国土交通省
 CADデータ閲覧ソフト(SXFブラウザVer2)の無償公開に
 ついて −電子納品の円滑な実施のために−

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平成14年7月2日
<問い合わせ先>
大臣官房技術調査課

(内線22335)

TEL:03-5253-8111(代表)


 

 国土交通省では、CALS/ECの一環として、図面等の電子納品の促進や、異なるCADソフト間でのデータ交換を可能にするためのCADデータ交換標準(SXF Ver2)の開発を行ってきました。
 上記に関連し、この度、電子納品されたSXFデータを画面上で参照、確認するための閲覧ソフト(SXFブラウザ Ver2)を開発しました。つきましては、「CALS/EC地方展開アクションプログラム(全国版)」(平成13年6月策定)に基づき、地方公共団体等へのCALS/EC導入支援策の一環として無償公開することとしましたのでお知らせします。

 国土交通省では、平成13年度から図面等を電子データで納品する「電子納品」を実施しています。電子納品されたデータの再利用にあたっては、異なるCADソフト間でのデータの互換性が必要となるので、国土交通省では、円滑なデータ交換を可能とするCADデータ交換標準(SXF Ver2)を開発してきました。SXFのファイル形式としては、簡易な“.sfc”形式と、国際標準であるISO10303 STEP/AP202規約に則った“.p21”形式があります。
 一方、電子納品の実施にあたっては、発注者が画面上で図面の内容を参照する必要があると同時に、電子納品としてのファイル形式であることを確認する必要があります。国土交通省では、そのための閲覧ソフト(SXFブラウザ Ver2)の開発を行ってきました。この度、閲覧ソフト(SXFブラウザ Ver2)が完成したので、「CALS/EC地方展開アクションプログラム(全国版)」(平成13年6月策定)に基づき、地方公共団体等へのCALS/EC導入支援策の一環として無償公開することとしました。

ダウンロード用URL:http://www.nilim.go.jp/japanese/denshi/calsec/cadsxfb.htm


−参考資料−

CADデータ交換標準SXF Ver2.0の概要

  1. SXF仕様の背景
     我が国の建設分野(土木・建築)を対象としたCADデータ交換標準仕様の開発を目指し、公共事業に携わる関係者やCADメーカ(37機関、201社)等による、「CADデータ交換標準開発コンソーシアム(略称:SCADEC、事務局:(財)日本建設情報総合センター(以下、JACIC))」が平成11年3月に組織されました。平成12年8月には、2次元CADデータフォーマットの標準を国際標準に則った形で開発され、円滑なデータ交換・共有環境の構築を行う目処が立ちました。この開発成果は現在、JACICが主催する建設情報標準化委員会(委員長:中村英夫 武蔵工業大教授)のCADデータ交換標準小委員会(委員長:寺井達夫 千葉工業大学助教授)に引き継がれています。
     SXFとは、Scadec data eXchange Formatの略でCADデータ交換標準仕様全体を指します。

  2. 交換標準の概要
     CADデータ交換標準SXF Ver2.0は具体的に次の2つから成ります。
    • 建設分野(土木・建築)の図面データ交換フォーマットの標準仕様   
    • 上記の図面データ交換フォーマットを利用するためのソフトウェアツール(共通ライブラリ、SXFブラウザ)

    開発は以下のような、3つの方針を立てて行いました。
    (1)建設分野の実情に合わせたCADデータ交換が行えること
      →2次元CADデータを対象としました。
    (2)段階的に開発を進めること
      →開発レベルを設定(レベル1〜4)しました。
    (3)国際規格に準拠した標準とすること
      →ISO(国際標準化機構)規格STEP AP202を採用しました。

    (2)の開発レベルは現在、次のような段階分けになっています。
     レベル1:画面(紙)上で、図面表示が正確に再現できること。
     レベル2:2次元CAD製図データの要求を十分満たし、再利用時における使い勝手が確保されること。
     レベル3:レベル4の仕様策定過程で必要とされる幾何部分の仕様。
     レベル4:STEP/AP202の製図機能だけではなく、建設分野特有の情報も付け加え、3次元も対象とするプロダクトデータの利用ができること。

     図面の再利用を考えると、実施されるCADデータの電子納品において、少なくともレベル2の交換標準の採用が必要となります。
     現在、レベル2までの開発を終えており、レベル3以降については検討を進めている段階です。

  3. SXFブラウザについて
     SXFブラウザとは、SXF対応CADソフトによって作成された図面データを表示・印刷するためのソフトウェアです。SXFブラウザはCADソフトと違い、図面を表示するだけで、編集の機能はありません。
     現時点では、180以上のCADソフトがSXFへの対応を表明しており、その一覧は下記ホームページにて公開されています。
     URL http://www.cad.jacic.or.jp
     これらのSXF対応CADソフト、コンバータは、順次販売される予定であり、SXF対応CAD図面が流通し始めるのも間近となってきています。SXFブラウザは、このSXF対応CAD図面を手軽に表示させることの出来る無償提供のツールです。

    SXFブラウザイメージ

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