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平成19年度建設産業ノウハウ移転セミナーの開催について(結果概要)

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 平成19年度建設産業ノウハウ移転セミナーの開催について(結果概要)

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平成20年3月27日
<問い合わせ先>
総合政策局建設業課
国際建設経済室
(内線25873)
TEL 03-5253-8111(代表)

 

 

 

 

  1. 趣旨
     開発途上国における社会資本整備を支援するに当たって、その国の民間建設産業を育成していくことは、援助プロジェクトの円滑な実施につながるだけでなく、その国の経済発展にとっても極めて重要である。このような観点から、国土交通省では、開発途上国への協力として、我が国建設産業が持つ経験、技術、ノウハウの移転を図るためのセミナーを対象国に講師を派遣して開催している。
     本年度はスリランカ民主社会主義共和国においてセミナーを開催した。同国では、国内の道路ネットワークの整備、既存道路の維持管理、首都における慢性的な交通渋滞、軟弱地盤対策、またこれらに対処する建設業者の能力強化などが喫緊の課題となっている。こうしたニーズを踏まえ、本セミナーにおいて、我が方から、道路建設における工事管理、道路の維持管理、軟弱地盤対策等に関して紹介した。
     本セミナーは平成7年度から毎年各国で実施しており、スリランカについては、平成14年度に実施して以来2度目の開催となった。本セミナーは、前回開催したセミナーの成果を踏まえ、特にスリランカ側から要望の強かった軟弱地盤対策を中心テーマとして取り扱った。

  2. セミナー日程・開催場所
     平成20年3月19日(水)終日
     ウオーターエッジ会議場(コロンボ市(首都)) 

  3. 講師
    小田 弘雄氏 社団法人 国際建設技術協会 上席調査役
    坪井 英夫氏 株式会社 不動テトラ 建設本部国際部 担当部長
    東木 雅和氏 株式会社 パシフィック・コンサルタンツ・インターナショナル 道路第一部

  4. セミナーの概要
     セミナーはスリランカ政府(高速道路省アマラセカラ次官、道路開発公社フェルナンド総裁等)、建設会社、コンサルタントなど50名を越える参加者を得て盛況に開催された。

    (1)開会
     開会では、スリランカ道路開発公社総裁や日本国大使館、国土交通省から挨拶があった。スリランカ道路開発公社からは、インフラ分野を初めとする日本の開発援助や、道路管理や軟弱地盤対策等について我が方がセミナーを開催することについて感謝が述べられた。

    (2)講演
     小田講師より、我が国の代表的なインフラ整備プロジェクト、我が国の道路整備の歴史、現在の道路整備制度のしくみ、維持管理の重要性、プロジェクト・マネジメント、道の駅をはじめとする市民参加などが紹介された。
      また、坪井講師からは、軟弱地盤対策として我が国で用いられている様々な工法を紹介し、その得失、ライフサイクルで見たときの各工法の特徴などを説明した。
      東木講師からは、我が国からの円借款によって実施している南部ハイウエイ建設事業において活用した軟弱地盤対策について、説明があった。

    (3)ディスカッション・セッション
     ディスカッション・セッションでは、スリランカ側から、各工法のコスト面での比較や、工法を採用する際の配慮事項等について質問があった。これに対し、我が方講師から具体的な事例を引用しつつ、詳細な回答があり、熱心な応答がなされた。

     今後、本セミナーで紹介された我が国の建設産業ノウハウが同国におけるインフラ整備の参考になるとともに、こうした優れたノウハウ・技術を有する我が国の建設業に対する関心が両国においてさらに高まることが期待される。

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