ページトップ

[本文へジャンプ]

政策について
観光庁ホーム > 政策について > 人材の育成・活用 > 観光カリスマ一覧 > 星野 佳路(ほしの よしはる)
ページ本文

星野 佳路(ほしの よしはる)

印刷用ページ

最終更新日:2010年4月12日

(株)星野リゾート 代表取締役社長 
星野 佳路(ほしの よしはる)

主な経歴

1960年
長野県軽井沢生まれ
1983年
慶應義塾大学経済学部卒業
コーネル大学ホテル経営大学院修士課程修了
日本航空開発(現JALホテルズ)
シティバンク銀行
1991年
現職

カリスマ名称

「エコリゾート経営のカリスマ」
自然との共生をテーマにニッチ戦略をとり、新しい形のリゾート経営を確立。

選定理由

28万坪の広大な敷地を生かしたゲストの満足度を高める高質のサービスを目指し、専門知識を持ったエンターテイナーが案内する有料の自然体験ツアーを企画して多くのリピーターを集めるなど、リゾートの新しい経営戦略を打ち出した。

具体的な取り組みの内容

大正3年に星野温泉旅館として創業し、以来80年以上軽井沢の地でリゾート事業に取り組んでいる。リゾート=自然破壊というイメージが定着してしまったが、リゾートは物質的に豊かになった日本に「精神的豊かさの実現」という重要な役割を担っている。この実現のために、28万坪という広大な敷地のもとで「自然と共にある」という基本理念を軸に、結婚という感動的な場面や自然に親しんでもらうネイチャー・ウォッチングといったイベントを提供している。

エコロジカル・リゾート

星野温泉は、大正3年に掘削されて以来、内村鑑三、土井晩翠、島崎藤村など、多くの文化人に愛されてきた歴史ある温泉で、肌をなめらかにする美人の湯としても知られている。また、日本三大野鳥生息地「軽井沢野鳥の森」が隣接しており、豊かな自然の中にある。
星野リゾートでは、リゾートの魅力を維持するためには、周辺環境への負荷を少なくすることが不可欠であるとして、昭和4年より敷地内を流れる川を利用し水力発電を行い必要な電力を供給している。
近年では廃棄物処理においてゼロエミッションを目指した取り組みを開始し、1年間の取組みの成果を表した環境報告書を作成するなど、エコロジカルな運営によって、自然と健康をテーマにリゾートの新しい魅力を打ち出している。
その成果は、環境に配慮した製品やサービスの普及支援団体「グリーン購入ネットワーク(GPN)」が今年3月3日に発表した「GPNエコチャレンジホテル旅館データベース」において1位(星野温泉ホテル)、2位(ホテルブレストンコート)を独占した事でもわかる。(環境への取り組み例についてはhttp://www.hoshinoresort.com/enviromental/index.htmを参照)
星野温泉「トンボの湯」自然を一望できる露天風呂と開放的で広々とした内湯
星野温泉「トンボの湯」自然を一望できる露天風呂と開放的で広々とした内湯

自然研究・ガイド活動“ピッキオ”

野鳥の森をピッキオスタッフと一緒に<br>ウォーキング。年間毎日開催
野鳥の森をピッキオスタッフと一緒に
ウォーキング。年間毎日開催
リゾート内にある“ピッキオ”(picchio:イタリア語でキツツキの意味)は、軽井沢や浅間山麓を中心に野生生物の調査や研究、保護活動を行う専門家集団であり、平成5年に野鳥研究室として設立された。
従業員は、バードウォッチング、カモシカネイチャーウォッチングやエコちびキャンプ、星野自然教室など、自然を観察し体験する有料のエコツアーを企画するネイチャーガイド(インタープリター)であるほか、ホテルマンとしての社内教育制度もあり、カウンターでの接客時はホテルマンとして対応するよう教育されている。
このような活動をボランティアではなくプロの活動として行い、「森の本来の姿を経済的な価値として高く評価できれば、未来に森を残してゆける」という考えのもと、エンターテイナーとして、森のおもしろさや楽しさ、大切さを人々に伝える活動を事業として確立しようとしている。競争力のあるソフトを作ることで、基本的にほとんどのイベントは有料化されて開催されている。
これらの企画は、エコツーリズムの3つの要素である次の点を重視した経営によるものである。

[1] テーマパークのように土地の形成形状を変えて、投資をして造って魅力を説明するというよりも、すでにある魅力を伝えていくことが重要である。
[2] インタープリター兼エンターテイナーとなることである。豊かな森があって「勝手に入って遊んで下さい」と都会の人に言っても、実際に入っていくような人はいない。「中でこんなことをすると楽しいから、一緒に行きましょう」という形で連れ出すのがインタープリターの役割であり、さらに、森の中で時間の演出をして楽しんでもらうエンターテイナーでもある必要がある。
[3] ツーリストが魅力を感じるのは、「有限で壊れやすいもの」である。人が入っていきながらもこれをどうやって維持保護していくかという仕組みが重要である。そして、そのための活動、資金を捻出する仕組みが組み込まれていることが大事である。
「エコちび森遊び塾」森の探検や生き物観察会など小学生対象のプログラム。
「エコちび森遊び塾」森の探検や生き物観察会など小学生対象のプログラム。
「生き物じっくり観察会」<br>普段は目にする事のない生き物にアップで迫り<br>細かい仕組みや行動を観察。
「生き物じっくり観察会」
普段は目にする事のない生き物にアップで迫り
細かい仕組みや行動を観察。
「ツキノワグマとの共存」クマとの共存を考えるために<br>発信器を装着したクマの動向の追跡や生体の研究をしている<br>(右は発信器をつけられ森へ帰るクマ)。
「ツキノワグマとの共存」クマとの共存を考えるために
発信器を装着したクマの動向の追跡や生体の研究をしている
(右は発信器をつけられ森へ帰るクマ)。

“リゾートリピートモデル”の確立

星野リゾートは、大手企業が無視してあまり目立たない、特殊なニーズを持った人たちがいる小さいニッチな市場をつかまえることとし、市場との信頼関係を築くこととした。ホテルである以上、当然稼働率と単価が高いことが最終目標であり、ホテルの年間在庫73,000室をいかに確実に売っていくかということである。住所・名前・電話番号を把握して、年間一日だけ星野リゾートに行こうという73,000人の人たちをつかまえれば100%稼働だろうというのが発想の原点であった。
例えば、 “ピッキオ”のファンには『Resort Letter』を使って情報提供を行い、双方向でコミュニケーションを持ち、データベースを用いて、誰がいつどの程度リピートしているのかということを把握した上でイベントを展開している。
また、10 年前にイベントを体験しているリピーターにとっては、今のイベントでは満足できないことも考えられ、「ピッキオに来たら、ほかでは体験できないおもしろいことが何回来てもある」ような、エンターテイメントとしておもしろいソフトを2004~5年までに作り出そうとしている。そして、ニッチの中のニッチではあるが、この分野ではナンバーワンになることを目指している。
このような事業運営により、年間を通して大手エージェントに頼ることなく100%稼働できるような「リゾートリピートモデル」を目指している。

ブライダル事業

軽井沢屈指の歴史と伝統を誇る「軽井沢高原教会」が敷地内にあり、昭和40年の改築を機にチャペルウェディングを開始し、国内リゾート挙式数では圧倒的なシェアを誇っている。同じく敷地内にある「石の教会(内村鑑三記念堂)」もまた人気のある教会で、隣接するホテルブレストンコート(1995年にホテルニューホシノを改装)が結婚式の全てをサポートしている。
石とガラスのアーチが創り出すフォルムが<br>印象的-石の教会 内村鑑三記念堂
石とガラスのアーチが創り出すフォルムが
印象的-石の教会 内村鑑三記念堂
大正時代から続く歴史ある教会<br>-軽井沢高原教会
大正時代から続く歴史ある教会
-軽井沢高原教会

地ビール

平成8年、星野リゾートが100%出資して、(株)ヤッホー・ブルーイングを設立、翌年よりエールビールの製造、販売を開始した。「よなよなエール」「軽井沢高原ビール」などが、長野県内はもちろん、首都圏でも一部スーパー、酒販店、百貨店で販売されており、インターネット上でも購入できることから、ファン層が着実に拡大している。
主力商品である「よなよなエール」は、日本国内で販売されている世界のビールを対象とした「インターナショナル・ビア・コンペティション」(日本地ビール協会主催)において、3年連続で金賞を受賞している。

新別荘族のすすめ

新幹線の開通や高速道路の整備は、観光以外の面で大きなインパクトを与えようとしている、と星野社長は言う。
星野エリア周辺では、以前より文人やアーティストの多くが仕事をしながら生活の拠点としているが、ここ4年ではビジネスマンが軽井沢に本宅を移し、東京に毎日通う「新住民」が増えている。 さらに大きな変化があったのは別荘の利用の仕方であり、東京の本宅と別荘を行き来しながら二重生活をする「新別荘族」が急増しており、冬を含めて四季を通して利用し、その変化を季節ごとに楽しんでいる。
これからの別荘ライフは、単なる避暑ではなく、「自然の中での生活が与えてくれる効能の享受」という方向に変わっていく。都会では得られない十分なスペース、取り囲む豊かな自然、そしてそれらがもたらす癒しの機能である。 星野リゾートでは、このような将来ビジョンに向かって、新しい企画部門 “SOBO(Small Office 別荘 Office)”を立ち上げた。それは年間を通して別荘を機能的に利用するためのお手伝いであり、情報インフラや別荘の掃除、食事の宅配、レストランなど、日常的な価格で質の高い内容の提供を考えている。
別荘でも本格的なシェフの料理を<br>楽しむことができるデリバリーシェフ
別荘でも本格的なシェフの料理を
楽しむことができるデリバリーシェフ

参考

星野リゾート、小諸商工会議所、インターネット三田会の各ホームページ、財団法人JTB「国内視察研修会資料」
このページに関するお問い合わせ
(株)星野リゾート
電話 03-6222-2607
FAX 03-4496-4013

関連情報はこちら→星野リゾートホームページ