国土交通省 Ministry of Land, Infrastructure and Transport Japan
三菱ふそう製大型トラックのクラッチハウジングに対する重点点検及びサンプリング調査の実施について

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 三菱ふそう製大型トラックのクラッチハウジングに対する
 重点点検及びサンプリング調査の実施について

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平成19年5月23日
<問い合わせ先>
自動車交通局技術安全部
 審査課リコール対策室
(内線42352)
TEL 03-5253-8111(代表)

 

  1. 概要
    • 三菱ふそう製大型トラックで、平成16 年5月26 日に届出のあったクラッチハウジングのリコール対象となった車両について、以下のとおり、亀裂・破断が発生していた との報告があった。

    (1) ダンプ車等の2軸駆動車(約3万4千台(平成19 年3月現在の登録台数))について、平成17 年3月から本年2月までの間、リコール作業ミスや、その後の定期点 検時のプロペラシャフトのガタ点検(以下「ガタ点検」という。)未実施によるクラッチハウジングの破断・亀裂が計6件発生していた(事故はなし)。
     ※ リコール作業ミスによるもの3件(うち1件は破断)、ガタ点検未実施によるもの3件
     ※ プロペラシャフトのガタの点検は、12 ヶ月点検項目
       
    (2) ホイールベースを延長する改造を行った大型軽トラクタ(車両運搬車)(約300台(平成19 年3月現在の登録台数)について、平成18 年8月及び本年5月にクラッチハウジングに亀裂が発生していた(事故はなし)。このうち、平成18 年8月に発生した事案については、十分な原因究明を行う前に部品を破棄してしまったため不具合の原因は不明であるが、本年5月に発生した案件はガタ点検未実施が原因と推定されている。

    • 併せて、同社から、(1)の車両に対して「重点点検」を、(2)の車両に対して「重点点検」及び「サンプリング調査」を実施したいとの申し入れがあった。

    • さらに(1)及び(2)以外のリコール対象車両(約1万7千台(平成19 年3月現在の登録台数))については、不具合は発生していないものの、三菱ふそうの販社に 入庫した際、プロペラシャフトのガタの点検を実施するとの報告があった。

  2. 重点点検及びサンプリング調査の内容
    (1)  重点点検の内容
    1 ユーザーにダイレクトメールを送付し、三菱ふそうの販社等において以下の点検を実施する。
     ア.リコール作業ミス(外観から確認できるもの)の有無の確認
     イ.プロペラシャフトのガタの有無の確認
     ウ.クラッチハウジングの亀裂・破断の有無の確認

    2 一般整備工場に入庫される可能性があることから、プロペラシャフトのガタ点検に関し一般整備工場の協力を得るため、日整連技術情報((社)日本自動車整備振興会連合会が会員に発行する会報誌)への掲載を依頼する。

    (2)  サンプリング調査の内容
     1.(2)の車両については、原因の一部が不明なため、現存する車両のうち、20台を収集し、リコール作業ミスの有無の確認、使用方法の確認等による詳細な原因調査を実施し、リコール作業ミス・ガタ点検未実施以外の原因の有無について調査を行う。

  3. 国土交通省の対応
    (1)  本日、自動車交通局技術安全部長から三菱ふそうトラック・バス且ミ長宛に、以下を内容とする警告書を発出した。
    1 三菱ふそうの販社におけるリコール作業ミスやプロペラシャフトのガタ点検未実施によりクラッチハウジングの亀裂・破断が生じていたにも拘わらず、早急な対策を実施しなかったことは遺憾。
    2 原因究明が完了する前に不具合部品を破棄したことは遺憾。
    3 今後、同種の事案が発生しないよう万全を期すこと。
    4 重点点検の状況及びサンプリング調査の結果について、適宜、国土交通省に報告を行うとともに、その結果を踏まえ、必要な対策を実施すること。

    (2)  自動車交通局技術安全部長から(社)日本自動車整備振興会連合会に対し、文書により、三菱ふそうの実施する重点点検への協力要請を行った。

クラッチハウジングとその周辺部品のレイアウト図

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