国土交通省
 「測量成果電子納品要領(案)」の改訂について
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平成15年2月14日
<問い合わせ先>
大臣官房技術調査課

(内線22335)

TEL:03-5253-8111(代表)


 

 国土交通省では、CALS/ECの一環として平成13年度より直轄事業における成果品の電子納品を開始しています。このたび、電子納品に関する要領(案)・基準(案)のうち、「測量成果電子納品要領(案)」の改訂を行い、平成15年度から国土交通省直轄事業において適用することとしましたのでお知らせします。

  1. 経緯
     国土交通省では、CALS/EC(公共事業支援統合情報システム)の一環として、直轄事業における成果品の電子納品を平成13年度より開始しています。電子納品に必要となる要領(案)・基準(案)については、平成10年度から順次整備を進めており、産学官の委員から構成される「建設情報標準化委員会」(委員長:中村英夫 武蔵工業大学教授)のもと、「成果品電子化検討小委員会」(小委員長:島崎敏一 日本大学教授)において検討を行ってきました。
     上記を背景に、「成果品電子化検討小委員会」の下部組織として「測量成果電子納品検討ワーキンググループ(座長:清水英範東京大学教授)」を平成13年度に設置し、「測量成果電子納品要領(案)」の検討を進めてきました。その成果の一部は既に「基準点測量・地形測量編」として策定(平成14年7月)されています。今回の改訂では、新たに「応用測量編」を追加するとともに、既に策定済みの「基準点測量・地形測量編」の一部見直しを行いました。
     国土交通省において平成15年度から適用することとし、測量業務の受注者は本要領(案)に基づき、電子納品を実施していただきます。

  2. 改訂の主な内容
     下記の点が改訂の主な内容です。
    • 応用測量編の追加
    • 測量成果管理ファイルのDTDファイル名称の統一
    • 管理項目の追加・変更(測量情報・測量成果)

  3. 適用開始時期
     平成15年度から適用します。

  4. 要領(案)の入手方法
     各種電子納品要領(案)・基準(案)等は、国土交通省国土技術政策総合研究所ホームページ、又は国土地理院ホームページを通じてどなたでも入手できます。
  5. 今後の予定
     測量成果電子納品要領(案)については、他の成果品の電子納品要領(案)・基準(案)と同様、今後とも必要な項目の追加や見直しを行い、内容の充実を図っていく予定です。


(参考資料)

「測量成果電子納品要領(案)」の主な追加・変更点は以下のとおりです。

1.応用測量編の追加
2.測量成果管理ファイルのDTDファイル名称の統一
3.管理項目の追加・変更(測量情報・測量成果)

  1. 応用測量編の追加
     平成14年7月に策定された「測量成果電子納品要領(案)」(基準点測量・地形測量編)に応用測量(路線測量・河川測量・用地測量)を新たに追加しました。応用測量は以下に示す測量区分と測量細分類で構成されます。

    測量区分 測量細分類
    路線測量 線形決定
    条件点の観測
    IP設置測量
    中心線測量
    仮BM設置測量
    縦断測量
    横断測量
    詳細測量
    用地幅杭設置測量
    河川測量 距離標設置測量
    水準基標測量
    定期縦断測量
    定期横断測量
    深浅測量
    法線測量
    海浜測量
    汀線測量
    用地測量 資料調査
    復元測量
    境界確認
    境界測量
    補助基準点の設置
    用地境界仮杭設置
    用地境界杭設置
    境界点間測量
    面積計算
    用地実測図等の作成

     これらの測量作業で作成される成果等を「測量成果」、「測量記録」及び「その他資料」に分類し、各々の再利用性等に基づいて電子化方法を定めました。また、ファイル命名則とフォルダ構成については、既に公表されている基準点測量・地形測量の要領(案)に準じて定義しました。

  2. 測量成果管理ファイルのDTDファイル名称の統一
     測量成果管理ファイルのDTDの名称を全て統一しました。これは、全ての測量成果管理ファイルのDTD(SUR_KT01.DTD、SUR_SJ01.DTD、SUR_CH01.DTD)の管理項目が同じであることと、今回の改訂で管理ファイルの数が多くなることを考え、混乱を避けるためにもこれらの名称を統一したものです。
     なお、測量成果管理ファイル(XMLファイル)の名称については変更ありません。ただし、各XMLファイル内に記述されているDTDファイルの名称が、新規のDTDファイル名称「SURV_D01.DTD」に変わります。
     新たな測量成果管理項目用DTDのファイル名称は下記のとおりです。
    (旧) 測量成果管理ファイルのDTD (新) 測量成果管理ファイルのDTD
    SUR_KT01.DTD
    SUR_SJ01.DTD
    SUR_CH01.DTD
    SURV_D01.DTD

  3. 管理項目の追加・変更(測量情報・測量成果)
    (1)管理項目の追加(測量情報管理項目)
     測量情報管理項目に1つ新たな管理項目を表−1のとおり追加しました。これは、本要領(案)は原則として「国土交通省公共測量作業規程」に従う測量作業を対象としていますが、それ以外の作業規程や製品仕様書に従った場合に対応するために追加するものです。

    表―1 測量情報管理項目
    カテゴリー 項目名 記入内容 データ表現 文字数 記入者 必要度
    基礎情報 製品仕様書名ま
    たは作業規程名
    当該測量作業の基となった
    製品仕様書または作業規
    程名を記入する。
    全角文字
    半角英数字
    127

    【記入者】
      □:電子媒体作成者が記入する項目
      ▲:電子媒体作成ソフト等が固定値を自動的に記入する項目
    【必要度】
      ◎:必須記入。
      ○:条件付き必須記入。
      △:任意記入。原則として空欄。特記すべき事項があれば記入する。

    (2)管理項目の削除
     測量情報管理項目のうち、「場所情報」内の『測量区域数』を削除しました。また、測量成果管理項目のうち、「測量成果情報」内の『測量成果種類数』と『成果ファイル数』を削除しました。(合計3項目を削除)
     これは、各々の管理ファイル内に記入しなくてもXMLファイルの文法上何ら問題はなく、プログラムで読み取ることが可能であることから人為的なミスを極力減少させるために今回削除することとなったものです。

    (3)管理項目の一部変更(測量情報管理項目)
     測量情報管理項目には、測量成果の精度を示すための『等級』と『地図情報レベル』の二つの項目が定義されています。これらは測量区分に応じて何れか一方を選択して入力する必要がありますが、これまでの要領(案)では両者を同時に入力することが可能な仕様で記述されていました。そこで、『等級』と『地図情報レベル』の上位項目として「等級精度」を定義し(表―2)、両者を排他的な入力項目として明記することとしました。

    表−2 測量情報管理項目
        
    カテゴリー 項目名 記入内容 データ表現 文字数 記入者 必要度
    測量情報 等級精度 等級 測量成果等の等級を表す
    記号(数字)を記入する。
    半角数字 2
    ※5
    地図情報レベル 測量成果等の地図情報
    レベルを記入する。
    半角数字 32

    【記入者】
      □:電子媒体作成者が記入する項目
      ▲:電子媒体作成ソフト等が固定値を自動的に記入する項目
    【必要度】
      ◎:必須記入。
      ○:条件付き必須記入。
      △:任意記入。原則として空欄。特記すべき事項があれば記入する。
      ※5:等級、地図情報レベルのどちらかを必ず記入する。

    以上

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