、「道の駅『川場田園プラザ』」である。地域資源を活かした特産品の提供等の取り組みにより、群馬県川場村を中心とした地域全体の活性化に貢献されたということで受賞対象となっている。
  • 2つ目は、「一般社団法人 リアス観光創造プラットフォーム」です。気仙沼市における観光と水産業の連携をしたモニターツアーの企画等の取組により、東北復興に尽くされたことが受賞の理由である。
  • 3つ目は、「水戸岡鋭治」氏である。九州新幹線、「ななつ星in九州」や「たま電車」のような鉄道車両や駅舎等のデザインを手がけ、「鉄道に乗ることが観光」となる車両づくりにより地域活性化に貢献された。
  • 国際観光振興の分野について、4つの受賞対象者がいるが、1つ目は、「遺愛女子高等学校」である。函館港の外国クルーズ客船寄港時に、生徒が通訳ボランティア、日本文化の発信を行い、魅力ある地域づくりに貢献された。
  • 2つ目は、「株式会社 セブン-イレブン・ジャパン」である。コンビニ業界の中でも、無料公衆無線LANの全店舗整備、海外発行カード対応銀行ATMの設置、免税サービスなど業界初の各種施策を積極的に実施され、インバウンド対応の先駆的な取組を実現されたのが受賞理由である。
  • 3つ目は、Follow Me JAPAN Pte. Ltd.会長の「西村紘一」氏である。シンガポール市場における訪日旅行の第一人者として、高品質な訪日旅行の提供等を行い、長きにわたり訪日送客に貢献された。
  • 4つ目は、「五所川原市」です。たちねぷたを復元して伝統的な祭りを復活し、そしてブラジルのサンバカーニバルでは、たちねぷたを披露し、日本の伝統文化である祭りの海外における認知度向上に貢献された。

質疑応答

(問)数値についての確認だが、先ほど1341万人を超えたというのは、正式な推計値なのか、それとも非公式な数値か。
(答)
  • 公式なものである。
 
(問)1341万人を超えたことについて、9月10日時点で正確には何人だったのか。また、今年は、去年よりも3か月早く1000万人を超え、去年を上回るペースで外国人旅行者数が推移してきているが、そういった現状をどのように思われているのか。また、外国人旅行者の受入の問題に対して、どのように取り組んでいくつもりか、抱負も含めてお聞かせいただきたい。このペースで推移した場合に、今年1年間で外国人旅行者数はどれくらい伸びていくとお考えか教えていただきたい。
(答)
  • JNTO推計値としてご報告させていただくと、9月10時点で1342.4万人という数値である。
  • 相当なペースで外国人旅行者の数が増えている。様々な推計の仕方があるが、我々としては、このまま何も起こらなければ、1900万人に届く勢いと考えている。
  • 様々な総合的な施策とプロモーションが世界的な経済情勢等にマッチした結果が今の状況であり、我々が目指している訪日外国人旅行者数の増加についても、順調に推移している。
  • 他方で、質問にあった、受入体制が必ずしも追い付いていない状況については、非常に大きな問題意識を持っている。
  • 抱負の部分と重なるが、私が以前、観光行政に携わったのは2000~2002年までで、当時まだ観光部だったが、観光部の旅行振興課長を2年弱つとめさせていただいたが、それ以来である。
  • 当時は、日本人を海外に送客することに軸足があったが、ちょうど私がいた2000年の頃、政府としてインバウンドに力を入れようという風に変わってきた。
  • ちょうど我々が今やっているビジット・ジャパン事業の準備を始めた時期であった。
  • そういう意味では、そのころのインバウンドの状況といまの状況では明らかにかわっており、その頃やらなければいけないと思っていた海外の市場を開拓するという部分で、相当実績も上げており、これを更に磨き上げることが必要である。
  • 他方で、当時から受入体制、広い意味での観光産業の業界体質、業界構造については色んな指摘がなされていたが、十数年経って、必ずしも十分に変わっていない部分がある。
  • そのような意味で、もちろん実績を上げている海外の市場開拓、プロモーションの部分は磨きをかけていくとともに、やはり指摘されている観光インフラの整備、観光産業の改革・育成というようなところ、それから、それらのベースとなるデータを収集分析して戦略を立てる、そういうところが今の観光行政に求められていると思う。そういう点に私としては力を入れていきたい。
 
(問)総理や国交大臣から託されたことはあるか。また、前任の久保長官から引き継がれたことはあるか。
(答)
  • 総理から直接、ということは特にないが、やはりいわゆる安倍政権の成長戦略の柱の一つとして観光振興、インバウンド、観光立国が掲げられている訳なので、それができるようにしっかりやっていくことだと思う。
  • 前任の長官も、数字として結果がどんどん表れているけれども、受入体制の部分には問題意識を持ってこられたので、その部分を引き継ぎたい。
 
(問)田村長官は、鉄道局の際に日本で行われた国際会議において、英語で会議を取り仕切られたかと思うが、その英語力を生かした海外に向けたPRなどは考えられているか。
(答)
  • もちろん先ほども申し上げたが、市場開拓という部分や国際的な交流は一方通行ではいけない訳で、バランスのとれた双方向交流が求められるので、そういう意味で、相手国とよくコミュニケーションをとっていくことは大事だと思う。また、機会があれば、直接海外にも行って必要なことをやって参りたい。
 
(問)今後の見通しで、通年として1900万と仰ったが、久保長官の頃は1800万人前後と仰っていたが、最近の数か月の趨勢なども加えて、観光庁としては少し上方修正をしているという受け止めでいいか。
(答)
  • 上方修正という風に言えるかどうかわからないが、まだ1年の3分の2が終わっただけなので、そういう意味では、旅行市場というのは極めてイベント・リスクに影響を受けやすい市場なので、単純な直線での推計というのがどれだけ意味があるのかということはある。
  • ただ、何もなければ1900万人に届く勢いと考えている。
 
(問)今後の9~12月、国慶節などもあるが、今後の見通しや期待するところ、また、逆に中国の景気の不透明感が出ているので、その辺も含めてどのようなイメージをしているのか、展望的なところを伺いたい。
(答)
  • もちろん、1341万人を超えたという中で、中国の伸びが著しいことは明らかである。
  • 正確な数字ではないが、航空便も中国との間では相当増えている。
  • 夏ダイヤの期初で、2014年と2015年で比べただけで、週に百数十便増えている。期初は少な目なので、夏の間に臨時便等で増便されたものと、昨年の夏ダイヤの期初とを比べると、300便程度増えている。
  • そういう意味で、様々なことが増加に繋がっていると思うし、中国は今後も重要な市場であり続けると思う。
  • 今、中国経済の質問を頂いたが、様々な説があるが、日本に来られている中国人の所得階層がいわゆる超富裕層にかなり偏っているというよりは、むしろ一般の中流階級の方々がたくさん日本に来ておられる。
  • そこが中国のマーケットの中では、今後も成長していく。最初は沿岸部に集中していたが、だんだん奥に入って行っているということもあるので、そういう意味で、経済情勢を反映してフラクチュエーションがあると思う。
  • 現時点では、中国経済による影響はあまり出ていないと報告も受けているが、普通に行けば、今後、多少のフラクチュエーションがありながらも、大きなトレンドとして伸びていく可能性があると思う。
  • (先ほどの補足で)中国のビザの取得者の7割は、年収などの制限のない団体ビザの方とのことである。
 
(問)インバウンドが好調な一方で、国内旅行は最近少し減少気味だと聞くが、国内旅行を活性化させる観点から、抱負を伺いたい。
(答)
  • 国内旅行も直近の数字的には、回復してきている。もちろんインバウンドの成長ぶりと比べると横ばいという感じがするが、旅行をしない理由というのは、過去から様々なアンケートを取っているが、トップはやはり収入に余裕がない、2番目にはまとめてお休みがとれない、そういうところがある。
  • これは、航空需要というのは、三つのカテゴリーに分けられるが、ビジネスの出張の需要と、親戚に会うための帰省の需要と、いわゆる純粋な旅行の需要と三つあって、ビジネスの出張の需要と帰省の需要というのは明らかにGDPの伸びと相関関係がある。
  • 他方で、純粋な旅行の需要というのは、単純にGDPで説明できなくて、やはり個人の所得水準と航空運賃との相対比みたいなものに転換していることが分かった。つまり、懐に余裕ができて運賃が下がらないと人が動かないというところで、そこにLCCが登場した。航空市場に関して言えば、これまで旅行しなかった層が、ある地点まで1万円を切る運賃であれば行ってみようかというところを掘り起こして行こうかというところでもあり、やはりそういう面で対応が必要だと思う。
  • 後は、旅行癖を若い時からつけるということもある。若い時に旅をした人は、大人になってからも旅に行く回数が多いということは、統計的に出ているというところでもあり、様々な工夫をしていく必要があると思う。
 
(問)観光インフラの話で、ホテルが非常に不足している中で、一般家庭や空き室に泊まる民泊というのが注目を浴びており、一方で、マッチングサイトは規制すべきという意見もあるが、民泊についてどうお考えか。
(答)
  • 短期的には、特に大都市を中心に宿泊施設が不足してきている。
  • これについて、少し調べたところ、昨年1年間で東京地区では、延べ宿泊数というのがだいたい5400万人泊だということである。その内の外国人というのが、1300万人泊、残りが日本人ということだが、いずれにせよ5400万人を365日で割る、大体1日当たり15万人泊ということになる。
  • また、一部屋に平均1.4人泊まるということで、15万を1.4で割ると11万弱ということなので、東京地区に何室あるかというと12万弱で、ほぼフルキャパシティに近いということである。そういう意味では、今後のマーケットを見れば、大都市において、宿泊施設に対する充実が求められていることは事実であり、それをどう整備をしていくのかという中に、今の民泊というような話が出てきた。
  • これは、緊急にどうするかということもあるが、これまでの既存の業界にとってみれば、自分たちは消防法をはじめ、しっかりとした対応をして安全を確保しながら営業しているのに、そうじゃないところが出てくるということに対して、様々な意見があるので、どうバランスをとって全体として増やしていくのかということを、これから我々も関係省庁と一緒によく議論し、良い方向に解決策を見つけたいと思っている。
 
(問)数字の確認だが、8月の増加率で63.8%というのは、少なくとも今年では少なくとも一番高い増加率だと思うが、これはいつ以来なのか。この理由は、先ほど仰った航空路線の充実などになるのか。
(答)
  • 理由としては、ビザや免税など色々ある。航空路線の充実だけが理由ではない。
  • (事務方より補足)伸び率について、8月の63.8%というのは、震災の回復期、2012年3月~5月を除くと、データを取りはじめた1964年以降、過去2番目の伸びとなる。ちなみに過去1番目が2004年の5月であり、その際は前年比で73.6%増となった。この際はSARSの影響で前年がかなり落ち込んでおり、反動が大きかった。
 
(問)中国の関係で、中国の景気への懸念でマーケットがだいぶ混乱しているが、中国からの観光客は相変わらず伸びているということで、逆資産効果ということが本当に起こっていないかということをもう一度確認させていただきたい。
(答)
  • 私が聞いている限りでは、今のようなご質問について、マイナスの影響が現れているということはないと考えている。
  • ただ、当然、本当に国の経済全体がシュリンクしてしまうような状況になった時に、長期的にみれば旅行需要に影響があると思う。
  • むしろ、単なる経済の話というよりは、旅行のスタイルの話で、日本人もかつて旅行に行き始めた頃はブランド品を買い漁って帰ってきて、それがだんだん慣れてくると、そういう旅行の仕方をしなくなったりとか、そういうことは当然ある。
  • よって、単なる経済のインパクトいうことではなくて、長期的に見た時に、旅行のスタイルの変化ということも含め、消費が維持されるのかどうかということを注視していかなければならない。
(問)今、仰った「スタイル」というのは、お買い物中心から他のものという傾向はあるのか。
(答)
  • 今はそうなっていない。
 
(問)天津で爆発が起こったと思うが、クルーズ船が少なくなっているのではないかという疑念もあるが、そのような問題は起こっていないのか。
(答)
  • クルーズは天津の影響は出ていないと聞いている。少なくとも8月は、中国からのクルーズ船乗客の数は13万7千人ということで、過去最高だということである。
(問)中国からの訪日数が59万人ということなので、その内数ということか。
(答)
  • そうである。
 
(問)以前、長官は富山県庁にいらして、北陸新幹線開業により輸送力が2倍3倍に増す一方で、航空便が縮小される恐れがある。地方創生の観点から、免税店の拡大などでインバウンドを地方に波及させたいとおっしゃっていたが、もう少し具体的な方策はあるのか。また、地方創生で一極集中を防ぐ観点から、政府機関を移転する案が出ているが、積極的に進めたいとお考えか。
(答)
  • 地方創生、地域の活性化という観点からも、できるだけ地方の隅々にも訪日外国人の方にもいっていただくことが重要であるので、そういう意味で、地方空港の活用というのもあるし、地方に少ない免税店の数を増やしていく、免税の手続きができるカウンターを商店街単位でやるというのも、そんなに多くはできていないので、地方に広めていくとか色々なことがあると思う。
  • それから広域周遊ルートなんていうのもあるし、色々ことをやっていくということだと思う。
  • 就任直後に鳥取に出張に行ってきたが、鳥取は昨年比百数十%の伸びである。やはり、それぞれの観光地が色々な努力をされており、そして短期的に回るお客さん相手の観光地づくりもあるし、欧米人をターゲットに長期滞在型で色んなアクティビティができるようにするという対応もやっていたり、地域の努力とそれを支援する国の施策を上手く合わせてやっていくということだと思う。
  • それから政府関係機関の地方移転については、まち・ひと・しごと創生本部に対して、色んな機関の誘致の提案があったと承知しているが、今後政府としてその機関の移転が地方創生に資するかどうか、国の機関としての機能が確保・向上されるかどうか、などの観点から具体的な検討作業をすすめていくことになるので、観光庁としては提案内容を十分に精査して検討してまいりたい。
 
(問)北海道新幹線の開業が半年後に迫り、本日、開業日が3月26日と正式な発表があった。この北海道新幹線の開業をどう観光振興に結び付けていくかということについて、所感を伺いたい。
(答)
  • 北海道新幹線開業については、皆はどうしても物事を東京中心に考えがちだが、東北と北海道のマーケットが一体化するという大きな意味合いがある。そういう意味では、広域的な観光ルートが形成しやすくなり、地域の観光振興にプラスになるのではと考えている。
 
(問)便利な羽田空港に集中して24時間まわせば、成田の発着でなくとも十分やっていけるのに、何故そのようにしないのか。
(答)
  • (記者が)大臣にもそういうご質問をしたことは私も承知している。
  • はっきり申し上げると、首都圏の航空事業は羽田だけでは捌けない。成田と羽田がないと捌けない。
  • 羽田に関して言えば既に24時間空港になっている。
  • このような中で、海外のお客さんはビジネス客もいるが、LCCになってこられる旅行客もたくさんいる。両方をうまく使っていかないと、首都圏の航空事業は捌き切れない。
  • 羽田の国際化も徐々にすすめてきたし、成田についても機能を拡充する努力をしている。両方を一生懸命使っていくことが大事である。
  • 貴重なご意見、参考とさせていただく。
(問)現在、羽田に発着している便の深夜・早朝便を利用すれば、成田の分を十分カバーできるというデータも上がってきているので、是非真剣にお考えいただきたい。
(答)
  • 承った。 
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