国土交通省 Ministry of Land, Infrastructure and Transport Japan
ニチアス(株)製繊維混入けい酸カルシウム板を用いた軒裏の準耐火性能試験における不正受験について

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 ニチアス(株)製繊維混入けい酸カルシウム板を用いた軒裏の
 準耐火性能試験における不正受験について

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平成19年11月12日
<問い合わせ先>
住宅局建築指導課

(内線39563)

住宅生産課

TEL 03-5253-8111(代表)

 

  1. 概要
    • ニチアス(株)が製造した繊維混入けい酸カルシウム板を用いた軒裏及び間仕切壁について、不正な試験体を使用して試験に合格し大臣認定を受けていた構造方法(20件)のうち、必要とされる性能を満足していない旨の届出があった17件については当該認定を取り消し、残りの3件については性能評価機関において準耐火性能の有無を確認しているところですが、当該3件のうち1件の試験結果が判明いたしましたので、その結果及び対応についてご報告いたします。

  2. 該当する構造方法(1件)
    • 下表に掲げる準耐火構造の軒裏(30分)の構造方法
    認定を受けた構造方法の名称 認定番号 認定年月日
    化粧有孔パルプ混入セメントけい酸カルシウム板張/木製下地軒裏 QF030RS - 0025 平成14年8月22日

  3. 試験の概要
    • 当該構造方法の認定については、軒裏に用いる化粧有孔パルプ混入セメントけい酸カルシウム板の材料の厚さが10mmから18mmの範囲で認定されており、11月9日に指定性能評価機関において、最小厚である10mm厚の材料で試験が実施され、不合格でありました。
    • また、11月1日に指定性能評価機関において、11mm厚の材料で試験が実施され、30分間の準耐火性能を有することが確かめられました。

  4. 国土交通省の対応
    (1)この構造方法についての大臣認定の取消し及び材料の厚さが11mm以上の軒裏についての新たな大臣認定
    • 2の表に掲げる構造方法については、ニチアス(株)から準耐火性能を満足しない旨届出があったため、当該認定を本日付けで取り消す。
    • 当該認定の仕様のうち、材料の厚さが11mm以上の構造方法については、新たに認定を行う。

    認定を受けた構造方法の名称 認定番号 認定年月日
    化粧有孔パルプ混入セメントけい酸カルシウム板張/木製下地軒裏 QF030RS - 0097 平成19年11月12日

    • この結果、材料の厚さ10mmの軒裏が使用された建築物は建築基準法令に不適合、材料の厚さ11mm以上の軒裏が使用された建築物は建築基準法令に適合することになります。
    • 現在のところ、これまで使用された材料はすべて厚さ11mmであると、ニチアス(株)から報告を受けており、この11mm厚の材料が使用された建築物は建築基準法令に適合することになります。

    (2)ニチアス(株)への対応

    • 国土交通省より、ニチアス(株)に対して、次のことを指示する。
    2の表に掲げる構造方法の認定が取消された旨及び4(1)の表に掲げる構造方法が新しく認定を受けた旨を、取引先等の関係者に対して早急に周知徹底すること。
    2の表に掲げる構造方法について、化粧有孔パルプ混入セメントけい酸カルシウム板の厚さごとの使用実績及び納品先を報告すること。
    今回の不正受験の原因究明を行い、再発防止策を検討し、国土交通省に報告すること。
    相談窓口で適切に対応すること。

    (3)指定性能評価機関への対応

    • 国土交通省より、準耐火性能試験を行った指定性能評価機関に対して、今回の不正受験の原因究明及び再発防止策の検討を行い、その結果を国土交通省まで報告するよう指示する。

    (4)地方公共団体・指定確認検査機関への対応

    • 国土交通省より、特定行政庁・指定確認検査機関に対して、建築確認の審査中の物件について、当該軒裏(QF030RS-0025)が使用されていることが明らかになった場合は、当該物件の申請者たる建築主に対して適合するかどうかを決定することができない旨の通知書を発出し、追加説明書として新しい認定(QF030RS-0097)に係る認定書の写しの提出を求めること。

    (5)住宅居住者への情報提供や相談の実施

    • 当該軒裏を使用した住宅については、住宅居住者への情報提供を行うために、関係団体等に対し周知するとともに、(財)住宅リフォーム・紛争処理支援センターの窓口において相談に対応する。
    【(財)住宅リフォーム・紛争処理支援センターの窓口】
    電話番号:03-3556-5147
    相談時間:午前10時〜12時、午後1時〜5時(土日除く。)

     残りの2件については、引き続き、性能評価機関において性能評価試験を行い、準耐火性能の確認を早急に行うとの報告を受けており、その結果を確認した上で必要な措置を講じる。
     また、今後、同社からの原因究明や再発防止策についての報告等を踏まえ、法令遵守のための必要な措置を講じるとともに、同様の不正受験が起こらないように再発防止策について、検討することとしたい。


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